「固定電話」をアップデートする。クラウド音声サービス最前線

"「固定電話」をアップデートする。クラウド音声サービス最前線"

(2021年1月15日 掲載)

当たり前のように1人1台の携帯電話を持つようになった今でさえ、固定電話を無くしたという企業の話は聞こえてこない。

企業と企業、そして企業と顧客のコミュニケーションにおいて「会社の電話番号」の持つ信頼性はまだ有効であり、個人に紐付かない「組織への連絡」が必要なシーンもある。

しかし、固定電話の存在はコロナ禍でテレワークを推進している企業にとっては、新しい働き方への移行の障害となる可能性がある。ニューノーマルな働き方に向けて、今こそ固定電話はアップデートされなければならない。

本記事では、2020年7月29日に開催されたソフトバンク主催のウェビナー「クラウド型電話サービスで実現するテレワーク」の内容を再録する。

コロナ禍で求められる、テレワーク環境の整備

世の中の価値観は新型コロナウイルスの影響で、様変わりしました。

2019年度に行われた調査(※)ではテレワークを導入している企業は約2割。今後導入予定の企業を含めても3割程度でした。

"2019年度のテレワーク調査結果"

※総務省 令和元年「通信利用同行調査の結果」


その主な理由が「テレワークに適した仕事がないから」。しかし、これは今の社会情勢を考えれば「どうすればテレワークができるか」という発想へ転換しなければなりません。

今、同じ調査をすれば、「導入するメリットがよく分からない」「労働組合や社員からの要望がないから」という理由を答える人はゼロに近いでしょう。

従来の「毎日、オフィスに出社する」働き方は、「ニューノーマル」な働き方に変わらなければなりません。これまでも政府主導で働き方改革が推進されてきましたが、これほどまでに世の中の価値観が変わることはありませんでした。同時に、この働き方の変化は、もう元に戻ることはないと思います。

新型コロナウイルスが収束しても、自然災害が発生すれば出社困難な状況になることもあるでしょう。子育てや介護をしながら働きたいという、多様な働き方へのニーズもあります。また、最近では採用面接で求職者から「テレワークを導入していますか」という質問が多いそうです。適切な労働環境の用意は人材確保の観点からも重要になるでしょう。

「固定電話の受話対応」がテレワーク導入の障壁に

"リモートワークにおける課題"

テレワークの導入にあたっては、さまざまな課題があります。例えば、「書類・契約書への押印対応」「リモートワークを実現するためのOA環境」「社員の自宅のインフラ環境」など。

そして、本日のメインテーマでもある「固定電話の受話対応」もその1つです。

企業は一般的に代表番号や部署の電話番号を外部に公開しています。会社を登記する際には固定電話の番号を法務局に提出する必要がありますし、コーポレートサイトや名刺にも固定電話の代表番号が載っています。

携帯電話が普及した今でも、固定電話の番号は企業の信用を裏付けるという役割を果たし、重宝されているのが実情です。

"テレワークにおける電話の課題"

では、これまで企業はどのように電話応対をしていたのか。新型コロナウイルスが流行する前のオフィスでは、自分の目の前の電話が鳴ると、誰かがそれを取るという運用が一般的でした。離席している人がいたとしても、他の誰かが代わりに取っていたのです。ポイントは、電話を取るためだけに特定の誰かがいたわけではなく、部署の皆がそれぞれ助け合って電話を取っていたという点です。

一方、テレワーク主体の働き方では、在宅勤務が主流となりますが、固定電話を自宅に持ち帰ることはできません。そのため、持ち回りで誰かがオフィスに出社しなくてはならず、テレワークをする人とオフィスに出社しなくてはいけない人の間に隔たりが生まれてしまいます。

シンプルな解決策としては、固定電話にかかってきた電話を、社員の携帯電話に転送するという方法があります。しかし、転送サービスの多くはあまり複雑な設定はできないため基本的には転送先は1つになります。出社する必要はないにしても、交代で誰かが電話番をしなくてはなりません。そうなると昼食をとる時間がない、離席できないなど、さまざまなデメリットが生まれることになります。

