企業や行政のAIによる業務改善事例を一挙紹介!

企業や行政のAIによる業務改善事例を一挙紹介!

(2019年11月18日掲載)

目次

企業や行政においてAIを導入し、業務改善を成功させているケースが増えています。どのような課題を解決するためにAIを導入し、どのように業務改善を果たしたのでしょうか。今回はその事例を見ていきます。

事例1 アルフレッサ株式会社
【物流センターにおける医薬品の出荷予測に導入】

医薬品卸大手のアルフレッサ株式会社。医薬品卸会社は、人の命や健康にかかわる大切な医薬品を「必要なとき」に、「必要な量を、必要な場所」へ供給するのが使命です。そのために同社では、全国8ヵ所の「物流センター」と6ヵ所の「医薬品センター」を保有。各センターにおいて「必要となるであろう量」を可能な限り正確に予測し、発注があった医薬品の「在庫がない」といった状況にならないようにしています。それと同時に、過剰在庫の回避も重要なポイントです。

課題
担当者の経験と独自の出荷予測ツールを頼りに在庫管理を行っていました。しかし膨大な種類の医薬品を扱う各センターにおいてその方法では予測の精度に限界があり、担当者の負担も極めて大きいものとなっていたのです。
一方、過去に外部より需要予測のツールを導入していましたが、その処理速度の遅さと操作性の悪さから活用が進まなかった経験がありました。
そのため同社では、出荷予測の精度の向上と省力化を目指して新たな手法を模索しつつも、外部から新しいツールを導入することについては、過去の失敗から慎重になっていた経緯がありました。

導入したAI
そんなアルフレッサ社が導入を決断したのは「MAGELLAN BLOCKS(マゼランブロックス)」。データを登録して「機能ブロック」をつなぐだけで、精度の高い予測や検品などが可能な機械学習サービスで、高度なプログラミングの知識が不要たなめ初心者でも簡単に操作できるのが最大の特長です。また、クラウドサービスのため、処理速度への不安が少なく、コストが抑えられる点も導入を決めた大きな要因となりました。

効果
「MAGELLAN BLOCKS」の複数ある機能ブロックの中から、「需要予測機能」を活用。「いつどのようなタイミングで、どの医薬品が、どれだけ出荷されたのか」を学習させるため、曜日や月の何週目、祝前日・休前日など各センターにおける3年間の細かな出荷状況を登録していきました。
その結果、導入してから約1ヵ月後、一部の医薬品で誤差率1.5%を切るまでに予測精度が向上したのです。
現在は試験的に出荷数の変動が小さい医薬品に限定しての利用ですが、今後は地域や季節などに大きく影響される、予測が困難な医薬品についても「MAGELLAN BLOCKS」に任せて、一層の省力化を目指します。

▼この事例の詳細

事例2 株式会社ヒノキヤグループ
【社員からの質問にAIチャットボットを活用】

1988年に注文住宅会社として創業した「株式会社ヒノキヤグループ」。着実に業績を伸ばし、2017年には東証2部へ上場しました。現在は注文住宅のみならず、不動産や断熱材、賃貸住宅、リフォーム、介護・保育など幅広い分野で事業展開しています。勢いに乗る同社はさらなる事業拡大のため、営業力向上に注力。ビジネスチャットツール「LINE WORKS」の活用など、さまざまな施策を講じている状況です。

課題
営業力を向上させるには、営業担当者の業務効率化への取り組みが必要不可欠。例えば、営業に必要な「情報」をいつでも容易に入手できるなどのシステムがあれば、効率化の促進につながります。同社では、営業に必要な情報が用意されているにもかかわらず、さまざまな要因でうまく活用しきれていない問題がありました。
同社の営業活動は、商品だけでなく不動産や法律など幅広い知識を要し、新人の間は先輩社員に質問をしなければスムーズに進行できないシチュエーションも少なくありません。しかし先輩社員も忙しく質問のタイミングを逸する新人社員もいるといいます。また、1,400件もの応酬話法のマニュアルがあるものの、Excelベースで検索に時間がかかり、活用しきれていなかった現状もありました。

