採用担当者必見!オンライン採用に必要な準備と成功させる7つのポイント

採用担当者必見!オンライン採用に必要な準備と成功させる7つのポイント

(2021年2月26日掲載)

目次

ニューノーマル時代となり、非接触・非対面で行えるオンライン採用(Web採用)を取り入れる企業が増えてきました。一方で、採用選考のオンライン面接では応募者の特徴や雰囲気といったものがつかみにくいため、コミュニケーションの取り方に不安があるという意見も聞きます。また、オンライン面接を実現できる環境作りが進まないケースもあるようです。本稿ではオンラインを活用した採用に着目をして、企業側のメリットや課題を確認し、オンライン採用を成功させるために注意すべき7つのポイントを探ります。さらに、オンライン面接に活用したいツールも併せて紹介します。

オンライン採用(Web採用)とは

新型コロナウイルス感染症の拡大によって、対面での長時間の会話や、密閉された空間での複数人の会合が避けられるようになり、採用活動が大きく変化しました。

従来の採用活動を振り返ってみると、社外の会場や社内で開催する会社説明会、グループ面接や個別面接など、採用決定をするまでに、さまざまなステップで応募者と人事担当者が対面し、会話を交わし、お互いの適性を判断する機会が設けられていました。

オンライン採用では、これまで対面で行っていた採用活動をオンラインで実施することになります。例えば、企業説明会はWeb会議システムや動画配信システムで実施されます。そして、Web会議システムを使って面接をオンラインで行うのが一般的です。

オンライン採用の現状

オンライン採用への動きに関する調査結果があります。ProFuture株式会社/HR総研が2020年5月15日から5月20日を調査期間として行った「緊急事態宣言の延長による新卒採用への影響 に関するアンケート」(調査対象:企業の人事責任者、採用担当者、人事全般担当者 有効回答:224件)をみると、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、新卒採用活動に影響が出ているとした企業は全体の64%と6割を超えており、深刻な状況にあることが分かります。「影響が出ている」とした企業に具体的な影響について質問した結果では、「対面での説明会を開催できない」が71%と最多となっており、「対面での面接選考が実施できない」が69%、「採用スケジュールが遅延する」が60%と続きました。こうした採用活動の影響を受け、新卒採用活動を縮小、停止、中止する企業も出ています。その理由を、「経営状況の悪化が予測される」とした企業が41%と最多となっており、次いで「採用コスト及び採用後の人件費を抑える」が30%となっています。「オンライン化に対応できていない」が20%となっていました。

また、新卒採用活動の中でも対面が当然だと思われてきた面接についてはどうでしょうか。同様にProFuture株式会社/HR総研が2020年8月に公開している「2021年卒&2022年卒採用動向に関する調査」(調査期間:2020年6月22日〜7月2日、調査対象:上場企業・未上場企業の採用担当者 有効回答:240件)で示された結果をみると、面接を実施している企業における「現在の面接選考の実施状況」では、「オンライン面接の他、対面でも実施」が34%で最多となり、次いで「対面での面接のみを実施」が27%、「オンライン面接のみを実施」が19%などとなっています。「オンラインのみを実施」と「オンライン面接の他、対面でも実施」を合計した「オンライン面接を実施」は53%で、半数以上に上っており、さらに「面接選考は終了した(オンライン利用あり)」を加えると、63%と6割以上が「オンライン面接を実施している/実施した」ことが分かります。

これを企業規模別に見ると、大企業では67%と7割近くが「すでにオンライン面接のみで実施した」としており、中堅企業では63%、中小企業では44%と、企業規模が大きいほど最終面接までオンラインのみで実施していたことが分かります。

これらの調査結果や社会の動向から考えると、ニューノーマル時代に適応した採用活動の方法を模索することは必要であり、多くの企業で採用活動の見直しがなされていると言えるでしょう。

オンライン採用のメリットとデメリット

では、多くの企業が導入を検討しているオンライン採用には、どのようなメリットがあるでしょうか。また、デメリットはあるのでしょうか。それぞれ確認しておきましょう。

オンライン採用のメリット

オンライン採用を導入して実感しやすいメリットは次の5つでしょう。

感染症への罹患(りかん)リスク軽減
新型コロナウイルス感染症については、飛沫(ひまつ)によって感染することが確認されています。また、罹患を防ぐためには人との接触を避けること、人が密集した空間に滞在しないことなどが挙げられています。この点からもオンライン採用は有効だと言えます。

