QRコード決済の現状とは!?中国の状況を踏まえながら導入のポイントを解説

QRコード決済の現状とは!?中国の状況を踏まえながら導入のポイントを解説

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2018年4月に経済産業省は本格的なキャッシュレス化促進の取り組みとして「キャッシュレスビジョン」を公表しました。現在20%程度のキャッシュレス使用比率を、2027年までに40%まで引き上げることを目標として定めたものです。そして、キャッシュレス化サービスの一つとして近年利用率が高まっているのがQRコード決済です。

今回のコラムでは、国内のQRコード決済サービスの起源やサービス概要について、そしてQRコード決済が最も進んでいる中国での活用事例を紹介します。さらに、日本国内の代表的なQRコード決済サービスの特徴について紹介していきます。

QRコード決済サービスの概要

QRコードは、1994年にバーコードの読み取り機を開発していた株式会社デンソーの事業部(現在の株式会社デンソーウェーブ)が発表したマトリックス方式の二次元コードです。その名前はQuick Responseに由来しており、高速でバーコードの数十~数百倍もの情報を読み取ることができます。

発表以降QRコードは広く使用されていましたが、携帯電話などのモバイル端末にQRコード読み取り機能が搭載されたことをきっかけとしてさらに普及が進み、現在では世界中で利用されています。

国内で最も使用されているQRコードサービスは店頭での決済

電子チケットやクーポン、工場や倉庫での工程管理、在庫管理、医療現場での投薬管理など、QRコードにはさまざまな利用法があります。その中で今回はQRコードを利用した決済サービスをご紹介しましょう。

QRコード決済の方法は、店舗側が提示するQRコードを購入者のスマートフォンで読み取る方法(読み取り支払い)と、購入者のスマートフォンに表示されたQRコードを店頭の端末で読み取る方法(コード支払い)の二種類があります。いずれの方法でも、QRコード決済アプリに登録されたクレジットカードや銀行口座からの引き落としという形で支払われるため、店頭で現金のやり取りを行うことなく決済手続きを行うことができます。

QRコード決済導入のメリット

QRコード決済について店舗側のメリットを紹介します。

1. 導入費用が安い

QRコード決済はクレジットカード決済を導入する場合と比較して設備投資が抑えられることがメリットとして挙げられます。クレジットカード決済を導入するためにはCAT端末を導入しなければならず、数万円程度費用がかかることが多いですが、QRコード決済を導入する場合にはスマートフォンやタブレット端末などの端末を利用できるため、特別な機器を導入しなくても良い場合がほとんどです。そのため、すでに店舗でスマートフォンやタブレット端末を使用している場合には初期費用なしに導入できる場合もあります。

2. 顧客満足度向上→顧客の増加

現金のやり取りをせずにキャッシュレスで決済できるため、利便性の向上や顧客満足度の向上につながります。その結果として、集客効果が期待できます。また、QRコード決済アプリ上で利用可能店舗として表示される場合もあり、QRコード決済に対応していること自体がユーザーに対してのアピールポイントになります。

3. マーケティングに活用できる

QRコードをマーケティングに活用することも可能です。売上をリアルタイムでデータ化して管理したり、利用者の来店履歴を記録したりすることが可能です。また、QRコード決済サービスの中には連携しているSNSを利用してDMやクーポンを送付することも可能なものもあります。

4. セキュリティ

クレジットカード決済と異なり、直接クレジットカードを提示してもらう必要はありません。スマートフォンを紛失した時でも、端末自体にロックがかかっているケースがほとんどなので、セキュリティ対策がなされていると言えます。

中国におけるQRコード決済の現状

中国はQRコード決済の利用率が非常に高いことが知られています。アリババグループが展開する「Alipay」とテンセントが展開する「WeChatPay」が2大勢力で、さまざまな場面で両社のQRコード決済が活用されています。

中国でのQRコード決済の活用法

具体的に中国国内におけるAlipayやWeChatPayなどのQRコード決済の活用法を紹介します。

1. 店頭での決済

中国の調査会社iResearch社のデータによると、2017年度の中国のモバイル決済総額は15兆4千億米ドル(約1700兆円)となっており、二大クレジット会社VISA、Masterの世界取引額12.5兆米ドル(約1380兆円)を上回っています。

2. シェアサイクリング

好きなところで乗り降りができ、QRコード決済が利用できるシェアサイクリングも人気です。利用者は専用アプリで自転車の位置を探したあと、QRコードを使ってロックを解除します。乗り終わったら、鍵をかけることでレンタル終了となり、自動的に決済が行われる、という仕組みです。

