2014年3月期 決算説明会

ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は2014年5月7日に、2014年3月期決算を発表しました。同日都内のホテルで開催した決算説明会の模様をお伝えします。決算説明会の模様は動画配信していますので、ぜひご覧ください。また、より詳細な主要経営指標については、決算データシートなどをご確認ください。

決算説明会の模様

決算説明会には代表取締役社長の孫、代表取締役副社長の宮内、常務執行役員 財務部長の後藤、常務執行役員 経営企画部長 兼 ソフトバンクモバイル株式会社(以下「ソフトバンクモバイル」)取締役専務執行役員 CFOの藤原のほか、執行役員 経理部長 兼 内部統制室長の君和田が出席しました。今回の決算説明会の模様は、当サイトやUstream、Twitter、ニコニコ動画などでも同時中継されました。

「人生は素晴らしい。最近つくづくそう思う」。登壇した孫はまず、自らの心境についてこう述べました。「目標や夢を掲げ一生懸命に努力すれば、どんなに高い山でも不思議と乗り越えることができるものだ。そして、強く熱い思いがあればどんなに難しい問題も乗り越える知恵や勇気が湧き、同じ夢を持った仲間も集まってくる」と静かに語りました。さらに「私は今燃えている。新しい夢を抱き、それを実現したいという強い思いを持っている」と新たな挑戦への意欲を見せました。

決算概要

ソフトバンクは2014年3月期 第1四半期(2013年4~6月期)から国際会計基準(以下「IFRS」)を適用しています(移行日:2012年4月1日)。また、2013年3月期 第3四半期(2012年10~12月期)および2013年3月期(2012年4月から2013年3月までの1年間)についても、IFRSに準拠して表示しています。IFRSに関する変更点の詳細は、「平成26年3月期 決算短信」の2ページおよび87ページをご覧ください。

2014年3月期のソフトバンクグループ連結決算は、売上高は6.7兆円と前期から倍増し、過去最高となりました。EBITDA[営業利益(償却前)]※1は1.8兆円(同55%増)、営業利益は1.09兆円(同36%増)と、いずれも9期連続の最高益を記録しました。これにより、国内市場においては、ソフトバンクが創業からわずか33年と最速で、日本電信電話株式会社、トヨタ自動車株式会社に続く3社目として、営業利益1兆円を達成しました。

純利益でも5,270億円(同42%増)と4期連続で過去最高益を更新し、全ての指標において過去最高の業績となりました。また、同業他社である株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(以下「NTTドコモ」)およびKDDI株式会社(以下「KDDI」)との比較でも、売上高・営業利益・純利益の全ての指標において両社を上回る好決算となりました。孫は「恵まれた環境で成長する者と、恵まれない環境の中でもたくましく成長できる者の違いは、持っている財産ではなく成長するんだという強い思い。この思いは、決して会社の財務諸表には載らず資産としての評価もされないが、会社にとって一番重要な資産だと思う。たとえ無謀だと思えることでも必ず1位を目指す。それがソフトバンクグループの企業文化だ。われわれは2位、3位に甘んじて満足する会社ではない」と語りました。配当については、「もうしばらく企業価値と競争力を高めることに集中させていただきたい」と述べ、2013年度の期末配当金として20円を予定していることを説明しました。

移動通信事業の状況

続いて孫は、国内の移動通信事業とネットワーク状況について説明しました。年間純増数(年度)は4年連続No.1※2を記録し、累計契約数も日米合わせ1億件超※3を達成しています。サービス売り上げも順調に増加しており、営業利益は6,090億円(同18%増)※4と5期連続最高益となりました。

また、データトラフィック量は6年前に比べると約1,000倍に膨れ上がり、日本ではスマートフォン1台当たりのトラフィック量が米国の約3倍で世界No.1※5となっていますが、その日本において、ソフトバンクモバイルは、スマートフォンのパケット接続率※6とデータ通信満足度の外部調査※7で、いずれもNo.1を獲得しました。孫は、今回No.1となった理由として、プラチナバンドやLTE※8基地局の急速な展開、Wi-Fiスポットの拡充や小セル化・ビッグデータ活用・フルIPネットワークなどの取り組みを挙げ、「われわれは世界で最先端のネットワーク構築と運営を行っている」と胸を張りました。また、前倒しで行ってきた設備投資については「電波塔建設などのピークが過ぎたので、費用の抑制が可能になった。その結果として、経営基盤がますます改善されていくだろう」と自信を見せました。

