ニューノーマルな時代に生き残れるB to Bビジネスのスタイルとは

ニューノーマルな時代に生き残れるB to Bビジネスのスタイルとは

(2020年11月10日掲載)

目次

ニューノーマルな時代において大きく変化するのがビジネススタイルです。なかでも営業、マーケティング戦略は新たな視点で見直しが必要になると考えられます。顧客のニーズを把握するために顧客のもとへ出向いて商談をして成約に至った営業スタイルが、オンラインでの営業活動へと変化してきています。では、こうした変化を成功へと導くためには何が必要なのでしょうか。今回は、変化していくビジネスの形と成功させるためのポイントを考察します。

ニューノーマルな時代におけるマーケットの変化

B to Bマーケットにおいてのニューノーマルとは、具体的に何がどう変化することなのでしょうか。例えば、顧客のところに直接出向き、購買を促したい商品やサービスの情報提供を行い、顧客のニーズや考え方とすり合わせをし、何度も打ち合わせを重ねていく間に信頼関係を築き、成約に至る、というのがこれまで多くみられた営業スタイルです。また、商品やサービスの情報の認知度を高めるために展示会を行い、新たな顧客となる相手との出会いの場を設ける機会としてきました。ところがニューノーマルな時代においては、直接顧客に会う、という商談が行いづらい状況になりました。今までの営業活動のあり方が大きく変わることを意味します。

同時に、ニューノーマルな時代は顧客側にとっても行動を大きく変えることとなりました。例えば今までであれば、ある程度信頼関係が構築できている取引先から商品やサービスを購入し、それが継続的に行われてきたと考えられます。新たな取引先やより便利な商品、サービスを選ぶ際も、足しげく説明に来てくれる企業から選ぶこともありました。ところが、直接、商品やサービスの情報を届けてくれる機会が極端に少なくなったため、必要な商品やサービスについてはオンラインで情報を集め、精査し、選び、決定することが新しい常識になってきているのです。

オンラインでの営業活動について

顧客訪問と対面での対応というのが日本におけるビジネスの基本でした。いわゆるフィールドセールスです。そして直接相手に会い、話を聞き、納得のいく説明を対面で行うということが信頼関係を築くための一歩と考えられてきましたが、顧客、あるいはこれから顧客になる可能性の高い相手に対して、本当に十分な満足感と理解を提供してきたのでしょうか。こうした、今まで常識であったことへの見直しが始まる、それがニューノーマルな時代の営業活動であると言えるでしょう。これからはインサイドセールスと呼ばれる営業活動が主流となるだろうと考えられています。では、インサイドセールスではどのようなことが可能になるのでしょうか。

より顧客の立場に立った営業活動が可能

新しい営業の基本はオンラインでの活動です。顧客との会話や相談への対応、ニーズの把握などは遠隔対応(リモート対応)をします。今までの対応より、迅速でより詳細な情報提供が可能となるばかりでなく、常に新しい情報を届けることができ、顧客の選択肢を増やすことができるのです。言い換えれば、より顧客に満足してもらえる営業活動が可能になると言えます。 さらに、オンラインでの営業活動においては、顧客からの問い合わせに対しても、クイックに対応することも可能です。スピード、情報量の豊富さを比較すれば、今までの営業活動に比べて、より顧客の立場に立った対応ができるようになったわけです。

展示会以上に詳細な最新情報を、いつでも提供できる

展示会の代替手段としては、Web会議システムを活用して、いつでもどこからでも、必要とする顧客が参加できるウェビナーなどが主流となると考えられます。 ウェビナーにより、情報発信をする企業にとっても、十分な準備をすることが可能ですし、最新情報への更新もしやすくなります。またウェビナーをアーカイブすることで、情報を求めている顧客側にとっても、展示会のように場所や日時に縛られることなく、必要な情報をいつでもどこからでも入手することが可能になります。複数社の情報を比較検討した上で、さらに情報を求める、あるいは契約を希望する場合には、希望する企業に自分のタイミングで連絡を入れることができます。

