米国子会社ジフ・デイビス・インクの第2四半期の業績報告

1998年8月4日、(ニューヨーク時間)−当社米国子会社ジフ・デイビス・インク(NYSE:ZD)は、第2四半期(1998年4月1日〜同年6月30日)の業績を以下の通り発表致しました。

1998年度第2四半期の売上高は、$276.5百万ドル(1997年第2四半期は、$301.3百万ドル)となりました。前年との比較では、雑誌数誌のジョイントベンチャーへの移管 と同社が手掛ける展示会のうち2つを第1四半期に前倒しで実施したことの2つの特殊要因があります。これらの特殊要因を考慮すると、本年度第2四半期の売上高は前年同期 に比べ実質的に$0.7百万ドル増加したことになります。

  • 1997年10月にジフ・デイビスは、所有する雑誌のうち「MacUser」と「MacWEEK」を他の出版社とのジョイントベンチャー(50対50)設立のために移管しており、これらの出版物の売上は、1997年第2四半期には$11.2百万ドル、また、同年上半期には$24.2百万ドルの業績寄与がありましたが、本年度の業績には含まれておりません。

本年度第2四半期の営業利益は、前年同期の$26.1百万ドルに比べ$21.4百万ドルとなり、EBITDA(金利、税金、償却前利益)は、前年同期の$68.2百万ドルに比べ$63.4百万ドルとなりました。しかし、第1四半期に前倒しで実施した2つの展示会($4.2百万ドル)と新しい出版物の立ち上げに伴う$2.6百万ドルの損失を考慮すると、本年度第2四半期のEBITDAは、実質的に前年同期比$2.0百万ドル改善したことになります。

同社の代表兼CEOであるエリック・ヒッポー氏は「予期していた通り、当社の業績全般はテクノロジー産業の業況不振に影響されている。」と述べ、「このような状況は、テクノロジーカンパニーが新製品の発表を先送りにしたり、収益確保のため広告に係るコストを削減(特に我々のいくつかの雑誌でも顕著であるが)するようになったためである。」と説明しております。また、同氏は「この様な環境下、我々のインターネットビジネスであるZDNetと“Yahoo! Internet Life”を含む個人向け出版物の広告の伸びには力強いものがあり、これらが低迷する法人向け出版物の広告を補填することができたのは喜ばしいことだ。我々はこの勢いを下半期にも持続させ、メディアとマーケティングを統合した当社の戦略が、テクノロジーやコンピュータのメディアにおいてより多くの収益機会を生み出すことを期待している。」と述べております。

1998年度上半期(1998年1月1日〜同年6月30日)の売上高は、前年同期の$526.2百万ドルに比べ$504.5百万ドルとなりましたが、これも前述の雑誌数誌のジョイントベンチャーへの移管を考慮すれば、前年同期比$2.5百万ドルの増収となっています。また、本年度上半期のEBITDAは、前年同期の$93.7百万ドルと比べ$78.5百万ドルとなりました。

出版事業部門

出版事業部門における本年度第2四半期の売上高は$210.7百万ドルとなり、前年同期比$8.5百万ドルの減収となりましたが、雑誌数誌のジョイントベンチャーへの移管を考慮すれば、ZDNetと個人向け出版物の貢献もあり$2.7百万ドル(1.3%)の増収となっています。

展示会部門

展示会部門における本年度第2四半期の売上高は$65.8百万ドルとなり、前年同期比$16.3百万ドルの減収となりましたが、これは主に2つの展示会を第1四半期に前倒しで実施したためであります。前年同期には、この2つの展示会で$14.3百万ドルの収入がありました。また、この四半期に実施した「Comdex Spring」、「N+I Las Vegas」、「Support Services East」の3つの主要展示会における収入は4.2%増加しております。