インターネット事業の状況

当社が「本業」と位置付けているインターネット事業の状況については、まずヤフー株式会社(以下「ヤフー」)の取り組みについて解説しました。孫は、eコマース(電子商取引)を「ヤフーの新たな成長ドライバー」と位置づけ、2013年10月に発表した「eコマース革命」の成果として、Yahoo!ショッピングの店舗数が楽天市場を上回った※9ことに触れ、「店舗数増加に伴い品ぞろえが充実する。出店料が無料になったことで価格に反映され、より安くなる。そんなことがうまくいくのかと言われるかもしれないが、取扱高も増えており、成長が加速していると言える」とショッピング取扱高が過去最高を記録したことを紹介しました。さらに、2014年4月に発表した、「Y!mobile」について、「ヤフー 社長の宮坂より『新たな成長軸を持ちたい』という提案を受けたので、イー・アクセス株式会社(以下「イー・アクセス」)とウィルコム株式会社(以下「ウィルコム」)の売却に同意した。今後ヤフーは、インターネットコンテンツと移動通信の融合が加速し、さらなる成長を遂げると信じている」と期待を寄せました。

次に、中国の電子商取引最大手のAlibaba Group Holding Limited(以下「アリババ」)が、米国株式市場へ新規株式公開(IPO)申請を行ったことに触れ、「手続きが開始されているため規則上、アリババから発表されている以上のことは一切話せない」と断った上で、過去の事実として「2013年の税引後純利益は前期比4倍、米国ebayとAmazon.comの合算を絶対額で上回るとともに、取扱高でも両社合算を逆転し、加速度的に成長している」と述べました。

ゲーム事業の説明に移ると、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社(以下「ガンホー」)のスマートフォン向けゲーム「パズル&ドラゴンズ」が、香港でもダウンロード数No.1※10を記録したこと、またSupercell Oy(以下「スーパーセル」)の「Clash of Clans」がGoogle Play™ でも好調で、「パズル&ドラゴンズ」に次いで売り上げ世界ランキング2位※11となったことを報告しました。さらに孫は「もう一つうれしいニュースがある」と述べ、スーパーセルによる第三弾のゲームタイトルとなる「BOOM BEACH」が、世界42カ国でNo.1※12になったことを紹介しました。

また孫は、グループ傘下に入ったBrightstar Corp.(以下「ブライトスター」)と2014年4月に設立されたソフトバンク コマース&サービス株式会社との共同体制により「1兆円規模※13の売り上げを誇る会社となり、世界中の移動通信事業者にモノやサービスを提供できるグローバルな販売網が構築できた」と述べました。

スプリント事業の状況

最後に、スプリント事業の状況について報告しました。過去数年間、営業利益で赤字が続いていたSprint Corporation(以下「スプリント」)ですが、2014年4月末に発表された2014年1~3月期の決算で、営業利益が4.2億ドル、調整後連結EBITDAマージンについても18.9%から23.4%に改善するなど反転傾向にあります※14。孫は、「固定通信の日本テレコム株式会社、移動通信のボーダフォン日本法人やウィルコムなど、われわれには赤字だった企業の業績をV字回復させてきた実績がある。スプリントについては、ネットワーク品質やブランド力が他社に劣るなどの問題を抱えているため決して簡単ではないが、直近の決算で400億円規模の黒字となるなど※14、業績改善の兆しが見えてきた。ソフトバンク流の経営でこれからも同社の改善を続けていきたい」と意気込みを語りました。

連結業績予想

孫は、2014年度の業績予想について、ブライトスターがグループ傘下に入ったことで、従来公表していた売上高予想の「7兆円」を「8兆円」に上方修正し、改めて「売上高8兆円以上、EBITDA2兆円以上、営業利益1兆円以上(一時益含まず)」と公表しました。そして、「決算発表の数字はもちろん大切だ。しかしそれ以上に大切なのは、中長期的にわれわれがどのように経営を行っていくかということ。私は今、夢を成し遂げるために考えているいくつもの手段を、一つ一つ実行していくのが楽しみで仕方がない。強い思いがある限り、必ずその夢に近づけると信じている」と、今後の抱負を述べ、決算発表を締めくくりました。