コストと時間の削減
企業説明会や面接を実施する際、従来であれば、会場選定から設営、採用スタッフの移動や宿泊の手配などの労力およびコストが必要です。オンラインで企業説明会や適性検査、面接を実施することで、従来型の採用で必要となっていた労力やコストを削減することができます。

また、会場での企業説明会や面接では、開催できる時間帯に制限があります。例えば、会場が使える時間帯であること、応募者が会場に来られる時間帯であることなどを考慮して予定を組む必要がありました。しかしオンライン採用なら、採用側と応募者の都合にあわせて面接時間を設定することが可能です。また、企業説明用の動画をオンデマンド配信にしておけば、応募者は時間と場所にとらわれず企業説明会に参加できます。こうした変化は、会場までの交通費や移動時間の削減にもなるため、採用側と応募者の両者にメリットとなります。

採用業務の効率化
人事・採用担当者が担う採用プロセスは、企業説明会、エントリーシート確認、適性試験、面接設定、内定の決定、内定者への連絡・フォロー、入社準備など、幅広いです。オンライン採用であれば、ほとんどの作業がデータ管理できるため、採用業務の無駄を省くことができます。例えば、対面式での採用をするなら、会社説明会や面接に使う会場の下見を行い、会場の設営準備が必要ですが、オンライン採用では会場を準備することば無いため工数が削減できます。また、応募者のデータを管理することで、1次面接と2次面接で面接官が変わった場合でも、データを引き継ぎ、確認がスムーズに行えます。こうした変化は担当者の負担軽減となり、長時間労働防止へもつながります。

アプローチできる人材の拡大
オンライン採用は、時間や場所の制約が少ない採用方法です。そのため、遠方や海外に住んでいる求職者や、仕事の都合でまとまった時間を取りにくい転職希望者も採用の対象にすることが可能です。

アプローチできる応募者が増えることで、採用できる優秀人材の数も増えることが期待できます。人材不足が深刻化する現代において、優秀な人材を時間や場所にとらわれず、採用しやすくなることは、多くの企業が抱える人材不足の課題解決にもつながると言えます。

面接の質、面接官スキルなどの改善
オンライン採用では、動画によって面接を振り返ることができるだけでなく、採用担当チームで情報を共有し、面接官としての適性を判断したりアドバイスを受けたりすることができるため、面接方法の改善や面接官の面接スキル向上も図れます。また、採用担当者のみならず、配属先となる現場スタッフを交えた面接の調整がしやすくなり、より具体的な仕事内容を会話できる面接や、社内の雰囲気なども伝えやすいと言えます。

オンライン採用のデメリット

業務の効率化や採用の可能性を広げることができるオンライン採用ですが、次のようなデメリットもあります。

ネットワークや機器のトラブル
オンライン採用では、ネットワークは機器に突発的なトラブルが発生する可能性はあります。そうした際、予定していた面接時間どおりに進められない、あるいは中止せざるを得ないケースも想定されます。

相手の表情や感情の把握が困難
面接では、表情や細かな仕草なども、応募者の性格や感情を読み取る上で重要な要素だとされています。しかし、オンライン採用ではディスプレイを通して確認することになるため、言外の情報を得ることが難しくなります。

ミスコミュニケーションのリスク
通信機器を介する都合上、どうしても面接官の聞きたいことや応募者の伝えたいことが双方で聞き取りにくいことが発生しますが、同じことを何度も質問することをはばかり、思い込みや勘違いが生まれるケースもあります。このようなミスコミュニケーションが発生する可能性は、対面の面接よりも高くなることを意識しておく必要があるでしょう。オンライン面接は、対面の面接以上にお互いの意図が相手に伝わりにくいため、分かりやすい言葉で明確に伝える工夫が必要なのです。

オンラインに適した選考プロセスの構築
オンライン採用の場合、対面での面接とは異なり、応募者に社内の雰囲気や働くイメージをつかんでもらいにくくなります。例えば社内での面接であれば、応募者はオフィスに足を踏み入れるだけで、企業の雰囲気や働いている人の様子、緊張感を実感することができますが、オンライン面接ではそうしたものを感じることはできません。そのためオンライン面接では、応募者からの具体的な質問や反応を引き出すために事前に情報提供をしたり、最初に簡単な面接でスクリーニングをして何度かの面接を経てマッチング精度を高めるようにしたりするなど、オンライン採用に特化した選考プロセスを設計する必要があります。