1998年度第2四半期のハイライト

ZDNet

ZDNet の本年度第2四半期の売上高は$12.9百万ドルとなり、前年同期の$8.5百万ドルに比べ53%の増収を遂げ、本年度第1四半期と比べても29%の増収となりました。また、前年同期は$4.6百万ドルの赤字でありましたが、この四半期には黒字転換しております。ZDNetの広告社数は、第1四半期の240社から第2四半期には289社に増加しております。

Relevant Knowledge社によると、ZDNetはこの第2四半期に第1四半期比8%UPの平均6.8百万人のユニークビジターを獲得しているとのことであり、またMedia Metrix社よれば、ZDNetは直近23ヵ月のうち21ヵ月間、ニュース、インフォメーション及びエンターテイメントの分野でNo.1にランクし続けているとのことであります。

1日平均ページビュー数も、前年同期の2.7百万から89%増の5.1百万に達しており、本年度第1四半期との比較でも6%増加しております。

また更に、ジフ・デイビス・インクの「PC Computing」とインターネットメディアカンパニーの大手であるExcite,Inc,は、出版物とウェブサイトwww.biz.comの共同体としてBIZ/Exciteを立ち上げ、成長著しい中小企業を主体にテクノロジー関連情報を提供しております。BIZ/Exciteは、ZDNetのSmall Busines AdvisorやPC Computingのホームページからもアクセスされるようになるでしょう。

発行部数の増加

ジフ・デイビス・インクは、「PC Week」と「Yahoo! Internet Life」の両誌においてその発行部数を伸ばし、「PC Week」、「the Nation’s IT Newsweekly」は1998年7月6日の発刊で、400,000部にまでその発行部数を増加させています。また、「Yahoo! Internet Life」も1999年2月には400,000部から600,000部に増加すると思われます。Adscope社によれば、本年度上半期のこの雑誌の広告ページ数は、前年同期に比べ34%増加しているとのことです。

更に、印刷物及びオンライン媒体でのコンピュータゲーム関連のコンテンツとしては最大級の「Computer Gaming World」の発行部数は225,000部から300,000部に増加しており、同誌は発行部数を急速に伸ばしている雑誌のトップ10にランクされています。(1998年4月、Circulation Management社による)

インターナショナル

Ziff-Davis UKは、インフォメーション・テクノロジー業界の上級者向けの新聞(週刊)である「IT Week」を立ち上げました。この新しい出版物は、英国で最大かつ最もインフォメーション・テクノロジーに集約されたサイトとして、英国のテクノロジーのバイヤーに対し、より専門的なニュース、分析結果、ケーススタディやコメントを提供しています。「IT Week」は、その編集陣営、販売体制、45のマーケットチーム、そして数百万ポンドの投資額を勘案すれば、この分野においてここ10年間で最大の事業であると言えます。

ジフ・デイビス・インクは、Richina Media Holdings社と「Sm@rt Reseller」の中国語版の刊行についての提携を発表しております。この発刊は、中国市場では同社にとって4番目の出版物となり、当初から発行部数35,000部以上の規模で中国の上位10,000社のリセラーを対象としていきます。

教育

同社のインターネットをベースとした教育プログラムである「ZD University」は、この6月の1ヶ月間に会員数を70,000以上にまで増加させました。これは、1997年12月31日時点のおよそ2倍であります。またこの9月1日に、月間受講料を$4.95ドルから$7.95ドルに引き上げる予定でもあります。

新規事業

同社は、「ZD on Wall Street」と称し、金融サービス業向けの包括的なバーチャル・インフォメーション・テクノロジーの展示会を企画しております。1999年3月には、ニューヨークにて開催される予定であり、このカンファレンス及び展示会は、とりわけ金融業界とその応用分野、またネットワークやバックオフィス・システムのインフラに照準を合わせたものになると思われます。

ジフ・デイビス・インクは、「Family PC」のWalt Disney社の持分(50%)を買い取りました。「Family PC」は、一般家庭でのコンピューティングやインターネットにおける先駆的な情報媒体であり、1994年にDisney社とジフ・デイビスが50対50のパートナーシップで立ち上げたものであります。