[注]
  • ※1EBITDA=売上高-売上原価-販売費及び一般管理費+減価償却費及び償却費。スプリント事業では、スプリントの業績を2013年7月11日から反映しています。
  • ※2各社の開示資料を基に当社作成。
  • ※3各社開示資料を基に当社作成。
    ソフトバンクグループにはソフトバンクモバイル、ウィルコム、イー・アクセス、スプリントを含む。
    スプリントの契約数:“Total End of Period Subscribers”
  • ※42013年度 新規連結の影響(817億円)を含む(ガンホー、イー・アクセス、ウィルコム、Supercell、Brightstar)。
  • ※5出所:Cisco: VNI Mobile Forecast Highlights, 2013 - 2018。2013年実績(平均)。
  • ※6統計分析処理:株式会社Agoop(以下「Agoop」)。プラチナバンド対応スマートフォンのパケット接続率。防災速報(ヤフー)とラーメンチェッカー、電波つながりチェッカー(Agoop)を利用の各社プラチナバンド対応スマートフォン計120,000台(ソフトバンクモバイル:40,000台、NTTドコモ:40,000台、KDDI:40,000台を無作為抽出)のデータを個別に分析。
  • ※7出所:ICT総研 報道発表資料(2014年1月17日)。対象9地域(北海道、東北、関東、中部、北陸、近畿、中国、四国、九州)におけるソフトバンクモバイル、NTTドコモ、KDDI利用者のデータ通信満足度を調査。対象人数:合計2,700人(各キャリア各地域100人ずつ)。
  • ※8Long Term Evolution:次世代高速データ通信サービス。
  • ※9各社開示資料より当社作成。Yahoo!ショッピングは法人、個人を含むアカウント発行ベース。審査完了後、開店準備中の店舗含む。
  • ※10出所:App Annie Store Stats。App Store売り上げランキング:2014年3月14日。Google Play 売り上げランキング:2014年4月3日。
  • ※11出所:App Annie Index: Game “Top Game Apps by Monthly Revenue”(Google Play October 2013 - March 2014)を基に当社作成。
  • ※12出所:App Annie Highest Grossing Game Ranking for iPad。2014年4月30日時点。
  • ※131兆円規模:2012年12月期のブライトスターの売上高と2013年3月期のコマース&サービス事業の売上高の単純合算。1ドル=100円で換算。
  • ※14Sprint Corporation開示資料(U.S. GAAP)。

質疑応答

主な質疑応答は、次の通りです。社長の孫がお答えしました。

Q.

スプリントの立て直しに尽力しているところだと思うが、その進捗についてどのように考えているか。

A.

特に心配はしていない。スプリントはまずネットワークをしっかり再構築しなくてはならない。過去6年間ほど、ネットワークに対する設備投資が十分にできない状態にあり、この悪影響が現在現れていると思う。そのためネットワークの再構築を優先して、さまざまな営業活動の改善に取り組む方が効率が良い。まずはネットワーク、続けて内部のオペレーションコストの効率化、そしてその次に顧客獲得数が純増に転じるようなマーケティング施策やその他の取り組みを進めていく。

Q.

アリババにソフトバンクが初めて投資した2000年当時のことについて教えてほしい。また同社株式の今後の保有方針について、売却せず長期保有を考えているのか。

A.

2000年に中国に行った際には、その当時のインターネット業界においてこれから伸びていくであろう、創業間もない会社20社ほどと面会した。その中で1社だけ、即断即決で投資をすると決めたのがアリババだった。始めの5分ほどは話に耳を傾け、残りの時間は私の方からユン・マーに出資させてほしいというお願いをした。彼の返答は「それでは1~2億円でどうか」ということだったが、私は「そう言わずに20億円受け取ってほしい」と重ねてお願いをした。「何としてでも資本を受け入れてほしい。お金はあっても邪魔にはならないだろう」と説得した。

このとき面会した20社ほどの中で、ユン・マーのアリババは圧倒的に伸びる予感を与えてくれた。これは、計画数値やプレゼンテーション資料から得たものではなく、目と言葉のやりとりによる感覚的なものだった。米国Yahoo Inc.に出資した時も同じように感じたが、彼の瞳には動物的な輝きがあった。アリババへの出資は、ユン・マーと私が長期的なパートナーとして協力するという思いで実行したもので、これからも良い関係を大切にしたい。

また今回のIPOをきっかけに同社株式を売却するつもりはない。

Q.

900MHz帯でのLTEサービス提供はいつからなのか。

A.

900MHz帯でのサービスは総務省からやっとの思いで割り当てを得た。NTTドコモやKDDIはずいぶん前から800MHz帯で15MHz×15MHzの帯域を使ってサービスを提供している。われわれも900MHz帯では他社と同様に15MHz×15MHzの帯域での認可を受けているが、実際に使用できるのは5MHz×5MHzだけとなっている。残りの10MHz×10MHzについては、現在利用中の事業者に立ち退いていただかないと使用できないため、機材を提供するなど移行のお手伝いを何千社という規模で行っている。

現在はその作業もほぼ終わり、残り数社と最終的な調整をしている最中である。心配していたよりは順調に進んでおり、ようやくめどが見えてきたが、サービスインできるのは今年の夏頃ではないか。

Q.

