国税庁OBの袖山税理士が語る 2023年施行される消費税インボイス制度の概要と改正電帳法への対応
~文書電子化の進め方~

2022年7月27日掲載

2023年10月より消費税のインボイス制度がはじまります。消費税の課税事業者がインボイス制度に対応するためには、適格請求書の作成や発行方法、受領後の保存方法など対応を検討する必要があります。

今回は国税局OBの袖山税理士をお迎えし、インボイス制度と改正電帳法の関係を基本から解説します。また、経理や財務の適正な業務処理と業務効率の向上、さらにガバナンスが強化された電子化を実現するためにはどのような検討を行えばよいかについてもご説明します。インボイス制度の電子化(電子インボイス)対応から始め、業務の電子化に繋げてみませんか。

 

※本記事は2022年5月24日に開催されたウェビナー「施行まであと1年半!「インボイス制度」と「文書の電子化」対応の検討をどう進める?」の内容を再編したものです。

目次

袖山 喜久造 氏

SKJ総合税理士事務所
所長・税理士
SKJコンサルティング合同会社
業務執行社員

消費税のインボイス制度とは

平成元年(1989年)4月に施行された消費税法ですが、令和5年(2023年)10月からはインボイス制度という新たな制度が始まります。インボイス制度では、適格請求書等の発行や保存が必要になり、経理業務をより厳格に実施する必要があります。

消費税は課税事業者が納税義務者となり、消費者から預かった消費税を納付する仕組みです。消費税の申告の際には、預かった消費税から仕入先などに支払った消費税分を税額控除(仕入税額控除)することができます。

インボイス制度導入前は、課税仕入れ(仕入れ税額控除)は支払先の事業者等が消費税の申告をしているかどうか関係なく、その取引自体が消費税の課税取引であれば仕入税額控除ができていました。しかし、免税事業者など消費税の申告をしていない事業者に支払った消費税も控除対象になっていたため、消費者が支払った消費税がすべて国や地方に納税される仕組みとはなっていませんでした。これを是正するため2023年10月より消費税のインボイス制度が開始されることとなりました。

インボイス制度では、仕入税額控除は適格請求書発行事業者へ支払った消費税分のみが仕入れ税額控除を行えることになります。これは消費者が支払った消費税が間違いなく国や地方に納税されるようにするための仕組みです。

適格請求書、電子インボイスとは

適格請求書とは、売り手が買い手に対して正確な消費税額を伝えるために発行する書類のことです。発行できる事業者は国に登録している事業者のみで、登録が必要です。申請手続きは2021年10月1日から開始しており、登録申請は2023年3月31日までに税務署に申請書を提出し登録番号の通知を受けることが必要です。

適格請求書の発行方法は書面(紙)または電磁的記録(データ)のどちらでも問題ありません。データで発行されたものを通称「電子インボイス」と呼んでいます。電子インボイスは、電子帳簿保存法(電帳法)第7条で規定される電子取引に該当しデータによる保存が必要です。2022年の電帳法の改正により電子取引データは書面(紙で印刷)保存ができなくなりました。

 

ウェビナーでは、適格請求書に何を記載すればよいか、発行事業者や受領者は適格請求書を発行や保存する場合はどのような点に注意すべきかなど、改正電帳法のポイントを交えながらインボイス制度への対応策をご説明します。また、紙保存とデータ保存の二重管理への対応など、財務経理業務の電子化検討ポイントについてもご案内しています。

インボイス制度対応からデジタル化へ一歩踏み出してみませんか。

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