Oh! B2Bマーケティング 第24回レポート
営業とマーケターの関係性②
2023年3月6日掲載
第23回レポートはこちら
前回は営業とマーケティングのコミュニケーションをテーマに、「営業とマーケティングは同じ方向を向いていますか?」という問いについて、3人で話をしました。今回もテーマは変わらず、「コミュニケーションをどのように取っていけばよいのか?」という問いについて、参加者を交えて考えていきます。
第24回出演者紹介
コミュニケーションの頻度は?
竹之内さん: まず私たちは、ちゃんとコミュニケーションを取れていますか?(笑)
山田さん: いい質問ですね。(笑)
早川さん: でも、マーケティングの作戦を考えるミーティングに当たり前のように営業の方も参加いただいているので、比較的取れているのではと思っています。でも、もっと密に連携を取る必要があるんだろうなと感じています。
ライブ視聴者のマーケターの皆さんにも、普段営業とどのようなコミュニケーションを取っているのか、お聞きしてみました。
「週に1度のミーティングで情報交換することになっていますが、連携不足を感じることはあります。」
「定期的にミーティングをもって、インサイドセールスとは施策の内容を共有して、逆にインサイドセールスからは架電したときのお客さまの反応を教えてもらっています。」
先日、早川さんと竹之内さんが参加していた他社マーケターとの交流会では、営業部門の会議に全て参加させてもらう、営業同行させてもらう、というような取り組みを通じて、営業部門との距離を縮める努力をされている方もいたそうです。
マーケターは営業に何を聞けばいい?
コミュニケーション頻度を増やすことは大事ですが、それ以上にコミュニケーションの中で何を話せば良いのでしょうか。皆さんは、普段どのような内容で話をしていますか?
まず、マーケターからよく挙がるのは、「お客さまとよく話をしている営業さんから、お客さまの求めていることや課題感を聞きたい」という点です。しかし、この質問は、一歩間違えば落とし穴に落ちてしまうと山田さんは言います。もちろん、営業のほうがよりお客さまと近いところで業務を行っているため、営業担当にお客さまについて聞いてみる、というのは有効な手段のひとつです。しかし、お客さまについて質問する前に、マーケターが必ず踏むべきステップがあります。それは、「自分の中でお客さま像を想定しておく」ということです。具体的には、お客さまはこういった課題をお持ちで、さらに詳しく考えれば、こういうメールのタイトルであれば興味を持っていただけるのではないか、というようなことです。こうしたお客さま像を想定した上で、営業担当に話を聞いてみることで、お客さまに対する解像度を上げていくことが可能になります。もし、営業の話と自分が想定していたお客さま像がぴったりはまれば、想定しているお客さまが間違っていない、と言える材料になります。しかし、想定していたお客さま像と営業の話が異なることが往々にしてあります。そのときは、自分が元々想定してた考えや文面を、営業担当が知っている情報に照らし合わせながら、軌道修正をかけていく工程が必要です。この工程を踏むことで、マーケティング施策の精度がより高くなるのです。このように、マーケターが営業担当の話を聞くときは、自分の想定と実態のギャップを知り、より精度を上げるための情報を聞くべきなのです。
山田さん: 営業のほうがお客さまのことは詳しいから、マーケティング担当がお客さま像を想定するなんておこがましい、と最初から遠慮してしまうマーケターもいらっしゃるかもしれません。しかし、それでは営業担当に提供できる価値が一切なくなってしまいます。
BtoBマーケターはBtoB営業について知ろう
前章で、マーケターが営業担当者にどのような話を聞けば良いのかは分かりました。しかし、「そもそも営業の人たちと話がしづらい」「こちらが聞くばかりで肩身が狭い」という悩みを抱えているマーケターもたくさんいるのではないでしょうか。
そんな時によく挙がる解決策は、「マーケティングで得られる情報を営業側にも提供する」ことです。もちろん、仕事上の関わりで、自分にとってメリットがない人から頻繁に時間を取られてしまうと面倒であることは間違いありません。その意味で、マーケティング側から営業側へメリットのある情報を共有することは有用です。しかし、実際には常に営業側に提供して喜ばれる情報(=今お客さまの感度が高いトピックなど)がマーケティング側で用意できない場合もあります。そういうときでも常にコミュニケーションを活発な状態に保つためには、同じゴールに向かっている仲間として営業に認知される必要があります。どのように仲間として認識してもらうべきなのかについては、前回第23回ブログをご覧ください。
また、営業経験がなかったり営業から離れて長いマーケターは、営業担当者がもらって嬉しい情報がわからない、ということもあると思います。そのような方は、BtoB営業について勉強することが必要です。そもそもBtoB営業担当者は何をすべきで、どのような動きをする人たちなのか、理解しなければその人たちに役立つ情報もわかりません。社内にいる営業担当者に話を聞けばいいのではないか、という意見もありますが、マーケター自身が営業担当者の理想像をイメージすることで、マーケター自身が営業担当者の動き方をデザインしていくことも可能です。理想とする営業担当者が活用してくれそうな情報を営業に渡すことで、営業側にマーケティング側から気づきを提供できるのです。ぜひ、BtoB営業の動き方のイメージがあまりつかないという方は、BtoB営業についても学んでみると良いでしょう。
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