2023年以降のポストcookie時代に不可欠なデータの収集法

2023年以降のポストcookie時代に不可欠なデータの収集法 (2021年8月30日公開)

プライベートデータである3rd Party cookieの規制は、法的観点から大手プラットフォーマーの間で強化される方向にあり、GoogleのWebブラウザ「ChromeTM」でも2023年までに段階的にサポートが打ち切られていきます。
本ブログでは、3rd Party cookie規制後のポストcookie時代において効果的な「ソーシャルログイン」について解説します。

目次

2023年までに起こるcookie規制

具体的に3rd Party cookieはどのように規制され、どういった変化が起こるのでしょうか?

3rd Party cookie利用の規制

現在、世界中でcookie利用に関する規制が進んでいます。
EUが2020年から施行しているGDPR*1では、cookieは個人情報として定義されています。オプトイン形式、つまりユーザが提供に同意しない限りcookieを取得することはできません。
アメリカではカリフォルニア州で、2020年からCCPA*2が施行され、それ以外の州でもデータ保護法の制定・改定が進んでいます。cookieは個人情報に該当するとしていますが、明確に拒否した場合に限り当該ユーザのcookieを削除するオプトアウト形式を取っています。(未成年はオプトイン形式)
日本では2020年6月に改正個人情報保護法が成立し、2022年4月までに施行されます。cookieが新たに個人情報として定義されるわけではありませんが、第三者にcookieを提供する際、個人情報と紐づく場合はユーザが情報を提供することに同意する必要があるといった制限があります。

3rd Party cookieに対する生活者の不安・不満を解消すべく、AppleやGoogleといった主要なプラットフォーマーは、プライベートデータの徹底保護を明確に宣言し、3rd Party cookieの使用に厳しい制限をかける方向に突き進んでいます。
例えば、AppleのWebブラウザ「Safari」ではすでに3rd Party cookieが事実上使用できなくなっているほか、 Googleは2023年後半まで段階的に*3、Webブラウザ「Chrome」でも3rd Party cookieのサポートを打ち切る方向にあります。

1st Partyデータが重要に

3rd Party cookieが活用できないポストcookie時代に求められるのは「1st Party データの収集と活用」です。第三者からのcookie提供がなくなるため、企業は個人情報保護の原理原則に則ったかたちで、自社のWebサイトやサービス上でユーザのデータ、すなわち1st Partyデータを収集していく必要性が高まっています。
1st Party データとは、具体的には自社の顧客やWebサイト訪問者などの属性情報や、行動データなどが挙げられます。 
ユーザから提供されるデータは、適切な利用によってユーザの価値として還元されなければなりません。提供を受けたデータを分析し、その結果をサービスに反映させ、顧客体験を向上させることが、ユーザとの信頼関係構築に繋がります。

1st Partyデータ収集の課題

多くの企業は自社のWebサイトやサービスにおいて会員登録・ログイン機能を導入しています。手軽にユーザのメールアドレスや購買情報といった、所謂1st Partyデータを取得できますが、課題もあります。
従来のログイン環境は、Webサイトやサービスごとに個別に用意されるのが一般的です。そのためユーザは、Webサイトやサービスごとにユーザ情報を入力してID・パスワードを設定しなければならず、登録が面倒である上に「異なる複数のIDやパスワードを覚えていられない」といった問題を抱えています。
そのため、オンラインサービスが溢れかえる昨今において、ユーザはよほどの必要性を感じない限り、今までのように会員登録(あるいは再登録)をしたがりません。結果として、企業にとっては自社のWebサイトやサービスにおける新規会員獲得や会員維持のハードルが上がり、ユーザを理解するためのデータがなかなか集められないという状況に陥りやすくなっています。

ソーシャルログインによって手軽に収集

それらの課題を解決するのが「ソーシャルログイン」です。
Webサイトやサービスを利用するとき、こんな画面を見たことはありませんか?

 ソーシャルログイン画面

「ソーシャルログイン」とは、Yahoo! JAPANやLINE、Facebook、 Google 、Twitterなど、生活者が普段から使い慣れているSNSプラットフォームのアカウントを使い、企業がインターネット上で展開するWebサイトやサービスにログインするための仕組みです。
ユーザはSNSプラットフォームのアカウントを使ってさまざまなWebサイトやサービスに登録・ログインできるので、IDやパスワードなども毎回設定する必要がなくなります。従来型のログイン環境の課題を解決でき、企業は新規ユーザ獲得と既存ユーザ維持のハードルを下げることができます。

ソーシャルログインによる効果

ソーシャルログインを導入すれば、SNSに登録されているユーザのログインデータやソーシャルIDを自社データとして取得し、マーケティング施策に活用できるという利点があります。また、SNSプラットフォームが提供しているセキュアな認証の機能を自社のWebサイトやサービスの機能として使える点も大きなメリットです。
これらの利点から、国内外を問わず多くの企業がソーシャルログインの採用に乗り出しており、すでに大きな効果を手にしています。例えば、国内のある通販会社ではソーシャルログインの採用でeコマースサイトの新規会員獲得数を2倍以上に増やし、海外のある化粧品会社ではeコマースサイトの再ログイン利用者数を従来の10倍近くに増大させています。

具体的な機能はダウンロード資料で確認

ソフトバンクがご提供するソーシャルログインサービス「Loghy(ロギー)」にはさまざまな機能があります。
また、1st Partyデータであっても、ユーザからの利用同意が必要です。同意管理プラットフォーム「Qonsent(コンセント)」とあわせて、詳しくはダウンロード資料でご確認ください。

(文:岡田)

*1:General Data Protection Regulation:一般データ保護規則

*2:California Consumer Privacy Act:カリフォルニア州消費者プライバシー法

*3:GOOGLE ADS: An updated timeline for Privacy Sandbox milestones, Jun 24,2021