CDPとは? よくある疑問に分かりやすく回答

2023年11月28日掲載

CDPとは 分かりやすく解説

※本ブログはインキュデータ株式会社登壇ウェビナーから内容を一部抜粋し作成しています。
※インキュデータ株式会社は、ソフトバンク株式会社、株式会社博報堂、およびTreasure Data, Inc.の共同出資会社です。

「CDPとは?」「CDPは何の略?」「CDPの導入メリットとは?」「データ統合基盤とは?」「データ活用では何をすれば?」

本ブログにたどり着いた方は、このような疑問をお持ちなのではないでしょうか。

DXへの取り組みが進む中、営業活動やマーケティング活動をより顧客に寄り添うものにするために、データ活用の重要性も増しています。

一方で、取り組むべきと分かってはいても、コスト削減や利益向上など目下の課題を解決するものとしては投資対効果が見えにくいため、データ基盤の導入検討が進まないという企業も多いようです。

そこで本ブログでは、そうした課題への解決策になり得るCDPの概要とその活用法について、提起されることの多い疑問に答える形で解説します。

目次

CDPとは何か

CDPとは「Customer Data Platform(カスタマーデータプラットフォーム)」の略語であり、データの効率的な収集・統合・分析を通して、施策に活用することができるデータプラットフォームです。自社の顧客と適切なコミュニケーションを取るために、顧客に関する記録やデータの管理・分析が可能です。

CDP 概要

Excelなどを用いて手作業でデータ集計をしていたり、社内のデータが各システムに散在している環境では、情報を取り出す手間がかかります。データを一ヵ所に集約することで、必要なデータにすぐにアクセスでき、施策に活用しやすい形式で取り出すことが可能になります。また、他部署と情報を連携する際にも、共通のプラットフォーム上でデータが可視化されるため、毎度データを持ち寄り手作業で集計する手間を省くことができます。

こうしたCDPの例としては、本ブログでご紹介する「Treasure Data CDP」があります。

なぜ「今」CDPを活用すべきなのか

デジタル化が加速している時代だからこそ、データの活用はマーケティングや営業活動の高度化に大きく影響します。

①データを根拠にした施策・戦略の立案

デジタル化により顧客接点が多様化した現在、企業は膨大なデータを取得できるようになりました。しかし、それらを管理せず点在させたままでは、必要なデータの同期が取れず施策に役立てることができない恐れがあります。

緻密な顧客分析につながるデータが蓄積されているにも関わらず、それらを活用せずに従来の「感覚」や「経験」に頼った施策を打つのはまさに宝の持ち腐れです。データを根拠にした施策・戦略の立案のためには、CDPの活用は欠かせません。

②One to Oneマーケティング実現

ライフスタイルやニーズの多様化により、顧客も無駄のない情報提供やサービスを求めるようになりました。今までのようなマスマーケティングではなく、顧客一人一人に最適化された体験を届けられるかが、LTVやロイヤリティの向上に大きく関わります。

自社にあるさまざまなデータを統合することで、顧客理解を深め、セグメンテーション(不特定多数の顧客をさまざまな切り口で分類し、特定の属性ごとに細分化)することができ、One to Oneマーケティング施策の実施が可能になります。

※LTV:Life Time Value(ライフ タイム バリュー)の略。「顧客生涯価値」と訳され、一人の顧客から得られる利益のこと。

CDP データ マーケティング

CDPで収集・統合できるデータとは

オンライン・オフラインデータ問わず収集・統合・管理が可能。自社保有のデータだけでなく、外部データ(直接またはデータマーケットプレイスを通じて入手した他社の1stパーティデータ、または顧客と直接関係のない企業が集計したデータ)も取り込むことができます

  • オンライン:Webやアプリでの会員情報や行動履歴、購買履歴

  • オフライン:実店舗での来店情報、購買履歴 

オンライン・オフラインのどちらか一方に限定するのではなく、双方のデータを組みあわせることで、深く広いユーザ理解を実現します。

CDPの活用方法とは

データをもとに、顧客のセグメンテーションや、購買予測などの分析ができます。

これらの分析をもとに、Web上での商品の出し分けやメール・アプリ配信のターゲットの抽出が可能になり、MAなどほかのマーケティングツールなどと連携した施策が可能になるため、One to Oneマーケティングの実現につながります。

