業務用アルコールチェッカーを選ぶ際の3つのポイント

2023年9月5日更新

業務用アルコールチェッカーの選び方

アルコールチェッカーとは、機器に息を吹き込むことで体内のアルコール濃度を数値化する機器です。道路交通法の改正により、2022年4月から物流や運輸業だけでなく自社の荷物や人を運ぶ「白ナンバー」車への点呼・アルコールチェックが義務化され、アルコールチェッカーを用いた飲酒検査については延期されていましたが、2023年12月1日より義務化が開始されます。
(出典:警察庁「道路交通法施行規則の一部を改正する内閣府令案」に対する意見の募集結果について

目次

白ナンバー車が対象となる法改正がスタート

今回義務化された「目視による点呼」「1年間の記録保持」「アルコール検知器の保持」を受けて、取り急ぎ対応をスタートしたもののその対策が十分なのか、どんなアルコールチェッカーであればスムーズな運用が可能なのかわからないという声を聞きます。そこで「管理方法」「利用場所」「検知精度と使用頻度」の3つのポイントにまとめ、どのような基準でアルコールチェッカーを選ぶのがよいのか、管理者さま向けに機器選びのポイントをご紹介します。

ポイント①管理方法

「1年間の記録保持」に関して以下の8つの項目を残していく必要があります。酒気帯びの確認は少なくとも運転前後の1日2回必要になるため、ドライバーの人数によっては1年間分収集・記録し続けるのは管理者の負担が大きくなることを想定する必要があります。

<記録として残す8つの内容>
(1) 確認者名
(2) 運転者
(3) 運転者の業務に係る自動車の自動登録番号または識別できる記号、番号等
(4) 確認の日時
(5) 確認の方法(アルコール検知器の使用有無、対面でない場合は具体的方法)
(6) 酒気帯びの有無
(7) 指示事項
(8) その他必要な事項

記録方法による違い

記録方法については「紙」「データ」の2つに分けられます。

「紙」を基本とした方法は、点呼記録簿のような帳簿に手書きもしくはレシート印字された検知結果を帳簿に添付していく方法などが該当します。ドライバーの人数が多い場合、記入ミス・改ざんの可能性、情報の検索がしにくいという問題があるほか、物理的な書類の保管場所や保管期限が過ぎた記録の廃棄・整理など余分な業務が発生します。

一方、「データ」での記録はアルコールチェッカーからPCへ検知結果を送ることで、PC上で管理ができます。保管場所を必要としないだけでなく過去情報を参照しやすくなり、ドライバーや管理者が手書きする必要もないため時間を削減することが可能です。

データ収集方法による違い

今回義務化された項目のひとつに「目視による点呼」が含まれており、ドライバーの顔色・呼気の臭い・応答の声の調子等を事務所に出向いて点呼・アルコールチェックをする必要があるため、場所という制約が生まれます。

対面での確認が困難な場合の有効な手段として、スマートフォンの通信機能を使い、場所を問わずに自動的に検知結果を送信・保存する「スマートフォン連動タイプ」があり、その利便性の高さから徐々にシェアを伸ばしています。送信されたデータを特定PC上の管理ソフトで保存するサービスや、PCを限定せずインターネットがつながればどこからでも確認ができるクラウド管理機能を有したサービスもあり、管理者が整理をしなくてもデータが揃い、リアルタイムに検知結果が確認できる点がメリットです。

メンテナンスによる違い

アルコールチェッカーは搭載しているセンサに寿命があるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。余計なメンテナンスや費用が発生しないように適切な台数を検討する必要があります。
機器1台を共用する場合、使用頻度を考慮してセンサ寿命を迎えるまで1つの機器で何人までの利用に耐えられるかを計算してみます。

例えば、週休2日制(営業日約246日)の企業で1日2回の検知を行う場合、使用回数10,000回の電気化学式アルコールチェッカーを1台設置した場合には20人までが目安になります。
遠隔地へ行くドライバーが多い場合はモバイル型のアルコールチェッカーを一人1台持たせるという判断もあるため、機器の種類や事業所ごとのドライバーの働き方を考慮して台数計算していきましょう。

ポイント②利用場所

一人一人のドライバーに利用させる

直行直帰やテレワークなど必ずしも事務所に出社をしない勤務スタイルをとるドライバーの多い事務所では、一人一台モバイル型のアルコールチェッカーを持たせることで、出社せずに外出先での検知が可能となります。一人一台の使用であれば検知器一台あたりの使用頻度はさがるため、検知器ごとに設定されている使用回数もそこまで多いものでなくても十分対応できます。

