公衆PHSサービス終了による構内PHSへの影響とは?

公衆PHSサービス終了による構内PHSへの影響とは?

(2021年11月18日掲載)

2023年3月に公衆PHSサービスが終了します。それに伴い、構内PHSを利用している企業や自治体にも影響があると予想されています。
「公衆PHSサービス終了すると構内PHSにどんな影響があるの?」
「構内PHSはこれからも使えるの?」

といった疑問を抱える構内PHSの管理者もいることでしょう。本コラムでは、これら疑問への回答と、代替となる次世代通信規格「sXGP(shared eXtended Global Platform)を紹介します。

音声品質とPHS端末価格に影響が出る可能性がある

公衆PHSサービス終了に伴う構内PHSへの影響は以下2つがあるとされています。

1.音声品質の低下

PHSの特長でもあった音声品質に影響がでる可能性があります。構内PHSは、公衆PHSの電波で同期信号をとることでクリアな音声での通話を実現しているためです。

2.PHS端末および基地局の価格高騰

公衆PHSサービスの終了によりPHS端末と基地局(アクセスポイント)の製造数は縮小傾向になると考えられており、これらの価格が高騰する可能性があります。

構内PHSの利用期限はないがリスクがある

構内PHSの利用期限は、利用しているPHS端末と基地局が「旧スプリアス規格」「新スプリアス規格」どちらに適合しているかによって変わってきます。

スプリアス規格とは?

スプリアス規格とは無線機器のスプリアス発射(必要周波数帯の外側に発射される不要な電波)の強度の許容値を定めた規格のことで、2005年に改定されました。改定前の規格が「旧スプリアス規格」改定後の規格が「新スプリアス規格」となります。

旧スプリアス規格に適合したPHS端末と基地局

もともと旧スプリアス規格のPHS端末や基地局の利用期限は2022年11月30日まででしたが、コロナの影響で当分の間延長されることが2021年8月に決まりました。とはいえ、一時的な処置のため近い将来利用できなくなることは避けられないでしょう。

新スプリアス規格に適合したPHS端末と基地局

一方、新スプリアス規格については期限は今のところありません。そのため旧スプリアス規格のPHS端末や基地局を新スプリアス規格に適合したものへ入れ替えれば、期限を気にすることなく構内PHSを利用できます。

基地局の入れ替えは慎重に

旧スプリアス規格に適合した基地局を新スプリアス規格に適合した基地局に入れ替えるには、入れ替える基地局用にエリア設計をしなおした上で基地局設置と配線の工事を行う必要があります。工事の間は構内PHSが利用できなくなる可能性もありますので、スケジュール調整も必要になるでしょう。また前述の通り、公衆PHSサービス停止による影響も考えられるため、コストや手間をかけてまで新スプリアス規格に適合した構内PHS環境に刷新するかは慎重に検討しましょう。

構内PHSの課題を解決する次世代通信規格「sXGP」

公衆PHSサービスの終了やスプリアス規格など、構内PHSの全利用者に関わる課題を紹介しましたが、構内PHSを利用する業種によって独自の課題もあります。

医療業界では、構内PHS端末のほかに外部連絡用のスマートフォンやナースコール用端末、3点認証用端末なども一緒に持ち歩く必要があります。

製造業では、IoTやAGVなど工場のDX化を進める上で、構内PHSの音声通話しかできない点や基地局を専用に設置しなければいけない点などがネックとなっています。

自治体では、BCPの一環で構内PHSを構築しているケースが多いですが、構内PHSでは被災地の映像や画像を送信することが困難なため、災害本部が状況確認する際に影響がでる恐れがあります。

これら全ての課題やリスクを解決する方法の一つがsXGP(shared eXtended Global Platform)です。

  • 構内PHS同様、免許不要で構築可能

  • 通話だけでなくデータ通信も可能

  • 端末はスマートフォンのためPHS端末+スマートフォンなどの複数台持ちを1台に集約可能

などのメリットがあり、中でもソフトバンクが提供するsXGPサービスでは、ソフトバンクの通信網を使って構外でも内線通話が可能となっており、通信事業者ならではの特長があります。

sXGPに関する詳細やユースケース、事例を掲載したホワイトペーパーをご用意していますので参考になさってください。

(文:中村)