RPA導入で業務の効率化を実現した事例を一挙紹介

"RPA導入で業務の効率化を実現した事例を一挙紹介"

(2019年10月11日掲載)

目次

RPA(Robotic Process Automation)とは、人が対応していたオフィスワークをPC上のソフトウェア型ロボットに代行させることです。昨今、RPAを活用して業務の効率化、人的ミスの防止、社員への負担軽減を実現した企業が増えています。

今回は行政、メーカなどで具体的に導入した事例を確認し、その効果をみてみましょう。

東京足立区の場合

東京都足立区では総務省実施の「業務改革モデルプロジェクト」に係る提案事業に参画しました。総務省が実施した「業務改革モデルプロジェクト」というのは、民間企業の協力を得て、住民の利便性向上につながる業務改革に取り組む自治体を支援するためのプログラムです。足立区はソフトバンク提供のRPAソリューション「SynchRoid」とコージェントラボが提供しているAI-OCR「Tegaki」を活用して、申請書類処理の自動化を検証しました。


目的・課題:

足立区では年間の業務のなかで一時期に集中し、さらに短期間で作業をする必要のある申請書類処理業務が課題でした。業務の効率化、人的ミスの削減などがAI-OCRやRPAを導入することでどれくらい可能になるのかを探ることが目的でした。

現行との比較:

現行では職員が受理した書類を確認した後、システムへの登録を行い、システム登録内容を確認していました。検証では、職員が書類をスキャンをし、AI-OCRでスキャンデータ内の文字をテキストデータにし、その結果を確認します。そして必要な場合は修正を行いました。その後、RPAがテキストデータを自動でシステム登録しました。

検証期間:

検証を実施したのは2019年1月〜2019年2月までの2ヵ月間。

対象業務:

対象とした業務は課税課、子ども施設入園課、親子支援課、人事課、戸籍住民課の5課10業務。

検証結果:

業務量の削減に関しては、検証対象業務のうち、課税課(特別区民税・都民税申告書データ入力、給与所得者異動届書データ入力、公的年金等支払報告データ加工及び入力)、子ども施設入園課(口座振替データ入力)、親子支援課(児童育成手当現況届データ入力)、人事課(通勤手当認定・データ入力)の6業務において年間約1,400時間の削減が見込めるという結果となりました。

検証にあたっての課題:

AI-OCRについては申請書の様式が統一されておらず、自由度の高い記入方式の場合、人が行う作業が多くなり、業務量削減効果が見込めないということです。これを踏まえ、申請書のレイアウトを統一するなどの見直し検討が必要であることが分かりました。

RPA導入においては定型度の高い業務から導入を図ることで、より業務量削減効果が期待できることが明らかになりました。また業務システムによっては文字の判読ができないなどの結果も出たため、RPAソフトの選定に関しては事前に専門企業との相談や動作確認をすることが必要であることが分かりました。

効果として見えてきたもの:

ソフトバンク提供のRPAソリューション「SynchRoid」とコージェントラボが提供しているAI-OCR「Tegaki」を活用した単純作業の自動化によって、作業時間の削減効果のみならず、入力ミスの削減にも期待できることが明らかになりました。検証過程においてもソフトバンクが専門的な立場から対応したことで、専門家のいない自治体でも導入のハードルが下がると実感しました。

LIXILの場合

住宅設備機器・建材業界の最大手である株式会社LIXILでは働き方改革の一環として、ソフトバンクが提供するRPAソリューション「SynchRoid」を導入し、教育プログラムや管理体制を整えて、グループ全体での活用を開始しました。


目的・課題:

LIXILは建材大手5社が合併して設立された企業です。そのためIT部門においてはシステム統合が優先事項となっていました。ところが現状では、現場が求めている個別のシステム改善が進んでいませんでした。また各部門で個別にRPAを導入しはじめていたため、このままでは全社的にRPAを導入する際に大きな混乱を招くという懸念がありました。それを改善するためにグループ全体で統一したシステムを活用することを開始しました。

導入にあたって:

業務部門が主導者となってロボット開発を行える運用体制を目指して、研修メニューを用意しました。さらに認定開発者プログラムを作成しました。

効果として見えてきたもの:

運用体制を整えたことで、導入後1年以内に250名の社内RPA開発者を育成し、250種類のロボットが開発されました。

また、IT部門が運用ルールを作成し、それぞれの部門、現場で効率化が図られました。その結果、グループ全体としてRPA活用が浸透し、業務の混乱などの懸念は払拭されたといえます。

