デスクワークの自動化を実現するRPA

デスクワークの自動化を実現するRPA

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中小企業でも自動化システムの導入が進んでいる――。そう聞くと、多くの方は製造業が機械を導入することをイメージするかもしれません。しかし、今や通常のデスクワークにおいても「RPA」を使った自動化が進んでいます。従来であれば、デスクワークの自動化はOffice製品に付随されているマクロなどを駆使して行われてきましたが、現在では自動化の範囲が拡大し、生産性の向上に寄与しているのです。

ここでは、自動化が求められる背景や、導入が進む業務内容について解説します。

自動化が求められる背景

デスクワークの自動化が求められている背景として働き方改革の注目が挙げられます。労働人口の減少やグローバル化の拡大などにより、中小企業も競争優位性を得るために、働き方改革を実現して生産性を向上させることが必要となっています。加えて、人手不足が深刻化する中で付加価値の低い定型的な業務を自動化し、人的資源をより付加価値の高い業務に割り当てるという機運が高まっています。このことは、社員を単純作業から解放してモチベーションを向上させるとともに、ワークライフバランスの実現が可能になるので、社員満足の向上にも繋がるでしょう。

これまで、定型的な業務の自動化はOffice製品に付随されているマクロが担ってきました。特別な投資を必要とせず業務の自動化が実現できるマクロですが、自動化の対象とする範囲はOffice製品に限定され、場合によってはVBA(Visual Basic for Applications)というプログラミングの知識も必要でした。プログラミングができる人材がいない場合、中小企業がマクロを使ってデスクワークの業務自動化することは難しいのが実情です。

これに対してRPAであれば、特別なプログラミングの知識は必要なく、対象とする業務範囲もOffice製品にとどまりません。Webアプリケーションやデスクトップアプリケーションも対象とすることができます。

このような理由から、中小企業においてもRPAに注目が集まっているのです。

RPA導入の実態

RPAはこれまで大企業を中心に導入が進んできました。日本経済新聞が発表したアイ・ティ・アール社による国内RPA市場規模の推移と今後の予測(2018年10月)では、2017年度の市場規模は35億円と前年比約4.4倍に急速に拡大、2018年度も前年比約2.5倍の88億円に達するとしています。

そして、2022年には、RPAの市場規模は400億円にまで市場が拡大するとのこと。RPAの急速な普及は、「人間がやるべき仕事が失われるのでは?」という議論が活発化するほどの勢いを見せているといえるでしょう。

中小企業においても今後は、RPA導入の動きが急速に進んでいくと予測されています。ノークリサーチ社が発表した2018年中堅・中小企業における「データ処理の自動化」および「RPA(Robotic Process Automation)」に関連するITソリューションの投資動向では、「PC操作内容の記録による自動化」の導入予定率は社員数100〜1,000人の中小企業で26.0~36.7%と、およそ3割がRPA導入を検討する動きを見せているのです。

RPAの導入が進む業務内容とは

大企業のみならず中小企業においても導入が進むRPAですが、具体的にどのような業務が自動化されているのでしょうか。ここでは、RPAの導入例を部門別に解説していきます。

経理部門

経理業務の中心は、日々の取引に伴う入出金管理や財務諸表等の作成、経費精算など多岐にわたります。しかし、その多くが一定のルールに従って行う定形業務なので、RPAによる自動化を導入しやすい部門であるといえるでしょう。

経理部門でRPAを導入しやすい作業は、伝票データの入力です。入手した伝票データについて、必要箇所をコピーして会計システムに自動的に入力するのです。AI型のOCRサービスと連携すると高精度で画像データの文字をテキストデータにできるため、紙の伝票であってもスキャンして自動化の対象にすることができます。

人事・総務部門

人事・総務部門は、業務内容の幅が広く、会社によっても担当業務が異なります。そのため、必ず自動化できる業務として例を挙げることが難しい一方、定型的な業務が多いことから、業務フローを確認すればRPAにより自動化できる場合が少なくありません。

例えば、業務委託社員の人事情報を人事DBに登録する、Excel上の健康診断日程リストを確認して社員に日程連絡メールを送信するなどの定形業務は、自動化の対象にすることができるでしょう。

営業部門

人と人がコミュニケーションをとることで受注を獲得する営業部門は、たとえAIが普及してもRPAによる自動化は難しいと考える方は多いかもしれません。一方で顧客との接点活動以外の間接業務に多くの時間を割いているが営業部門の実情です。

このような間接業務にこそ、RPAを活用して自動化できることが少なくありません。営業担当者が作った受注伝票ファイルを自動的に基幹システムに入力する、見積もり書の作成を自動化するなど、このような定型的な業務はRPAに代行させると、社員は付加価値の高い顧客接点活動に多くの時間を費やすことができるようになります。

働き方改革を実現するRPA

業務の自動化は、製造業における生産現場を飛び出し、ホワイトカラーのデスクワークにまで適用されるようになりました。その導入効果は決して小さくありません。数多くの定形業務を自動化することで、生産性は飛躍的に向上し、働き方改革を推進できるでしょう。単純作業から開放されれば、社員のモチベーション向上も期待できます。今後もRPAの市場規模は加速度的に拡大するとされています。こうした動きに対し、中小企業も無関係ではいられないでしょう。

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