なお、この場合、管理者の目の行き届かない場所での検知となるため、なりすましやデータの改ざんなどを防止する必要がありますが、スマートフォン連動タイプのアルコールチェッカーを使って顔写真の取得や検知結果を自動送信することで、不正防止の効果を得ることができます。

大勢のドライバーに事務所で利用させる

管理が必要となるドライバーの人数が多く、事務所からの出入りがメインになる場合は据置型のアルコールチェッカーも検討しましょう。据置型は連続検知が可能で検知器一台あたりの使用上限回数が大きく設計されているため非常に高耐久です。また、据置型は必然的に管理者や点呼担当の目の前で測定するため不正を防ぐメリットがあります。

ポイント③検知精度と使用頻度

アルコールチェッカーの検知方式には主に「半導体式」と「電気化学式」の2種類のセンサ方式に分けられます。

センサ方式メリットデメリット
 半導体式・価格が安い
・小型な機器が多い
・測定時間が短い
・アルコール以外の物質に反応することがある
・センサ寿命が短い
 
 電気化学式
(燃料電池式)
・アルコール以外の成分に反応しにくい
・高耐久
・センサ寿命が長い
・価格が高い
・メンテナンスコストが高い
・測定時間が長い

一般的に「半導体式」は安価ですが、劣化が早く使用上限回数が少なく設定されています。一方、「電気化学式」は検知精度が高く高耐久ですが、高価なものが多いです。どちらのセンサ方式のものを選ぶかは、メリットやデメリットを踏まえた上で、使用頻度を基準に判断すると選びやすくなります。使用頻度が低ければ「半導体式」、使用頻度が高ければ「電気化学式」がおススメです。安価だからと使用頻度の高い場面で「半導体式」を利用し続けるとあっという間にメンテナンス時期を迎え、機器・センサ交換のコストが想定外にかかることもあるため注意が必要です。

3つのポイントまとめ

「管理方法」「利用場所」「検知精度と使用頻度」のいずれも複合的に判断して、アルコールチェッカーを選んでいくことが重要です。アナログな管理方法や実際の勤務スタイルに合わない方法をとることで、アルコールチェックの定着率が下がってしまうことや業務効率低下、コストアップを招く危険性もあります。自社の目的にあわせて入念に準備をしていきましょう。

おススメの業務用アルコールチェッカー

位置情報や顔写真も記録し、近年多い直行直帰のドライバーも便利に飲酒検査ができるスマートフォン連動アルコールチェッカーをご紹介します。


AC-002

AC-002

アルコール検知器協議会(J-BAC)認定のアルコール検知器。ソフトバンクが提供する車両運行管理サービス「スマートフリート」と連携することで、検知結果をクラウド上へ自動的に保存可能。ポケットにおさまる軽量かつコンパクトなサイズです。

・センサ方式:半導体式
・センサ寿命*:メーカ出荷後1年経過または2,000回使用の早い方
 

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アルキラーNEX

アルキラーNEX

検知器本体をスマートフォンやタブレットとBluetooth®接続し、検知結果をクラウドに自動保存、管理機能まで一気通貫で提供。記録簿の作成がワンクリックで可能になり、運用を効率化できます。

・センサ方式:半導体式
・センサ寿命*:2,500回使用または1年使用
 

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アルブロ FC-1000

FC-1000

結果表示までわずか15秒で測定可能。モバイル型で精度の高い検知器です。

・センサ方式:燃料電池式(電気化学式)
・センサ寿命*:10,000回使用または1年使用
 

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ソシアック・ネオ SC-502

SC-502

市販のストローを差し込んで測定が可能。

クラウド上で記録簿が1年間保存できるクラウド管理システム「ホワイト安全キーパー」をあわせてお使いいただくと顔写真保存や免許証管理もできます。
 

・センサ方式:電気化学式
・センサ寿命*:購入使用後1年半または10,000回使用

 

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準備はお早めに!効率のよい運用には業務用アルコールチェッカーが必要です

日々の点呼や飲酒検査は、記録業務だけを考えても安全運転管理者の負担が増大します。スマートフォンと連動した自動記録、クラウド上での管理ができる仕組みがあれば、道路交通法改正に確実に対応しながらも管理者の負担を減らせるはずです。
「測定作業の効率をあげたい」「管理者が目の届かない部分の管理をしたい」という悩みを解決できるスマートフォン連動型のアルコールチェッカーをぜひご検討ください。

アルコールチェック義務化に対応した
車両運行管理サービス「スマートフリート」

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