プレスリリース(旧ソフトバンクテレコム) 2004年

≪別紙≫
国内初、商用回線を利用して遠隔地から内視鏡外科手術用カメラの視野を制御する遠隔手術
慶應義塾大学と東京医療センター間で遠隔共同手術を実施て

慶應義塾大学医学部外科学教室では、1999年からISDN3回線を用いた、公衆回線による遠隔手術指導システムを臨床応用してきました。昨年1月には、東京医療センターとの間で、世界で初めてインターネットを介した遠隔手術指導の臨床応用に成功しています。今回は、同施設との間を高速商用イーサネット回線で結び、高品質な動画像のリアルタイム双方向通信を行うとともに慶應義塾大学側から内視鏡用カメラの視野制御を行い、手術助手として適切な手術視野を確保する遠隔共同手術を実施いたしました。

1.本件の背景

遠隔共同手術は、現場の医師と遠隔地の熟練した指導医とが共同することにより、患者さんが世界のどこにいても高度な手術を受けられるようにすることが狙いです。今後、医療界において広く利用される見込みがあり、国民医療の向上に大きく寄与できる可能性があると考えます。これまでは、高価な専用回線によるネットワークが利用されており、インフラ整備費用が普及の障壁のひとつとなっていました。
従来、外科領域の遠隔医療では、通信回線を介した画像と音声の共有による遠隔手術指導が多く行われています。2001年に、大西洋を挟んで、ニューヨーク(米)と、ストラスブルグ(仏)間でロボットの遠隔制御によるリンドバーグ手術が行われています。しかしながら、手術室の医師と遠隔地の医師がネットワークを介して作業を分担しながら共同で手術を行う、より現実的なシステムが必要と考えられました。
今回の遠隔共同手術では、比較的低廉な価格で高いセキュリティと大容量データ伝送が可能な日本テレコムの広域イーサネットサービス「Wide-Ether(ワイドイーサ)」を用いることと、オリンパスの内視鏡外科手術用視野制御カメラを遠隔から操作することで、普及可能な形態のシステムが構築可能であると考えています。
日本テレコムの広域イーサネットサービス「Wide-Ether」は、外部からのアクセスを一切受け付けないネットワーク構成で、高いセキュリティを確保すると共に、高品質かつ大容量データ通信を実現した商用ネットワークです。インターネットと違い、公衆網などの外部ネットワークを経由しない閉域網のため、金融業界などのミッションクリティカルなビジネスでも幅広く導入されているネットワークです。必要な環境に応じて容量と通信プロトコルが柔軟に設定できる特徴も持っています。今回の遠隔共同手術のような高度なセキュリティと大容量のデータ伝送が要求される特殊な医用情報の伝送に最も適した商用サービスのひとつとなっています。

広域イーサネットサービス「Wide-Ether(ワイド・イーサ)」

2.システム構成

3.遠隔共同手術の概要

実施日時 2004年3月25日(木曜日)
場所 手術側 国立病院機構東京医療センター 手術室
(東京都目黒区東が丘2-5-1)
執刀医:外科 和田則仁
遠隔制御側 慶應義塾大学病院 読影室
(東京都新宿区信濃町35)
遠隔指導医:外科学教室 古川 俊治
2地点の距離 約8km
手術内容 腹腔鏡下胆嚢摘出術
バンド幅 70Mbps
伝送方式 DVTS(Digital Video Transfer System)
セキュリティー対策 VLAN (Virtual Local Area Network)

4.各協力企業の役割(50音順)

オリンパス
画像伝送のインターフェースや遠隔での視野制御が可能な内視鏡外科手術用カメラなどを含めた内視鏡外科手術統合システム「EndoALPHA」を提供しております。
シスコシステムズ
ネットワーク構築のアドバイスを行いました。
日本テレコム
広域イーサネットサービス「Wide-Ether(ワイドイーサ)」を提供しております。
フォーカスシステムズ
セキュリティシステムのサポートを担当しました。

以上

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