オンライン採用を成功させるための7つのポイント

オンライン採用のメリット・デメリットを確認した上で、オンライン採用を成功させるためにはどのようなポイントを押さえておくべきなのかを見ていきましょう。

①企業説明会のオンデマンド配信
企業説明会をオンデマンド配信することで、これまで説明会の会場に足を運ぶ機会がなかった人材も説明会に参加しやすくなります。そのため、企業や業務内容に興味を持ってもらいやすくなるため、エントリ者数の増加につながります。そのためには、いつでもどこからでも情報を得られるように、安定した情報発信がなされている必要があります。

②社内の雰囲気を伝える工夫
オンライン採用では、対面で行ってきた従来の採用方法のままでは、十分に自社の情報が伝わらない可能性があることを意識しておきましょう。会場や社内などで開催する企業説明会の場合、応募者は企業の担当者から対面で話を聞くことで、社内の雰囲気を感じ、働く意欲や自分の適性を判断していました。その体感や感覚を、オンライン採用においても伝えられるような情報発信が必要です。例えば、社内や社員が働いている様子の動画や社員のインタビュー動画を発信するなど、企業や社員のリアルな姿を伝えることが効果的でしょう。

③オンライン面接時のトラブル対策
事前の準備を行っていても突然のトラブルは起こり得るものです。特にオンライン面接においては、面接途中で回線が切断される、声が聞こえなくなるなどのトラブルも発生します。そうしたトラブル発生時に、どのように対応するのかを決めておく必要があります。例えば、代わりとなる連絡手段や通信環境を準備しておくことや、トラブルが起きた場合の対応について、応募者に事前に案内をしておくことも重要です。

本番同様の環境で同じ機器を用いた面接のシミュレーションを実施し、面接官や採用担当者が落ちついて手順どおりに対応できるように、事前にトレーニングしておく必要があります。

④オンライン面接に向けた事前準備
オンライン面接は、コミュニケーションロスやミスコミュニケーションが発生しやすくなります。表情や動作が伝わりにくいため、無表情で威圧的な態度で面接を進めてしまうと、応募者にマイナスのイメージを与えてしまう可能性があります。特に、応募者の話や回答に対しての反応は重要です。対面の面接時より大きくうなずく、応募者の声と面接する側の質問が重ならないように間をとって会話をするなどの必要があります。また、早口での長い説明は、応募者に正確な情報が伝わらない可能性があります。ゆっくりと話すように心がけましょう。

こうしたコミュニケーションのトラブルを解消するために、イヤホンを活用する、PCやスマートフォン上で音声を大きくし聞き取りやすい状態にするなど、事前に準備しておくという方法があります。

また、オンライン面接では、応募者の表情の変化や態度も読み取りにくいため、事前に提供されるエントリーシートなどは、対面の面接時以上に重要な資料となります。丁寧に読み込んで応募者の特徴を把握しておき、簡潔で的確な質問で応募者の適性を判断できるように準備しておくことも重要です。

⑤長めのアイスブレイクの設定
オンライン面接は、会場に漂う緊張感がないものの、今まで経験したことがないことから不安になる応募者が多いようです。応募者が過度に緊張していると、本来の対応力や適性を見極められない可能性が高くなります。そうしたことを防ぐために、緊張をほぐす方法として、長めのアイスブレイクの時間をとるようにしましょう。

⑥グループ面接と個人面接の特徴と注意点
オンライン採用のなかでも、プロセスや対応が大きく変化するのが面接の形態でしょう。面接には、集団で行うグループ面接と個別に行う個人面接が考えられます。マッチングの精度を高めるためには、最初にグループ面接を行いある程度スクリーニングをした上で、個人面接で個別のスキルや適性を見極めることが有効な面接と考えられています。こうしたやり方は対面の面接においても同様ですが、オンライン面接特有の注意点があります。

