DX推進
AIの進化がもたらす今後のDX

AIの進化がもたらす今後のDX 〜LINE AIが実現するDXの今と未来〜

2021年3月、LINEとヤフーを傘下に持つZホールディングスは経営統合を完了しました。グループのシナジーを活かした様々な取り組みを開始しており、その1つがDX。そしてその鍵を握るのが、AIです。LINE AIの事例とともに、企業 DXの「今」と「少し先の未来」が語られたセッションをダイジェストで紹介します。

※記載内容は2021年9月時点のものです。

登壇者

LINE株式会社
執行役員 AIカンパニー CEO
砂金 信一郎 氏

ソフトバンク株式会社
常務執行役員
法人事業統括 副統括
藤長 国浩

LINEとソフトバンクのシナジーでDXを加速

本セッションでは、LINEの砂金氏とソフトバンクの藤長による対談形式で、AIの進化、DXにおいて大切なことなどが語られました。

藤長「ヤフーとLINEの経営統合から半年。DXの支援に向けてどんどんシナジーが生まれていると思います」

砂金氏「今までLINEではスマートフォンの画面の中でどうユーザーに楽しんでもらうかにフォーカスしていました。しかし、グループのシナジーを生かすことで、画面の中からリアルな世界へ飛び出して、いろいろな企業のDX支援ができるようになります。より多くの方に多様な体験をお届けできると思います。

小売を例に挙げると、従来LINEが行っていたのは、広告を打ち、来店を促すことまででした。ソフトバンクと組むことで、今後はサイネージや決済などを用いて、パーソナライズされた買い物体験を提供できるようになります」

企業のDXの今とこれから

続いて、話題は講演のメインテーマであるDXに移ります。個人向けサービスの印象が強いLINEですが、同社はどのようにDXを推進しているのでしょうか。

砂金氏「今後はよりユーザー接点に近いところでDXが進むと考えています。

これまではAI技術が未熟だったため、どこかでやはり人間がカバーしないと難しいと思われていました。しかし、急激にDXを支える技術の進化が進んだことで、今後一気にブレークスルーが来ると思います。コンタクトセンターの自動化もどんどん進んでいますよね。

よく『この対話システムをAIで作ってほしい』など企業から個別に依頼を受けるのですが、我々のリソースも限られています。

そこで産業やユースケースで必要な業務パッケージを作り、ある程度は学習済み、検証済みの状態にした完成度の高いAIをお届けする、ということを今後はやっていきたいと考えています。

藤長「学習されたAIの上に、各業界や企業ごとの辞書を追加するだけでAIが進化していく、というのは魅力ですよね」

砂金氏「我々も、AIをやりたいという企業がPoC(実証実験)の段階で上手くいかずにそのまま終わってしまうケースを見てきました。でも、それではもったいない。事前に基礎を身につけたAIに情報を追加するという方法が広まれば、こうした状況を改善できると思います」

顧客体験の創造のためのDX

藤長「DXを実現させるうえで、LINEではどのような取り組みをしていくのでしょうか?」

砂金氏「まず、AIの現状についてご紹介したいと思います。

すでに配送を最適化するAIや不良品を発見するAIは実用化が進んでいます。今後、広まっていくと注目されているのがジェネレーティブAIです。今までAIは主に認識のために使っていましたが、今後は作文や画像生成など、新しいコンテンツを生み出す技術を持つAIの技術が進んでいくと見られています。LINEでも非常に注目しているところです。

こうした中で、我々は今、従来の個別最適化したAIではなく、事前学習済みの大規模汎用モデル(One Big Model)のAIを作ろうとしています。

例えば、開発途中のものですが、スキンケアの商品をオススメするテキストをAIが作る、というものを検討しています。

どういうメッセージを打つとターゲットに訴求できるかをAIが判断しして、100個、1000個作ったものの中から一番いい結果のものをあてていく。まだ開発中ですが、近いうちにこういったサービスをお届けしたいと思っています」

藤長「AIがクリエイティブを身に付けると、本当に人間の仕事が変わってきますね。よりよい仕事をできる時間がどんどん生み出されそうな気がします」

砂金氏「DXに成功している会社は、目の前にいるお客さまをいかに幸せにするかを真剣に考えて、そのために大量のデータを集めて、AIで顧客体験を改善していこうとしています。

その観点で言うと、LINEも顧客体験をいかに楽しくするか、ワクワクしたものにするかを日々考えている会社です。

DX=生産性向上ということではなく、一度振り返って顧客体験をいかに良くするかに着目していただく。それがより良い成果につながるのではと思います」

藤長「LINE、Yahoo!、ソフトバンクの3社が集まることでDXの可能性が広がっていくと思います。ソフトバンクではBtoB事業をしておりますが、その先にある顧客体験にどうつなげていくか。もっと深く、LINEと一緒にトライしていきたいと思います」

<編集後記>
これまで一部の業界に限定されていたAIによるDXは、今後さまざまな業界に波及していくことが予想されます。ソフトバンクでは、LINE AIとのシナジーを生み出し、さまざまな企業のDXをお手伝いすることで、顧客体験の創造に寄与したいと考えています。

このセッションはオンデマンド配信でご覧いただけます