経営企画
ハンコ出社だけではない、電子契約を導入しない経営リスクとは

昨年から続くコロナ禍で「脱ハンコ」がビジネス・社会の大きな関心事になりつつあります。紙文書保管、そして押印のための出社などの「ハンコ文化」から脱するためのソリューション導入はすでに始まっており、その1つが電子契約サービス「クラウドサイン」です。「SoftBank World 2021」Day3(Communication DX 新時代に求められる働き方)から、同サービス提供元・弁護士ドットコムおよびサービス導入企業・ソフトバンクのセッションをお届けします。

※記載内容は2021年9月時点のものです。

登壇者

弁護士ドットコム株式会社 執行役員
クラウドサイン事業本部 副本部長
クラウドサイン事業本部 
斎藤 泰行 氏

ソフトバンク株式会社
法人事業統括 法人プロダクト&事業戦略本部 事業管理統括部 プロセス・契約管理部 部長
花井 尚子

 

契約電子化で回避する経営リスク

冒頭、斎藤氏は日本で急速に広がる電子契約の現状について語りました。

斎藤氏「日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)およびアイ・ティ・アール(ITR)「企業IT利活用動向調査2021」(2021年3月18日)によると、従業員数5,000人以上の大企業のうち、実に75%超の企業が「何かしらの電子契約」を採用しています。
これまで「脱ハンコ」は経費精算・請求処理といった「社内決済処理の電子化」の文脈で語られることが多かったのですが、コロナ禍以降は「取引先との契約書締結、保管の電子化」のニーズが高まっています。
同調査でも「特に電子化したい業務プロセス」の設問における「契約書の締結、保管」は、コロナ前後(2020年1月/2020年7月/2021年1月)の比較で顕著な伸びを示しました。

今日、明日にも取引先からこんなことをお願いされるかもしれません。『当社はすでに契約電子化しているので、御社も契約電子化してください』——それに対して『当社の契約はまだ紙とハンコなので……』でよいのでしょうか。

自社が紙・ハンコに依存していれば、取引先にも『ハンコ出社』を強いることになります。貴社との契約プロセスが面倒で『契約したいけど時間がかかってしまう』『書類が大量で業務を圧迫する』といったことは取引先満足の低下を引き起こします。もはやハンコ文化は『経営リスク』にもなりかねないわけです。

あるいは、ほとんどの企業には『代表印を誰が押すか?』『どのような決済プロセスで押すか?』といった社内の押印規定、印章管理規定が存在しています。しかし、電子の契約書を受け取った際の規定はなされていなく、『契約を締結する権利がない人が、契約書にサインをする』ことも多くあります。これは『無権代理』に該当し、ガバナンス徹底の観点でリスクをはらんでいます。

このほかにも皆さまにはこんなご経験があると思います。『契約書を今日にでも回収しないと、今月の売上目標が未達になってしまう』、にも関わらず『取引先から契約書が戻ってこない』……。これらは財務に直接的なダメージを与えます。また紙とハンコのプロセスでは印紙代・郵送コスト・倉庫コストといった直接的なコストのほか、ハンコを押したり書類を封入したりそれを取引先に送ったりする間接的な人件費がかかります。当社としては1通あたり『700~800円』ほどのコストが発生しているという認識です。

そう考えていくと、電子契約は『リスクを回避する』だけでなく、業務スピードの向上やコスト削減など企業にさまざまなメリットを与えます。『いつでもどこでも』契約ができることは、リモートワークを促進します。SDGsやESGが経営課題になるなか、ペーパーレスも促進します。さらに『タイムスタンプが押されバックデートできない』『クラウド上にセキュアに保管される』電子契約のワークフローは、ガバナンス強化の観点でも非常に有効です」

電子契約の導入促進の方法

斎藤氏のスピーチを受け、ここからはソフトバンク・花井が登場。ソフトバンクにおける「クラウドサイン」の導入事例について紹介しました。クラウドサインは弁護士ドットコムが運営する電子契約サービスで「契約交渉済の契約書をアップロードし、相手方が承認するだけで契約を結ぶことができる」「書類の受信者はクラウドサインに登録する必要なし」などの特長を持ちます。

花井「当社はこのたび法人向けサービスの申し込みにクラウドサインを導入しました。当社は数百種類の法人向けサービスを展開、毎月約2万件の申込書を受領していますが、原本管理や紛失防止対策にかかる工数や費用が膨んでいたほか、営業活動時間の創出ができず、業務簡素化が長年の課題でした。さらにコロナ禍以降、当社およびお客さまで原則テレワークの勤務体系が拡大。電子契約での申込ができないか、というご相談もたびたびいただいていました。導入後すぐ感じられた効果には2点あります。

1点目は『契約成立までのリードタイム短縮』です。これまで当社からに申込書を郵送しご返送いただくまで『約5営業日』かかっていましたが、クラウドサイン導入後、送信した契約書のうち約8割が『1営業日以内』にサインバックされています。

2点目は『ワークスタイルの変化』です。当社にとってもお客さまにとっても、原本の郵送・回収・保管のために出社・外出するプロセスがなくなり、場所に縛られない業務環境が整いました。そうしたインセンティブが普及拡大の原動力にもなっています」

斎藤氏「全ての契約書を電子契約にする、いわゆる『全社導入』には約3ヵ月の期間を要し、最低でもだいたい3部門には業務フローの再設計をお願いすることになります。『導入したけども定着しない』こともあるかと存じますので、お客さま企業の社内での定着化を支援する体制構築も大事になろうかと思います。

ソフトバンク様におかれましては、自社導入されるほか、クラウドサインの販売・コンサルティングのお取り扱いをされています。自社で利用しているベストプラクティスをお客さまにも展開できることは、電子契約の導入・定着化の促進につながるでしょう」

<編集後記>
セッションの冒頭に掲示された「電子契約の利用状況」に驚いた人も多かったのではないでしょうか。長年続いてきたハンコ文化は、最早過去のことになりつつあるのかもしれません。国内最大級の電子契約サービス「クラウドサイン」の国内利用企業の数は、すでに30万社を突破しています。

このセッションはオンデマンド配信でご覧いただけます

資料ダウンロード

契約締結プロセスの「脱・紙面」

ソフトバンクでもコロナ禍によるテレワークの導入に伴って、申込プロセスの電子化がさしせまった課題となりました。そこでソフトバンクは「クラウドサイン」を採用 。契約 締結にかかる工数、コスト、日数を大幅に短縮し、テレワーク下でのビジネスのスピードアップに成功しました。

関連リンク

クラウドサイン

クラウドサインは、契約締結から契約書管理まで可能なクラウド型の電子契約サービスです。契約交渉済の契約書をアップロードし、相手方が承認するだけで契約締結が可能です。書類の受信者はクラウドサインに登録する必要がありません。