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就職活動での「AIによるエントリーシート選考」。気になるギモンについて調べてきました!

新卒の就職活動における最初の関門といえば…エントリーシート。いくつもの企業に応募する学生にとっては骨の折れる作業ですが、実は「読む側」である企業の採用担当者にとっても選考が大変なんです!

AI(人工知能)など、ICTを活用した働き方改革に取り組むソフトバンクでは、2018年度新卒者を対象とした採用活動で「AIによるエントリーシート選考」を実施して、選考時間を大幅に削減。新聞やニュースサイトなどでも取り上げられたのでご存じの方もいるかもしれませんね。中には「本当にAIが合否を決めるの?」などギモンを感じた方もいるのでは? 今回はそんな気になるギモンを解説していきますよ♪

まずはおさらい! AIなら数百字の文章を一瞬で判定

採用担当者の悩み、それは膨大な数のエントリーシートを読み込むこと。読む人によって合否判定にばらつきが出ないよう、採用担当者全員の意識合わせにも時間を割く必要があったのだそうです。しかも就職活動の繁忙期に重なっているので大変です。

この作業を効率化するために目をつけたのがAI。IBM社が提供する「IBM Watson™」のNLC(自然言語分類:Natural Language Classifier)という機能を使うことで、自然な言葉で書かれたエントリーシートを一瞬で判定できるようにしたんです。これにより選考時間の大幅な短縮につながりました。

でも、こんなギモンが浮かんできませんか?

気になるギモン① 間違って落とされたりしない?

「AIが判定する」と聞いてまず思い浮かべるのがコレ! 一生懸命書いたエントリーシートを一瞬で不合格にされてしまったら…と思うとちょっと不安になりますよね。でも、大丈夫! AIが不合格としたエントリーシートは人事担当者の目で内容を再確認し、万が一誤っていたら合格に修正するため間違って落とされる可能性はありません。しかも、合否判定にばらつきが出ないため公平性という点で学生にもメリットがあるんです!

ちなみにAIは、過去の「合格したエントリーシート」と「不合格だったエントリーシート」の特徴を学習し、細かいチューニングをした上で合否判定しているのですが、今のところ間違いはほぼないとのこと。AIってやっぱりすごい!

気になるギモン② 実際にAIを使っているのはどんな人?

AI、NLCなど難しそうなキーワードが続くと「詳しい知識を持った人しかできない」と思うかもしれませんが、この取り組みを始めたのはAIの専門家ではない普通の採用担当者たち。

実は、仕事にAIを導入するときに大切なのは専門知識がなくても「まずやってみること!」なのだそう。今回の取り組みでも、最初は思ったような合否判定が出なかったそうですが、「学習データが複数の評価者によるものでぶれがあったのでは?」「IT用語の変化が影響しているのでは?」など、いろいろな仮説を立ててチューニングした結果、判定が正確になっていったそう。最先端のAIを使いこなすには現場目線でのトライ&エラーを繰り返すことが不可欠なんです。

気になるギモン③ 採用活動の手間を減らすことが目的?

AIの導入により、作業時間の約75%の削減に成功しました。ただ、これは採用活動にかける時間を減らすことが目的ではないんです。本当の狙いは削減した数百時間を有効活用して、より多くの学生と実際に接して会社の魅力を伝える機会を増やしていくこと。AIが得意な分野はAIに任せ、人間にしかできないことに集中する。採用活動でもAIを使った新しい働き方が始まっているんですね。

AIと聞くとちょっと身構えてしまいますが、導入過程や目指すべき効果で鍵を握るのはやっぱり“ヒト”。AIの活用が進むことで、学生も、企業の採用担当者も、お互いにメリットを感じられるような就職活動になっていくと良いですね。

ソフトバンク採用担当者の思い

テクノロジーを活用して「攻めの採用」へ

ソフトバンクの新卒採用活動はかなり多彩です。入社時に30歳未満という条件はありますが、留学生、海外在住の大学生、第二新卒など幅広い人材を、時期を問わずに新卒採用枠として募集しています。

ここで大切となるのが、ソフトバンクという会社の魅力を、自分たちから積極的に伝えていくこと。言うならば「攻めの採用」です。AIのようなテクノロジーを活用して業務効率化を進めることで、より多くの学生に出会える機会を創出していきたいと考えています。

(掲載日:2017年9月27日)
文:ソフトバンクニュース編集部

IBM Watsonは、世界の多くの国で登録されたInternational Business Machines Corp.の商標です。