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最近いろんなところでクラウド活用というキーワードが話題になっておりますが、まだまだたくさんの企業がオンプレ環境を利用していると思います。会社の方針としてクラウド導入を推進!と掲げられているお話はよく聞きますが、どのような形でクラウドを導入していけばよいのかと悩んでいる方(特に情報システム部のご担当者!)も多いのではないでしょうか。
ソフトバンクではMSPサービスを提供しています。MSP(Managed Service Provider)とはお客さまの代わりにサーバの運用監視、保守対応を行うサービスです。MSPサービスというと運用のイメージがあるかもしれませんが、実はオンプレからクラウド環境への移行にも対応しています。
前回の記事 に引き続き、本記事ではクラウドマイグレーションの方法とお客さまの移行事例をご紹介いたします。それではさっそく見ていきましょう!
最初から「マイグレーション?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、マイグレーションはクラウドへ移行するという話の際には一般的な単語としてよく出てくるので説明させてください。
クラウドマイグレーションとは一般的に以下のような内容で定義されていることが多いです。
クラウド化とは、企業の情報システムなどで、自社内にコンピュータを設置して運用してきたシステムを、インターネットやVPNを通じて外部の事業者のクラウドサービスを利用する形に置き換えること。
※出典:e-Wordsより
つまり「クラウド環境上にオンプレと同じ、もしくは同等の環境を作り上げる」ことだと自分は考えています。「そんなの当たり前でしょ!」と思う方もいらっしゃると思いますが、どこまでが「同じ・同等」の範囲なのか、ということを事前にきちんと定義しておかないと、せっかく移行したのに出来上がった環境が思っていたものと違う、ということが起きる可能性がありますので最初に説明させてもらいました。
範囲設定によりマイグレーションの方法に制限が出てくる場合もあるので、検討時におさえておいたほうがよさそうです。例えば以下のケースではマイグレーションの方法が変わってきます。
どんな方法があるの?というところは次項で紹介していきます。
マイグレーションにはいくつかの方法が提供されていますが、代表的なものをご紹介します。
項目 | 概要 | システム影響 |
---|---|---|
イメージインポート | 移行対象のサーバのOSイメージをまるごと抜き出して(エクスポート)、クラウド環境へコピー(インポート)して起動します | △ 当然ですが、移動している間はサーバが利用できない状態になります。また移動している期間の差分データが発生します。 |
ライブマイグレーション | ツールを使い、移行対象のサーバのOSをネートワーク経由でクラウド環境へコピーします。差分データを同期しながらコピーしてくれるのでデータ差分も少なくなります。
| ◯ データのコピーが完了するとクラウド環境に切り替える(カットオーバー)ため再起動が発生することがありますが、影響は最小限にできます。 |
このように方法によってシステムへの影響度が変わってきます。
先程の例に当てはめると以下のようになります。
最近は各パブリッククラウド事業者やSaaS事業者からツールが提供されているので、ライブマイグレーションで対応するケースが増えてきていると思いますが、どのツールもインターネット経由で移行対象サーバへアクセスできることが前提になっています。プライベート環境からの移行ではイメージインポートでの対応が必要になることも念頭に入れて計画しましょう。
それではソフトバンクで対応したマイグレーション事例についてご紹介いたします。
エステ・理容・美容の商社・専門店を運営されているお客さまになりますが、 前提としてこちらのお客さまはオンプレ環境の老朽化・サポート終了が差し迫っていた状況で、できるだけ早くクラウドへ移行することを優先して実施しました。
移行方法 | サーバー名 | 移行元 | 移行先 | 今後の展開検討 |
---|---|---|---|---|
ライブマイグレーション | ファイル | オンプレサーバ | Azure Virtual Machine | Azure Files又はOffice365(OneDrive) |
DWH | オンプレサーバ | Azure Virtual Machine | Azure SQL Data Warehouse | |
イメージインポート | 店舗システム | オンプレサーバ | Azure Virtual Machine | Azure Virtual Machine |
レポート | オンプレサーバ | Azure Virtual Machine | ※移行時に機能強化済 |
ソフトバンクで提供しているSmartVPNというネットワークのサービスをご利用頂いているお客さまのオンプレ環境をAzureへ移行しています。SmartVPNとAzureを接続できるサービスである「ダイレクトアクセス fot Azure」もあわせて利用しています。
プライベートな環境とAzureなどのパブリッククラウドを直接接続してハイブリッド構成にしています。
この構成のメリットとしてはプライベートなネットワーク環境でマイグレーションを行うことが可能になります。インターネット経由では通信できない環境だけどライブマイグレーションを行いたい!というご要件の際にはこちら構成をご参考いただけたらと思います。
こちらのお客さまは他にもオンプレ環境のシステムを多数運用しており、順次クラウド環境への移行を検討しています。将来的にはお客さま環境のALLクラウドネイティブ構成を目指して今後もご提案を続けていきたいと思います!
マイグレーションについて紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
ソフトバンクではMicrosoft Azureのプロダクト提供に加え、クラウドSEによる設計・移行支援、運用サポートまで幅広く対応可能です。詳細は以下の「関連サービス」をご参考にいただけたらと思います。気になるキーワードがございましたら、関連サービスリンクの最下部にある「お問い合わせ」からお気軽にご相談ください!
最後までお読みいただいてありがとうございました!
Microsoft Azureは、Microsoftが提供するパブリッククラウドプラットフォームです。コンピューティングからデータ保存、アプリケーションなどのリソースを、必要な時に必要な量だけ従量課金で利用することができます。Azureは日本を含む世界各地のエリアで提供されており、要件に応じて、さまざまなサービスを利用することが可能です。
MSPサービスは、お客さまシステムのパブリッククラウド(Microsoft Azureなど)への導入から運用までをトータルでご提供する「マネージドサービス」です。
「ダイレクトアクセス for Microsoft Azure」は、ソフトバンクの閉域網サービス「SmartVPN」および「ULTINA IP-VPN」と、Microsoftの提供するクラウドサービス「Microsoft Azure™」の専用線接続サービス「ExpressRoute®」の接続をご提供するサービスです。
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