【人流データ活用例】隅田川花火大会の穴場スポットを「全国うごき統計」で調査してみた!
2023年9月6日掲載
コロナ規制が緩和されたこともあり、今年は約4年ぶりとなる花火大会が各地で開催される夏となりました。そんな花火大会の1つである隅田川花火大会の当日、ソフトバンクの人流解析サービス「全国うごき統計」を使って花火を楽しむことのできる穴場スポットを調査してみました。
人流データ 分析条件
集計方法
分析地域
データ収集期間
日時
時間帯
滞在者の条件
※当データはソフトバンク契約端末を全人口数に拡大しています。(訪日外国人データは提供不可)
※当データは個人を特定されないよう匿名化および統計加工したのち、少人数のデータは秘匿処理を行い、データを提供しています。
人流データ 分析結果
本ブログでは2種類の可視化マップから大会周辺の人の流れを見える化し、穴場スポットを調査しました。
【普段より人はどれくらい増えたの?】人口差分ヒートマップ
花火大会当日の1時間ごとの人口と7月の同曜日、同時間帯の平均人口との差分をメッシュ単位でヒートマップにて表示し、通常よりどれくらい人が増えているかを可視化しました。
各時間帯での大会周辺の人口差分ヒートマップ
※隅田川花火大会は打ち上げ会場が2ヵ所あり、各会場を含むメッシュを青線で括っています。
差分ヒートマップでは17時台から会場周辺が徐々に赤くなり始め、19時台にピークを迎えてからは会場周辺の人口が周囲に分散していく様子が確認できます。また、2会場の間のメッシュは会場を含むメッシュよりも早い時間帯から人手が多くなっているのが確認できます。
2つの会場の様子を1ヵ所で楽しめるエリアなのか、浅草駅から会場に向かう客なのか?出店が多く並んでいるエリアなのか?人手が多い理由は色々と予想できそうです。
【密度は何倍??】人口比率ヒートマップ
花火大会当日の1時間ごとの人口と、7月の同曜日・同時間帯の平均人口との比率をメッシュ単位でヒートマップにて表示し、通常と比べ人の密度が何倍になっているかを可視化しました。
各時間帯での大会周辺の人口比率ヒートマップ
※隅田川花火大会は打ち上げ会場が2ヵ所あり、各会場を含むメッシュを青線で括っています。
差分ヒートマップとは異なり、比率ヒートマップでは右上のエリアが赤くなっていることが確認できます。ここのエリアは各会場を含むエリアと違って急に人が増えたということではないものの、見物客は多くいることがうかがえます。川沿いで高い建物が少なく、2つの会場が同じ直線上に見えそうなことから穴場なエリアに思えます。
現地レポート
人流データの分析結果で、常時人手が多いエリアから穴場エリアらしき場所までが分かってきました。実際、現地ではどのような景色が広がっていたのでしょうか。人口比率ヒートマップから穴場と思われる①〜③の地点を選び、後日、実際に訪れてみました。なお地点①〜③は19時台の人口比率ヒートマップの赤くなっている右上部分から、花火がよく見えそうな川沿いを中心に選定してみました。
19時台の人口比率ヒートマップ上から穴場エリアを選定(川沿いが中心)
地図上での選定した穴場エリア
19時台の人口比率ヒートマップ上から穴場エリアを選定(川沿いが中心)
地点①
地点①は隅田川沿いの歩道用の道で、すぐ上には高速道路が走っている地点でした。
ここのエリアから花火の方向に目を向けると、2つの会場の花火の様子が一度に楽しめそうな場所でした。駅から少し距離がありますが花火全体が見えることからお勧めスポットと言えるのではないでしょうか。
地点②
地点②は白鬚橋(しらひげばし)の橋上です。こちらの地点からは、隣の東京スカイツリーと並ぶように花火を見ることができそうです。見栄えが良い地点ですが橋上は歩道が狭く橋の距離も大きい訳ではないので、かなり混みそうな場所にも思えました。
地点③
最後の地点は、地点①の川をはさんだ向かい側の隅田川沿いの歩道スペースです。こちらもスカイツリーと並ぶように花火を見ることができそうです。右側に建物があるので場所によっては少し見えづらいかもしれませんが、こちらも穴場なスポットと言えるのではないでしょうか。
地点③から見た花火のイメージ(花火のイメージを付け加えています)
以上、人流から見える隅田川花火大会の穴場スポットの分析結果と、現地の視察レポートでした。これらを参考に、来年はぜひ現地に足を運んでみてはいかがでしょうか。
人流データ 分析結果の活用について
「全国うごき統計」は基地局から得られる位置情報を活用して人の移動・滞在情報を統計加工してデータ提供するサービスです。本ブログでは、隅田川花火大会のイベント時の人流動態把握に活用しましたが、ほかにも地方自治体での観光行動調査、競合施設の商圏分析などさまざまな調査分析、戦略立案をサポートします。
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