KDDIやNTTドコモが、キャリアアグリゲーション(複数の異なる周波数帯の電波を束ねて運用し、データ通信を高速化させる技術)を用いてLTEを高速化するとアナウンスしている。現状のソフトバンクモバイルのサービス内容では見劣りしているように見えるが、これに対抗する場合、どの周波数をどのように活用するのか?

A.

われわれが展開している900MHz帯は、現時点で使用可能な帯域が5MHz×5MHzだけなので、現状LTEのサービス展開はできない。しかしあと数カ月でこの帯域でもLTEのサービスが提供できるようになるので、900MHz帯と2.1GHz帯でのキャリアアグリゲーションが可能になる。われわれは先々のサービスについて原則事前アナウンスをせず準備ができたら即サービス提供を開始する。われわれは発表するのは後発が多いが、準備については他社と同時あるいは先にスタートしている。サービス競争で負けるつもりはなく、電波さえあれば負ける理由はないと考えている。

Q.

データシェアプランや音声定額プランについてどう考えているのか。

A.

データシェアや音声定額は世界的な流れとなっており、われわれも先日実質的な音声定額のプラン「スマ放題」を発表させていただいた。NTTドコモが発表した新料金プランはある意味でずるい部分があり、どこにかけても定額と言うが、そもそもNTTドコモは携帯電話市場のシェアが一番大きく、かつ固定回線はNTTグループが圧倒的なシェアを持っている。つまり、発信先と着信先がNTTグループ内で完結するケースが多いため、音声定額を実行してもNTTグループの収益が確保でき、比較的音声定額を実行しやすい立場にある。それに対してわれわれが音声定額を実行すると、収益が自社グループ外に流出するため、「月に音声通話1,000回まで、500回まで」などといった細かい努力をしている。

今後の方針についてだが、当然NTTドコモに劣るようなサービスを提供するわけにはいかないと考えている。われわれなりの視点で、将来の収益と顧客獲得競争とのバランスをとっていきたい。しかし、音声定額は世界の流れであることから、時間の問題で今後当たり前のサービスになると思う。

Q.

アリババについて、同社の上場の目論見書に「株主の議決を必要とするような事柄については、ソフトバンクは著しい影響力を持っている」という趣旨の記載がされている。ソフトバンクは中長期的に同社の経営に関与して、また言うべきことは言うというスタンスを貫いていくのか。

A.

アリババの取締役の陣容はユン・マー、ジョー・ツァイ氏、それから米国Yahoo Inc.から1名、ソフトバンクから1名で構成されており、ソフトバンクの枠は私がアリババの創業間もない頃から就任している。ソフトバンクグループには全体で1,300社ほどのグループ会社があるが、私自身が取締役を務めているのはソフトバンク(持ち株会社)と主要な通信会社、およびヤフーとアリババくらいで、原則それ以外には入らないことにしている。今後もアリババとの大切な戦略的関係は変わらない。これは信頼関係とビジョン、同志的結合の証である。

Q.

MVNO(仮想移動通信事業者)について、今後はどのようなスタンスで臨むのか。また、今後大手移動通信事業者として低料金プランを出す必要性が出てくると考えるか。

A.

ケースバイケースで行っていく。通信品質はソフトバンクモバイル、NTTドコモ、KDDIの3社共に変わらないものの、NTTドコモが最もユーザー数が多く、回線コストが事実上一番安くなるため、MVNOを利用する事業者としては、NTTドコモの回線を安く調達するのが理にかなっている場合が多い。どういった条件で契約しているかは詳細には分からないので、これ以上は他社に対するコメントは控えるが、われわれとしてもケースバイケースで積極的に検討していきたい。

Q.

SIMロック解除については、現状どのように考えているのか。

A.

SIMロック解除機能搭載の端末は過去に何度か発表しているが、実際には需要がほとんど無かった。iPhoneの独占販売をしていた当時はSIMロック解除を求める声が多かったが、今はすでにApple Inc.(以下「アップル」)からSIMロックフリーのiPhoneが販売されている。現在ではSIMロック解除の議論は熱が冷めているのが実態ではないか。

Q.

恒例となっていた新商品発表会を開催しなくなったのはなぜか。

A.