今後の展開:

LIXILでは広範囲でRPAを活用するために、サーバ型の「SynchRoid」を採用。さらにセキュリティ対策として暗号化の実装などを行いました。活用範囲を想定した上で、事前にセキュアな環境を構築したことで最終的には開発者を700名育成することを目標に掲げています。

こうした環境が構築できたのも、自社の課題を明らかにし、導入前から専門知識を提供してくれるソフトバンクからのサポートが効果的であったと考えられます。

東洋ビルメンテナンスの場合

商業ビルやオフィスビルの総合管理を手がけている東洋ビルメンテナンス株式会社は、ソフトバンクが提供するRPAソリューション「SynchRoid」を導入することで、仕訳伝票入力などの事務作業の効率化を図りました。


目的・課題:

人材確保が困難になる状況において事務作業の効率化を図り、社員には人にしかできない業務に注力してもらう環境を構築することを目的にRPAの導入を検討しました。一方で、専門的な知識が少ないスタッフが業務に適したロボットを開発できるかが不安材料でした。

導入にあたって:

まず実際にRPAを開発することになる内勤スタッフに対してソフトバンクが提供する集合研修型の「開発スキルトレーニング」とマンツーマン型の「開発支援サービス」を活用して、ロボット開発に関するスキル修得の機会を設けました。

効果として見えてきたもの:

RPAの開発に関わるスキル修得の機会を設けたことで、内勤スタッフから選任された担当者全員がロボットを開発できるようになりました。開発したのはおよそ30種類のロボットです。 特に効果が大きく出たのが毎日の仕訳伝票入力時間の削減で、平均で1日当たり2時間、また年6回に分けて実施する健康診断で再検査が必要な社員に対して送付される再建依頼通知の作成においては、1回あたり4時間の削減を実現しています。結果、月に平均200時間必要であった事務作業がゼロになりました。

導入成功のカギ:

導入にあたって、内勤スタッフへのスキル修得のためのサービスを活用し、どういう作業をロボットに代行させたいのかを明確にしていくことや、完成度の高いロボットにするための機能などについてソフトバンクの開発エンジニアからアドバイスを得られたことが、使いやすく、効果の出るロボット開発につながったといえます。

三菱東京UFJ銀行の場合

三菱東京UFJ銀行ではRPAに注目が集まる数年前から一部業務の自動化を模索してきました。そして約20業務で累計20,000時間の作業を削減してきました。

目的・課題:

業務のなかには、手作業で行われているものが多く、これらを自動化することで人的ミスを減らすとともに作業効率を高め、人的資源を有効に活用できる環境を構築することを目的として検討が進められてきました。

導入にあたって:

業務の中で、RPAに向いている業務を検討しました。その結果、「処理件数が多く、扱うデータも多い業務」「連続したプロセスが多い業務」「作業自体の負担は少ないけれど、一日に何度も実行しなければならない業務」の3タイプの業務がRPAによって効率化が望めると判断しました。

効果として見えてきたもの:

RPAの活用に向いている業務に導入することによって、大量の事務作業を効率化したのみならず、人的作業によるオペレーションミスがなくすことに成功しています。

まとめ

多くの業界、企業で注目されるRPA。その導入を成功させるためには、RPAで何が実現できるのかを把握しておく必要があります。そして自社のどの課題に対してRPA導入で効果が期待できるのかを予測しましょう。そうした事前の段階から、知識のある専門企業への相談は重要です。ソフトバンクは顧客となる企業の現状を把握し、アドバイス・サポートを提供しています。業務効率化、働き方改革の推進を考えるとき、RPA導入もひとつの選択肢です。一度、専門知識のある企業に相談することからはじめてみましょう。

関連サービス

ソフトバンクのRPAソリューション

Automation Anywhere Enterprise
複雑な開発も可能なインターフェースや高度な管理機能、堅牢なセキュリティーなどを兼ね備えており、企業のIT部門が主導する全社的なRPA導入に適しています。 →詳細を見る

SynchRoid
ノンプログラミングでロボット開発可能な開発インターフェースとスモールスタート可能な環境で、現場部門が主導するスピーディーな導入に適したRPAです。 →詳細を見る

あわせて読みたい関連記事

AI-OCRとは?RPAと組み合わせて実現できることとは?

デスクワークの自動化を実現するRPA

RPAを導入するときのポイントとさまざまな支援サービス

今さら聞けないRPAとAIの違いとは? 具体例を挙げて解説

導入事例