導入したAI
そこで、導入したのが「 EXA AI SmartQA 」。定評のあるIBM Watson®︎をAIエンジンに使用したAIチャットボットで、同社では営業担当者からの質問に自動回答する「ひのくまコンシェルジュ」として活用することになりました。
同社が「EXA AI SmartQA」の採用に踏み切った理由のひとつは、以前から導入していた「LINE WORKS」と連携できる点です。多くの社員が使い慣れている「LINE WORKS」を介して利用できるため、スムーズに浸透することと、これまで点在していた情報を一ヶ所に集約できることが期待できたからだといいます。

効果
導入1ヵ月時点で、新卒社員や社歴の浅い社員を中心に50%の営業担当者が使用。社内アンケートでは、その半数が「業務に役立っている」と回答しています。住宅展示場に勤務する新入社員からは、来場者に予算を聞き出す最適なヒアリング法など、具体的なシチュエーションに沿った質問への回答も瞬時に得られるため、頻繁に活用しているとの感想が寄せられました。
商品知識については商品発担当者に、応酬話法についてはベテランの営業担当者に協力してもらうなどで学習データのブラッシュアップを重ね、最終的には、新入社員からベテラン社員まで全員が活用できるチャットボットに成長させ、営業力強化の要となることを期待しています。

▼この事例の詳細

事例3 岡山県和気町
【移住希望者からの問い合わせに対応】

岡山県南東部に位置する和気町。144平方キロメートルの面積に14,000人ほどが住む、自然豊かな地域です。2016年度より地方創生のため、移住促進に注力。移住希望者向けの専用ホームページを開設したり情報誌を発行したりするなどの地道な活動が功を奏し、都市圏から移り住んでくる人が徐々に増えているといいます。
また、電話やメールでの問い合わせも増加し、地方創生の施策としては順調な出だしとなっています。

課題
月30件ほどの電話やメールでの問い合わせに職員が対応していましたが、「補助金について教えてほしい」「移住情報のパンフレットがほしい」など問い合わせの多い質問に対し、同じ回答を繰り返すことが少なくありませんでした。また、職員が退社した後や土日祝日は対応することができない点も問題でした。

導入したAI
課題解決のため、和気町が導入したのが、IBM Watson®︎を活用したAIチャットボット「 Edia 」和気町のPRキャラクターが同町WebサイトやLINE上で質問に自動回答する、AIチャットボット「わけまろくん」として運用を開始しました。

効果
運用を開始して約1ヵ月。それまで月30件ほどだった問い合わせが約10,000件に増え、その半数に対し正しく回答できました。直接質問を入力したりカテゴリから知りたい項目を探したりすることができ、移住希望者が知りたい情報を手軽に入手できるのが大きかったのでしょう。
よくある質問は「わけまろくん」に任せることで、職員は、本格的に移住を検討している人への住宅や仕事の相談などに時間を割けるようになったのも大きな効果です。また、ログを解析することで、求められる情報の把握に役立っているといいます。
なお、「Edia」の持つ自動翻訳機能により英語などでの情報提供も可能で、インバウンド誘致にも期待を寄せています。

▼この事例の詳細

まとめ

業務の効率化や社員や職員の負担軽減などのためにAIを活用する事例は増えています。しかし、AIを導入したからといって、すべての事例で成功しているとはいえません。その違いを見ると、導入前に「現状の課題は何か」「課題を解決する方法としてAIは有効か」「AIを導入してどのような効果が見込めるか」といった現状把握、問題解決策、期待できる効果などを客観的に分析している事例で成功する可能性が高いといえそうです。
どのような課題を解決できるのか、自社の課題に応じた相談をしたい場合には、サポート体制が充実しているソフトバンクといった企業に問い合わせることから始めてみてはいかがでしょうか。

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