端末ラインアップを多くそろえることが重要な時代には、これをまとめて大々的に発表会を開催する必要性があったと思う。しかし今の新商品ラインアップは新型のiPhoneと数機種のスマートフォンにとどまっている。iPhoneについてはアップルが発表会を主催しているし、スマートフォンは皆Android? 搭載型で個々の機能の差は縮まっている。さらにスマートフォン以外の携帯電話端末では技術の進化は少なくなってきている状況で、わざわざ新商品発表会をやる必要があるのかは疑問。端末のラインアップ数をそろえるという時代から変わり、発表会の形式は役割を終えたと認識している。個別の端末について必要に応じて説明会を開催することはあるかもしれないが、状況が変化するまでは大々的な発表会は控える。

Q.

先日発表した新料金プランの開始が延期になっているが、発表はいつ頃なのか。

A.

長い延期とはならず、1~2カ月のうちには発表できるのではないか。ただサービス内容や他社の動向次第では検討期間が伸びる可能性がある。

Q.

T-Mobile US, Inc.の買収の進捗状況について教えてほしい。

A.

現時点ではコメントを控える。

Q.

今年中にT-Mobile US, Inc.買収の件が進捗した場合、スプリントにはどのような影響があると考えているか。

A.

現在の米国市場が大手移動通信事業者上位2社の寡占状態であることは間違いのない事実。われわれが競争相手として十分に機能するには規模の拡大が必要。通信業界は設備投資産業であり、電波の周波数許認可を持っているかどうかで競争状況が変わる。ただその規模拡大の試みがいつどのような形で進展するかについては、現時点ではコメントを控える。

Q.

ソフトバンクがボーダフォン日本法人を買収した当時、競争を活性化して通信料金を下げるという主張をしていたと思うが、現在、日本政府はもっと下げよという論議になっている。一方、米国では、スプリントが価格革命をもたらすような論調になっているが、実際、通信料金を下げることは可能なのか。

A.

まず事実を確認するが、われわれがボーダフォン日本法人を買収する前は、携帯電話サービスに1カ月平均1万円ほど払っていたユーザーがほとんどだったはず。日本は世界で最もARPU(1人当たり月額平均収入)の高い国の一つだった。そこからわれわれが移動通信事業に参入して、プライスリーダーとして同業他社を大きく下回る価格を提示した。

われわれが必死の思いで料金革命を仕掛け、これにより実際に日本のARPUは米国より安くなった。日本のユーザー1人当たりのスマートフォンにおけるデータ使用量は米国の3倍近いという調査結果もあるが、通信料金は米国より安い。総務省の方が日本の通信料金は高いと言っているのは認識違いであり、ぜひ訂正していただきたい。加えてMVNO向けには回線を安く提供されているので通信料金で激しい競争があり、また新規ユーザーの獲得競争でも恐ろしいほど激しい状況にあることが日本の事実である。

米国でも、われわれが競争相手として十分に存在感を示せる規模になれば、ネットワーク競争と価格競争を提供できる強い自信を持っている。ぜひその機会を提供してほしい。

Q.

アリババのIPOについて、感想を聞かせてほしい。

A.

大変うれしい。アリババは世界的な規模のインターネットカンパニーになった。そのことが今回の上場によって、透明性・信頼感・安心感をもって世界中の投資家やユーザーから信任を得られる。アリババのユーザーにとっても、投資家にとっても大変素晴らしいことで、ソフトバンクとしてもアリババやユン・マーと巡り合う幸運に恵まれたのはとても幸せなことと考えている。

Q.

今後、米国を中心とした海外展開の展望についてどのように考えているか。

A.

米国における新生スプリントの展開は始まったばかり。また現在の米国の状況は、ソフトバンクが7年前に移動通信業界に参入した頃と似ている。ネットワークは弱く、ブランドは傷つき、収益も苦しい中でのスタートとなっており困難な闘いではあるが、しっかりと改善していきたい。そのためにもスプリントの規模の拡大が一番望まれ、それによって本格的な競争が可能となる。

Q.

収益面でNTTドコモを超えることができた要因をどう考えるか。

A.

一番大きな違いは、当社の企業文化としての競争意欲、成長意欲の強さ。そういったハングリー精神が最大の違いだったのではないか。そしてこれは今後の成長にも影響するだろう。

われわれは成熟している日本の市場にとどまらず、それ以外の市場でも、またインターネットのコンテンツやサービスとの融合もさらに深めていく。日本内外ともに一層成長していきたい。

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