また、同社は、パソコンのハードウェア、周辺機器、ソフトウェアの購入・セットアップに関する情報を満載した「Easy Computing Magazine」を発刊し、本年度は発行回数を3回、発行部数も200,000部にする予定です。

企業情報

1998年5月4日、ジフ・デイビス・インクは25.8百万株の普通株式の公開を完了しました。また1998年の5月28日には、引受証券会社が追加で2百万株の配分権を行使しましたが、ジフ・デイビスはこの分の株式を同額でソフトバンク・ホールディングス・インクから買い戻しました。ジフ・デイビス・インクの現在の発行済株式数は100百万株であり、このうち27.85百万株(27.85%)が一般に公開されております。

ジフ・デイビス・インクは、コンピュータとインターネット関連テクノロジーに特化した総合メディア・マーケティングのリーディングカンパニーであり、主なプラットフォームは、印刷物の出版・展示会・オンラインコンテンツ・マーケット調査・教育であります。同社はグローバルなテクノロジーカンパニーに対し経営判断のキーとなるマーケット戦略を提供しております。

本プレスリリースには、不確定な事象やリスクを被る可能性のある予見的な表現が含まれております。ジフ・デイビス・インクとしては、これら予見的な表現は当社の予想を反映した妥当なものと認識しておりますが、実際の結果は実質的にこれらから乖離したものとなる可能性もあります。実際の結果に対し影響を与えると思われる留意事項及びリスク要因については、ジフ・デイビス・インクが1998年4月28付でSECにファイリングしました「Registration Statement on Form S-1」の「Prospectus」における“Risk Factors”の項に掲載されております。

同社に関する情報については、www.ziffdavis.comもしくはwww.zdnet.comでご覧になれます。

ジフ・デイビス・インク連結損益計算書

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無監査、1株当りの数値以外は単位:千ドル
第2四半期(4月1日〜6月30日) 上半期(1月1日〜6月30日)
1998年 1997年 1998年 1997年
純売上高
出版部門
展示会部門
210,693
65,782
219,195
82,135
411,625
92,903
428,759
97,456
276,475 301,330 504,529 526,215
原価
出版部門
展示会部門
56,126
19,623
57,245
35,741
109,707
36,352
112,235
42,277
75,749 92,986 146,059 154,512
販売費および一般管理費
有形固定資産減価償却費
無形固定資産減価償却費
140,063
7,698
31,578
143,243
7,960
31,072
284,302
14,727
62,024
143,243
7,960
31,072
営業利益(損失) 21,387 26,069 (2,583) 10,482
関係会社への支払利息、純額
その他営業外損益、純額
(36,153)
2,734
(46,899)
3,115
(82,092)
4,356
(93,612)
5,270
税引前利益(損失)
法人所得税額
(12,032)
64,528
(17,715)
(328)
(80,319)
1,362
(77,860)
(656)
純利益(損失) (76,560) (17,387) (81,681) (77,204)
遡及修正後1株当り利益(損失) (0.77) (0.17) (0.82) (0.77)
EBITDA 63,397 68,216 78,524 93,750
  • 遡及修正後の1株当り利益(損失)は、1998年5月4日に発行された1億株が1997年1月1日に発行済であったものとして計算されています。

連結貸借対照表

1998年上半期(1月1日〜6月30日)

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無監査、単位:千ドル
資産の部 負債及び資本の部
現金及び現金等価物
売掛金(純額)
その他流動資産
43,036
205,281
105,383
流動負債
借入金及び社債
関係会社借入金
繰延税金及びその他負債
322,701
1,484,100
73,654
196,444
流動資産合計 353,700 負債合計 2,076,899
固定資産 3,070,530 株主資本 1,347,331
資産合計 3,424,230 負債・資本合計 3,424,230
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