オンラインでの営業活動の大きな課題

オンラインでの営業活動が充実していく時代においては、場所や時間に縛られることなく詳細な情報を入手できるという、顧客にとって合理的な情報選択の機会が得られることになります。今までなら対面していた担当者の熱意やコミュニケーション力、人柄などさまざまな要素が組み合わさり「この人からものを買おう」という決心をさせていた可能性があったとも言えます。ところが合理的に情報を入手し、複数の類似商品、類似サービスを比較検討できる機会ができると、より効率的で無駄のない商品やサービスを選択するようになります。契約直前の段階で、案件が消滅する可能性も高くなるかもしれません。つまり、オンラインでの営業活動においては、顧客が信頼できると実感するだけの信頼関係を構築することが、今まで以上に大切になると考えられます。

顧客満足度向上のためのデータの活用と「俺の客」問題

ニューノーマルな時代においてB to Bビジネスで顧客満足度を高め、成果を上げていくためには何か必要なのでしょうか。必要なのはナーチャリング(見込み客の育成)です。冷静な判断をしやすくなっている相手(コールドスタンバイの状態)に対して、興味を引きつける情報をタイミング良く提供し、ホットスタンバイの状態へと変えていくことです。手段はいくつかありますが、効果的なのが顧客データの活用と情報共有でしょう。

顧客データの活用

顧客が「かゆいところに手が届く」と感じるような営業活動ができれば、「相談するならあの企業にしよう」と選択してもらえる信頼関係が構築できる可能性は高くなります。こうした営業をオンラインで実現するには、顧客それぞれの潜在ニーズを的確に把握し、タイミング良く情報提供していくことが必要でしょう。 例えば、顧客がどのような状態にあるのかを理解し、どのような商品やサービスを利用しているか、どういった方向での企業活動を検討しているのかなどを想定し、これから必要となるであろうと推測した情報を提供したり、商品の活用方法を具体的にアドバイスしたりします。また、進めておくべき環境強化策を提案するなど、顧客が「実はこうしておきたかった、これが欲しかった」と、顧客自身も意識していなかった潜在的なニーズをより具体的に発掘するような、先回りの情報提供ができる営業活動が求められると考えられます。 そのためには顧客管理システムを充実させ、蓄積されたデータを戦略的に使える環境を作る必要があります。

「俺の客」問題の解消

今までの営業活動では、ひとりの担当者が足しげく通って人間関係を構築してきた顧客に対して、ほかの担当者が営業活動を行う、あるいは新しい情報提供をサポート的に行うことは基本的にルール違反のように考えられてきました。「俺の客」的な考え方が継承されてきたと言えます。こうした環境は顧客に最適な情報提供とサポートを行う観点からも、マイナスでしかありません。また、企業としても業績を伸ばす妨げになっていると言えます。情報を共有し、より適切な情報を提供できる体制を社内で構築する必要があります。

営業部門のみならず、制作部門、広報部門など部署を横断した形で情報共有することで、顧客が必要な情報をより詳細に提供できるようになるのです。そうした体制が顧客満足度につながり、常にホットスタンバイの状態を維持している顧客を育成することとなります。

柔軟な発想と緻密な戦略、変化できる企業であることが重要

営業のあり方、顧客への対応の仕方、情報提供の仕方など、今までの常識と考えられてきた営業活動やビジネススタイルが「新しい常態(ニューノーマル)」へと変化しつつあります。変化の激しい時代にB to Bビジネスを成功に導くのは、変化できる企業であることだと考えられます。

これからは、顧客対応の変化、人材確保・育成環境の変化、職場環境の整備という大きな3つの変化に柔軟に迅速に対応しなくてはなりません。 例えば、蓄積されたビッグデータを分析し、緻密なマーケティング戦略を考案でき、柔軟な発想で展開していける企業であることが必要です。さらに、こうした企業活動を支える環境、とくにデジタル環境の充実と、それを理解するための人材育成も同時に進めることが重要でしょう。 出社して仕事をすることが基本であった働き方においても、テレワークに代表されるように、遠隔地からの勤務も可能になりつつあります。働く環境を充実させるためにも、セキュリティ対策の強化、ネットワーク環境の整備やアプリケーションを使いこなすための社員教育などが求められます。

環境をニューノーマルな時代に対応したものへと変えるとき、全てを自社内で対応しようとするより、経験と専門知識、技術を持っている企業、例えばソフトバンクに相談することから始めるのも最適解のひとつです。顧客対応策、業務体制の強化など、具体的で効果的な方法を提案してもらえるでしょう。