※MA:「Marketing Automation(マーケティングオートメーション)」の略。マーケティング施策を管理・自動化するツールの総称。スコアリングやコンテンツ配信、アクセス解析などが可能。

CDP データ 活用

CDPでは顧客に付与している自社のIDやメールアドレスをもとに、顧客データを紐づけて統合します。データを統合することで、誰が・いつ・何をしたという情報に加えて、どのような行動を経て購入したのか、といった履歴を可視化します。

どのような導入効果があるか

社内連携の迅速化、新規顧客増加、LTV向上、広告効率の可視化、離反抑止、業務効率化などが期待できます。

<活用例>

・散在したデータを一ヵ所で管理できれば、部署間での情報共有がスムーズに

・自社Webサイトを訪問した顧客それぞれに最適な情報の提供

・ターゲティング広告の精緻化、広告媒体に直接データを連携し自動化

・メールマガジンをセグメントされた顧客へ配信することで、開封やCV率のアップ

・解約リスクのある顧客行動を察知し、離反抑止のための対策実施

・データを一元的に管理し現状を把握する手間を削減

施策の効果はダッシュボードで可視化され、改善点なども根拠とともに示されます。それにより効果的なPDCAの実施や、データをもとにした迅速な意思決定が可能です。

さらに、CDPの導入には、長期的なビジネスの成長メリットが数多くあります。利益向上やコスト削減といった数値効果を導入当初から得られるとは限りませんが、継続的に取り組むことでそれらを実現するための基盤づくりや、再現性の高い施策の立案・実施へとつなげられます。

既存のシステムやツールとの連携は

Treasure Data CDPは500を超える収集先・活用先のコネクタを実装済みです。そのため、コネクタで連携を行うための開発やアップデートは不要です。

SalesforceやMAツール、BIツール、施策にはSNSやAWSなど主要なサービスともすぐに連携可能です。

CDPの運用成功例

幅広い業界で、CDPの導入により顧客体験の向上やコミュニケーションの高度化を実現した事例があります。

事例:日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社
CDPによる顧客理解の深化でマーケティングの変革を目指す

事例:カシオ計算機株式会社事例
顧客データの活用・統合を軸に、ユーザ中心の事業変革をグローバルで目指す

事例:株式会社世界文化社
出版業界の老舗が示すデジタル化の要点

データ活用の専門人材は必要か

Treasure Data CDPの特長はエンジニアでなくても簡単に実行できる「使いやすさ」です。

また、データアナリストへの相談やDX施策全体のコンサルティングまで、Treasure Data CDPの専門的な知識を持つインキュデータ社からの支援を受けられ、気軽に相談することが可能です。インキュデータ社はさまざまな企業のサポートを行ってきた豊富な実績があり、小さなことからもご相談いただけます。

また、ソフトバンクには、インキュデータと協力してデータ活用をトータルで伴走支援するサービスがあります。データ戦略立案、システム導入やその後の実行支援まで、お客さまの状況やお悩みにあわせてワンストップでご提供しますので、ご興味のある方は下のリンク先からお問い合わせください。

データ活用コンサルティングサービス

まとめ

CDPはデータの収集・統合を効率化するだけでなく、他部門との連携やマーケティングの高度化には欠かせないツールです。今後、さらにデータ活用の重要性は高まり、CDP活用有無が事業成長にも大きく関わるようになるでしょう。

将来的にはさらに活用シーンが増え、国内外問わず広がるであろうCDP。ビジネスを高度化させ、よりよい体験を顧客へ提供するために、ぜひ導入をご検討ください。

関連サービス

Treasure Data CDP

Treasure Data CDPは、多くの企業で支持されているカスタマーデータプラットフォーム(CDP)です。さまざまな顧客データを収集、統合し、顧客理解に必要な分析を行うことができます。

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いま注目を集めるCDPをわかりやすく解説  ~顧客理解の深化を実現するCDPの特長や活用術をご紹介~

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関連資料

顧客理解を深める3つのCDP活用術
〜企業の実践から知る顧客データ基盤の使い方とその価値〜

CDPによって成果を上げている企業の事例をもとに、CDPの活用術を3つご紹介。CDPが企業にもたらす価値を明らかにしていきます。

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