PepperがROSに正式対応!

掲載日:2015年6月15日

デベロッパーの皆さまからのご要望にお応えしてPepperがROSに正式対応!

ロボットソフトウェアとして世界的に利用されているROS(Robot Operating System:ロボットオペレーティングシステム)に、Pepperが正式対応しました。今回のROS対応により、高品質な知能モジュールやツールの多くをPepperのアプリ開発で活用することができるようになります。

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ROSとは

ROS(Robot Operating System:ロボットオペレーティングシステム)とは、Willow Garage社が開発し、Open Source Robotics Foundation(OSRF)が維持・管理しているオープンソースミドルウエアであり、ロボット・アプリケーション作成を支援するライブラリとツールを提供しています。

このようなソフトウェアは多数ありますが、ROSにおいては、ミドルウエア(通信ライブラリ)やROSに対応した移動・操作・認識の膨大なライブラリ群に加えて、ソフトの開発環境(ツール)や作成したソフトを発表・流通させる機構(ディストリビューション)、チュートリアル等のドキュメントや質問のための掲示板、定期的に開催される開発者会議や有志が各地で開催する講習会等のコミュニティーが充実しているなど、他のミドルウエアにはない特徴が高く評価されており、各ロボット開発会社での汎用開発環境やアカデミックユースとして、世界のデファクトスタンダードとなっています。

寄稿メッセージ

今回のROS対応に伴い、ROSを用いたロボット研究で著名な東京大学大学院准教授・岡田 慧さまからメッセージをいただいております。

以下メッセージ全文

このたびはPepperのROS公式対応パッケージのリリースがなされたことお慶び申し上げます。このリリースには大きく2つの意義があると思っております。ひとつはもちろんROSというロボティクス分野で標準になりつつある研究プラットフォームとPepperという大変よくできたロボットが融合し、強力なロボットプラットフォームが実現したこと。そして、もうひとつはこの公式リリースが、ユーザーコミュニティーからの強い要望で実現したことです。ROSはご存知のようにオープンソースのプロジェクトであり、ユーザーコミュニティーの力で急速な広がりを見せているロボットソフトウェアプラットフォームです。発売当初はROSに対応していなかったPepperも、ユーザーからの強力な要望とプロトタイプパッケージの開発を経て、このたびの公式パッケージのリリースに繋がりました。これは、ソフトバンクロボティクスならびPepperがなによりもユーザーとコミュニティーを大切にし、要望を聞き入れながらより良いロボットプラットフォーム・開発環境を実現するチームであることを実証してくれました。

私が数年前に初めてROSを使った時、その開発チームリーダーから「Please Complain」と言われました。「とにかく何でも文句を言ってくれ。それを聞いてどんどんソフトウェアを良くしていきたい。」そういう強い思いが今のROSの広がりに繋がっていると思っております。また、数十年前、まだ右も左もわからず初めてLinuxを使い出した頃、初心者は愛情をもって「タコ」と呼ばれ、どのような質問でも臆せず聞くことが推奨され、それに対して周りの先輩がいろいろ教えてくれる日本固有のLinux文化がありました。ぜひこのPepperを中心にこのような思いや文化が広がってくれることを期待しています。ユーザーの皆さまにはぜひ、文句と質問をどんどん出していき、これに対して、コミュニティーにいるエキスパートの皆さまが広い気持ちで答えていき、その中心にソフトバンクロボティクスとPepperがいる未来を作っていただければと思っております。

東京大学大学院情報理工学系研究科知能機械情報学専攻 准教授
一般社団法人東京オープンソースロボティクス協会 理事
岡田 慧

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