3. 無人コンビニ

2016年の8月に広東省中山市に1号店をオープンした「Bingo Box」も話題となっています。その仕組みはとてもシンプルです。まず、扉につけられたQRコードをチャットアプリのWeChatを用いて読み取ることで購入者を認証、続いてカメラの顔認証で本人確認を行うと店の鍵が開き、入店できます。そして、店内の商品をリーダーで読み取ると商品のQRコードが表示されるので、WeChatPayやAlipayを使って決済します。決済が終了するか、扉のQRコードを読み取ることで鍵が開き、外に出ることができるようになる仕組みのため、無人でありながら万引きしにくい仕組みとなっています。

4. 送金

QRコードを使用して個人間でリアルタイムに送金をできる機能があります。特にWeChatPayは個人間送金からスタートしたサービスでもあり、友人や家族との送金、ネットオークションなどの個人売買の際などに利用されています。

日本国内でも中国人観光客向けのQRコード決済対策が進む

中国人観光客を呼び込むため、日本国内でも中国のQRコードへの対応が進んでいます。AlipayやWeChatPayでの決済へ対応をしていれば、中国人観光客を店舗に呼び込むことにつながるでしょう。国内のQRコード決済サービスの中には、Alipay、WeChatPayと連携が可能なサービスも登場しています。

国内の代表的なQRコード決済サービス4選

国内の代表的なQRコード決済サービスを4つ紹介します。併せて、それぞれの導入方法についても解説します。

PayPay

ソフトバンクとヤフーの合弁会社として2018年に設立されたPayPay株式会社が運営しています。PayPayのユーザ側のメリットは、購入時のポイント付与、3つの支払い方法(クレジット決済、PayPay残高、Yahoo!マネー)、個人間送金対応などです。2018年12月の100億円キャンペーンは世間に強烈にインパクトを残しました。

店舗側には、初期費用・固定費用・決済手数料が無料で導入できる、最短で決済の翌日に入金される、Alipayと連携している、コード支払い対応、というメリットがあります。申込はPayPayのサイトhttps://business.paypay.ne.jp/entry/(PeyPayへの外部リンク)から手続きできます。決済手数料の無料化は期間限定のサービスです。

楽天Pay

楽天が展開しているQRコード決済サービスが楽天Payです。ユーザ側のメリットは、対応している電子マネーが多いこと(楽天Edy、Google Pay、nanaco、PASMO、WAON)や楽天ポイントの付与が挙げられます。店舗としては、最短翌日の入金、対応カードが多いことがメリットです。またカードリーダーは有料ですが、一定の条件を満たした場合にカードリーダーの代金がキャッシュバックされるキャンペーンを実施中です。

オンラインの申込ページで手続き後、審査に通ったらカードリーダーを購入し、アプリをダウンロードすることで申し込み手続きできます。決済手数料は3.24%~です。

LINE Pay

LINE Payはメッセージアプリ「Line」の決済サービスです。ユーザ側のメリットは、プリペイドカードでのチャージができること、個人間送金や割り勘に対応していること、ポイント還元率が高いこと、が挙げられます。店舗側のメリットは、QRコード支払い対応、QRコード決済に限ったものですが期間限定の手数料無料キャンペーン(2021年7月31日まで)があります。

店頭にLinePayを導入する方法は、専用アプリをダウンロードするか据え置き端末を導入するかのいずれかです。決済手数料が2.45%となっています。(2021年7月末日まで手数料無料キャンペーン)

Origami Pay

Origami Payはベンチャー企業のOrigamiが展開する決済サービスです。Origami Payは独自のクーポンが利用できることがユーザに支持され、人気を集めています。店舗側のメリットは、Alipayに対応していること、初期費用無料であること、「Origami Connect」という集客ツールを活用できること、などです。決済手数料は3.25%です。

Origami Payのサイトでアカウントを開設し、審査が完了したらアプリをダウンロードすることで申込手続きができます。

最適なQRコード決済の導入により新たな顧客を獲得できる

今後、日本でもニーズがさらに高まっていくと予想されるキャッシュレス決済。その中でQRコードは初期費用・ランニングコスト・決済手数料が安く、安全性も高いため中小企業、特に飲食店や小売店にとって導入しやすいサービスです。さらに、インバウンド対策としても大きな効果が期待できます。サービスのメリットやコストなどを比較しながら、導入の検討を進めてみてはいかがでしょうか?

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