グループ面接の特徴と注意点
オンラインでのグループ面接は、同時に複数の応募者がディスプレイを通して面接を行うことになります。オンライン面接は対面の面接に比べ双方の様子が伝わりにくい上に、集団面接を行うため、個人面接以上に応募者全員の細かな様子や態度などを把握するのが困難になります。 そのため、応募者への質問は簡潔に理解しやすい表現で行うようにしましょう。また、複数の応募者のなかで誰が発言しているのか分からなくならないように、順番に十分な時間をとって応募者全員に向き合うように配慮しましょう、 さらに、応募者はほかの応募者と比較されることを気にするあまり、緊張が高まることも想定されます。ゆっくりとした口調で笑顔を忘れずに対応するようにして、質問に答えている応募者に注目していることが伝わるように気を配ることも必要です。

個人面接の特徴と注意点
個人面接は、集団面接である程度の適性があると判断した応募者に行うことが多い面接です。そのため、質問内容が基本的なものから、仕事への考え方、スキルのレベルなどを把握するための核心を突く内容になると考えられます。また、応募者からも業務内容や企業風土に関する質問が出ることもあるでしょう。こうした点は対面の面接でも同様ですが、表情が分かりにくいオンライン面接においては、面接官からの核心を突いた質問が威圧的に捉えられる可能性が高いので、言葉選びや質問内容には気を付ける必要があります。また、視線は常に相手に向いている方が感情を伝えることができるので、視線を落として話をすることのないように気を付けることも大切です。

⑦オンライン面接の振り返り
オンラインで面接を行ったあと、採用担当チームで情報を共有し、振り返りを行う時間を持つようにしましょう。面接の映像を見ながら、面接のやり方・質問内容などを確認し、面接の質や面接スキル向上につなげることが重要です。

オンライン面接に適したツールの導入

オンライン採用の中でも重要な位置付けにあるオンライン面接で、適性のある人材を見出すためには、オンライン面接に対応したツール選びも重要になります。

例えば、機能、コスト、使いやすさなどをチェックし、さらにチャットやアンケート、録画機能、応募者の管理機能の有無などを確認しておきましょう。加えて面接においては個人情報を扱うことになるので、セキュリティ対策が十分にとられているかの確認も必要です。

導入に際しては、システム提供企業からのサポート体制、サポートの範囲についても調べておく必要があります。自社の通信環境に適した設置、設定方法などをアドバイスしてもらえる提供企業を選ぶことも重要です。

また最近では、AIによる自動面接サービスの提供も始まっています。AIによる自動面接のメリットは、採用プロセスを効率化できることです。時間や場所にとらわれず、面接官を務めるのもAIであるため人的リソースの有効活用も図れます。そして、採用基準が統一化できることも大きなメリットです。面接官によって面接スキルが異なることや評価に差が出ることがないので、公平な採用が実現できます。ソフトバンクが提供している対話型AI面接サービス「SHaiN」もそのひとつで、24時間365日、世界中のどこでも面接ができ、スマートフォンのアプリを使用してAIが面接をすることができます。また、2段階認証によるセキュリティ対応や面接でのヒアリング内容のテキスト化など欲しい機能も備わっています。

オンライン採用に適した選考プロセスの構築が重要

感染症拡大のリスクや慢性的な人材不足を背景に、オンライン採用の活用は今後ますます重要になってくると考えられます。従来の採用方法に比べると、情報発信をいかに的確に行うのかといった、新たな視点を持つことが重要になります。例えば、対面で採用を行っていたときには言外で伝えていたオフィスの雰囲気や働く環境、社員どうしの関係性のような、体感することで理解してもらっていた情報をオンラインで伝えなくてはなりません。また、応募者の適性も把握しにくくなるため、面接時の質問内容も検討する必要がでてきます。こうしたポイントを押さえておく必要はありますが、時間と場所にとらわれず、優秀な人材を確保できる可能性が高まるオンライン採用は有用な手段だと言えます。

また、より公平な採用の実現と業務効率化を実現できる、AIを活用した自動面接サービスも注目したいサービスと言えるでしょう。まずはこうしたオンライン採用を実現するためにも、自社の環境に最適なシステムの導入の事前準備からはじめる必要があります。充実したサービス内容と、ソリューションの豊富さ、ノウハウを所有している専門企業に環境構築の段階から相談をすることが、オンライン採用成功への近道になることを念頭に入れ、自社の環境の把握から取り組んでみましょう。

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