経営陣ファイル 2008年

ソフトバンクグループでIT物流事業を担う、
「縁の下の力持ち」

ソフトバンク・フレームワークス株式会社 取締役
坂田 憲正(さかた のりまさ)

企業から商品の預託を受けて管理し、必要なスケジュールに基づいて全国各地に配送する。ソフトバンクグループで、「縁の下の力持ち」としてIT製品の物流事業を担っているソフトバンク・フレームワークス株式会社の取り組みについてご紹介します。

取引先企業のさまざまな要望に応える

1981年に設立されたソフトバンクの創業事業は、ITソフトウエア製品の流通。この流通事業の中で、製品の物流を管理する部門が母体となり、流通機能を効率化し戦略的に運用するロジスティックス*1のスキームを開発、1990年にソフトバンク・フレームワークス株式会社として独立しました。現在では、東京・青海の本社を中心に、川崎、柏、福岡の入出荷センターや、群馬、茨城、山形の保管センターなど複数の物流センターを通じて、ロジスティックスを戦略的にコントロールしています。センターの総床面積は3万坪を超え、年間の出荷総数は、段ボールケースにして約800万ケース、商品数ではその約10倍の物量を365日24時間体制で管理しています。

入荷した商品は、「正確」「迅速」「低価格」でお客様である企業にお届けするだけでなく、簡単な値札付けから、ネットワーク機器の高度な検査検証やキッティング*2など、取引先各社の多岐にわたる要件にお応えして、最適な物流管理の機能を提供しています。

「当社がビジネスの前面に出ることは決してありませんが、我々の小さなミスやサービスレベルの優劣が、取引先企業様の目標達成に少なからず影響を与えてしまいます。したがって、最高レベルのパフォーマンスを追求するのはもちろんのこと、ISO9001(品質)、14001(環境)、27001(情報セキュリティ・ISMS)、およびJISQ15001(個人情報保護・Pマーク)などの認証を取得し、サービスに対する高い信頼性を通じて、顧客満足度の向上に努めています。このような体制、規模、マネジメントシステムを活用し、ご要望に応えられる企業は、同業他社でも多くはないと思います」(取締役 坂田憲正)。

ソフトバンクグループの一員としての役割

ソフトバンク・フレームワークスは、ソフトバンクグループの中で、主にソフトバンクBB株式会社のIT流通事業やブロードバンド・インフラ事業における IT機器、ソフトバンクモバイル株式会社の販促品などのロジスティックスを管理する重要な役割を担っています。そのほかにも、ソフトバンク・テクノロジー株式会社、ソフトバンククリエイティブ株式会社、福岡ソフトバンクホークス株式会社、ブロードメディア株式会社、BBソフトサービス株式会社、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社など、ソフトバンクグループの多くの企業の物流をサポートしています。

「近年、物流を外部へアウトソーシングする大手企業が増えています。事業のあり方としてはそれも1つの選択肢だと言えるでしょう。しかし、ソフトバンクグループの場合、日々目まぐるしく変化し、誰も経験したことのないような事業が、非常に速い速度で始動することがあります。ソフトバンクグループが競争に勝ち抜くためには、たとえお客様からのご要望がどれだけ高いものであっても、それを引き受け、お応えするだけの物流インフラが必要となります。当社はソフトバンクグループの一員であり、同じ経営ビジョンのもと事業を展開するIT物流企業として、いかなる事象に対してもグループ企業を支援する体制を瞬時に組み、他の競合他社では追随できない、高い品質でのオペレーションを提供していきたいと考えます」(同)。

生産性の向上と新たな取り組み

このようなビジョンに沿って、ソフトバンク・フレームワークスでは、2008年を初年度とする中期経営計画を策定しました。この計画について、坂田は、「物流業界は、原油高・資材の価格高騰など、経済環境の変化による大きな課題が発生しています。しかし、このような外部要因に屈しない競争力を確保するためには、さらなる生産性の向上を最重要経営課題とすべきです。そこで当社では、この向上のために、業務支援システムの刷新、倉庫内インフラの効率性見直し、現場管理力の向上について取り組みを進めています。」現在も倉庫内では、ビデオカメラとストップウォッチを使った、「コンマ何秒」のレベルでの改善活動が、日々進められています。

ソフトバンクグループ各社の迅速なサービス展開は、物流分野でも高い対応水準を要します。さまざまな品質改善活動の結果、これらの要件に確実に応えてきた同社では、今後の規模拡大をさらに外部に向けるべく、取り組みを行っています。「現在では、グループ内へのサービス提供が多いですが、今後は売上・利益をより拡大させるべく、外部向けの事業も本格化させる予定です。2年後には、現在の取引規模の2?3倍に拡大したいと考えています」(同)。

(掲載日:2008年9月2日)

[注]
  • *1企業の物流合理化の手段。原料の手当てから販売まで、物流を効率的に管理するシステム
  • *2ハードウエアを実際に使用できる環境まで組み上げる作業
  • *内容は掲載当時の情報です。記載されている会社名、サービス名、肩書などは現在と異なる場合があります。