テレワークにおける電話対応の課題には次の4つがあります。

1.外線の受話方法

固定電話番号への外線の電話をどのように在宅勤務で受け取るか。転送サービスを利用するのか、他のサービスを利用するのか、その方法を検討しなければなりません。

2.電話の取り次ぎ

固定電話番号にかかってきた電話は、用件に応じて特定の部署や社員へ取り次ぐべきものが多くなります。取り次ぐための方法を検討しなければなりません。

3.内線電話

外線だけでなく、社内コミュニケーションに電話を利用することもあります。社用携帯が支給されていない社員の電話でのコミュニケーション方法を検討しなければなりません。

4.外線の発信番号通知

社用携帯が支給されていない社員が外部に電話をする場合。また、B to Cビジネスにおけるお客さまへの電話など、社用携帯であったとしても個人の番号を相手に伝えることが適切でない場合を想定しなければなりません。

"テレワーク×電話の課題"

クラウド音声サービスが「固定電話」をアップデートする

これらの課題へのソリューションとして、紹介したいのがクラウド音声サービスです。
クラウド音声サービスであれば、PC・タブレット・スマホなどデバイスを選ばずに、電話を取りまとめ、コントロールすることができるようになります。

例えば、オフィスの固定番号宛てにかかってきた電話をクラウド上で転送することで、各自が持っているデバイスに一斉に電話をかけるということもできます。そうすれば、誰かがオフィスに出社して電話番をしなければならない状況を避けられます。また、受け取った電話を他の誰かに取り次ぐことも、内線電話として利用することもできるのです。

ソフトバンクでは「UniTalk(ユニトーク)」「Dialpad™(ダイアルパッド)」「ConnecTalk(コネクトーク)」という3つのクラウド音声サービスを提供しています。

"ソフトバンクが提供するクラウド音声サービス"

UniTalk (ユニトーク)

「UniTalk」はソフトバンクとマイクロソフトが共同開発した、Microsoft Teamsと連携したクラウド音声サービスです。国内での通話は定額、いわゆるかけ放題です。

「03」「06」「09」などの市外局番からはじまる地域の電話番号も利用できるため、現在固定電話でお使いの電話番号をそのまま利用することもできます。そして設定も簡単で特別な機器を取り付けたり、回線を引いたりといった工事も不要。Microsoft Teamsが使える環境であればすぐに利用することができます。

Dialpad ™(ダイアルパッド)

「Dialpad」も「UniTalk」と近いサービスですが、異なるのは専用のアプリケーションがある点です。どなたでもアプリケーションを入れれば利用できる、環境を選ばないサービスです。

PC・タブレット・スマホ・固定電話と、どんなデバイスでも利用でき、多彩なPBX機能を備えているため簡単なコールセンター業務であれば対応できます。APIで他サービスと連携したり、通話の内容を分析したりといったことも可能。そして、LINEと提携してAI開発にも力を入れていて、会話の内容をそのまま文字に起こしたりといった取り組みも進んでおり、今後が楽しみなサービスです。

ConnecTalk(コネクトーク)

「ConnecTalk」をひと言で表すと、FMC(フィックスド・モバイル・コンバージェンス)とクラウドPBXの集合体です。FMCは携帯電話を内線として使うもので、それとPBXを連携させることができます。

普段使用している携帯電話で、内線やオフィスの電話番号を使った外線発信ができます。そのため、テレワーク時に会社の電話として携帯電話を利用できます。オフィスの電話番号を使って携帯電話で受発信ができ、それに加えて一斉着信などのPBX機能も充実しています。「VoLTE(ボルテ)」という通信技術によって、端末の性能に依存せずに、高い音質を担保している点もポイントです。

ニューノーマル時代の新しい働き方を実現するための固定電話活用について、お話しました。今後は場所に依存しない働き方をどう実現するかが重要になります。

すべての企業に一律で良い環境というものは存在しません。あくまで、それぞれの企業で抱えている課題をどう改善していくか、という視点で考えなければなりません。誰がテレワークをするのか、どこまでやるのか、そして納期やコストなどを整理した上で、新しいシステムを検討していくべきでしょう。

編集後記

1869年に日本で東京から横浜間の電信線架設工事に着手してから、約150年。変わることのなかった固定電話が、クラウドによって生まれ変わろうとしている。その発端となったのは、新型コロナウイルスの感染拡大だ。コロナ禍がもたらしたニューノーマル時代は、これからも人々の価値観を多いに変えていくのだろう。

関連サービス

UniTalk

Dialpad™

ConnecTalk

関連リンク

ソフトバンクでは、テレワーク実現に向けて様々なツールを提供します。
これからの時代の働き方(ニューノーマル)について必要な要素をまとめたページはこちら。


ソフトバンクが働き方改革を進めてきた歴史を分かりやすいインフォグラフィックで紹介。