共創しよう、革新を起こそう、ソフトバンクのIoTとともに

共創しよう、革新を起こそう、ソフトバンクのIoTとともに
  • SoftBank IoT Developer Conference 2018 講演レポート 前編
  • Digital Economyの世界 —— IoT・AIがもたらす、データの価値
  • 近未来社会
  • パートナーと共創するIoT時代

(2018年12月14日掲載)

2018年11月7日、コンラッド東京(東京・新橋)において、ソフトバンクが主催する「IoT Developer Conference 2018」が開催された。「共創しよう。革新を起こそう。ソフトバンクのIoTとともに」——そんなテーマが掲げられた本イベントでは、ともにビジネスを創りあげていくパートナー企業に向け、IoTで実現する未来について発信された。まずは「午前の部」として行われた基調講演の模様をレポートする。

基調講演と各講演の講演資料を公開しています。ご入力いただいた情報をもとに、資料ダウンロード用のURLをメールにてお送りします。


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Digital Economyの世界 — IoT・AIがもたらす、データの価値

宮内謙 ソフトバンク株式会社 代表取締役 社長執行役員 兼 CEO

宮内 謙

ソフトバンク株式会社
代表取締役 社長執行役員 兼 CEO

「テクノロジーの進化によって、あらゆるモノとモノがつながるIoTの時代がやってきます。そして、IoTから生まれる膨大なデータが、これまで最も重要な資源だった石油以上に大きな価値を持つようになるでしょう。こうした時代を見据えて、ソフトバンクはさまざまなデータ活用企業と戦略的提携をしています。
例えば、タクシー配車プラットフォーム『DiDi』は、1日に4,800TBという膨大なデータを活用して、需要予測などAIによる高度なデータ分析・予測サービスを世界で展開しています。

タクシー配車プラットフォーム『DiDi』は1日に4,800TBという膨大なデータを活用しAIによる高度なデータ分析・予測サービスを世界で展開

また、『handy』はホテル向けにスマートフォンを提供するだけでなく、宿泊者の行動データの解析など、データを活用した新たなビジネスに取り組んでいます。

handyの観光データプラットフォーム構想

あらゆるシーンでデータを収集・活用し、スマートシティや顔認証、QR決済、無人倉庫等をすでに実現しています。ご存じの通り、ソフトバンクはSBクラウドとともに、昨年11月からクラウドサービス『Alibaba Cloud』の提供を開始しました。

そして本日、アリババグループが提供するIoTサービスの一部を、日本国内の専有環境で順次展開することを発表いたします。われわれソフトバンクが提供するネットワークとクラウド、その上に、各分野のプロフェッショナルである皆さまと共にエコシステムを作り、IoTで日本を、そして日本の企業をますます強くしていきたいと考えています。

本日はAlibaba CloudからLancelot Guo氏をお招きしています。Alibaba Cloudを活用したIoT事例について語ってもらいます」

Lancelot Guo Alibaba Cloud Vice President,Alibaba Group Vice President,Alibaba Cloud Strategy

Lancelot Guo 氏

Alibaba Cloud Vice President,
Alibaba Group Vice President,
Alibaba Cloud Strategy

Alibaba Cloudが提供するIoTプラットフォームの説明に続き、工場での品質管理にAI画像解析技術を取り入れて品質向上を実現した例をはじめ、実際に製造業の分野で活用されているIoT事例を紹介しました。

「Alibaba Cloud IoTによるDX(デジタルトランスフォーメーション)は、旧来型のビジネス環境から脱却できていない産業界に大きな変革をもたらすでしょう。我々のミッションは『ビジネスをどこでも簡単に』。ビジョンは『クラウドとビッグデータのパイオニアへ』――。日本の産業とデベロッパー、そして我々のユースケースを上手につなぎ合わせ、日本のデータビジネスにおけるエコシステムを構築したいと考えています」

近未来社会

宮川潤一 ソフトバンク株式会社 代表取締役 副社長執行役員 兼 CTO

宮川 潤一

ソフトバンク株式会社
代表取締役 副社長執行役員 兼 CTO

「ソフトバンクは日本初となるNB-IoT(Narrow Band-IoT)の商用サービスを開始しました。日本全国のエリアをカバーする既存のLTE基地局を活用しながら、低コスト・省電力での大量接続が可能で、1回線あたりの通信料は月額10円からご利用いただけます。そしてこのNB-IoTをさらに加速させるのがNIDD(Non-Ip Data Delivery)です。NIDDは無線区間を“IPアドレスなし”で通信することが可能な新技術であり、ソフトバンクは世界初となる商用環境での接続試験に成功しました。NIDDには『セキュリティ向上』『消費電力削減』『大量展開』という3つの特長があり、これらはいずれもお客さまのビジネス改革に寄与できるものです。

NIDD-
無線区間をIPアドレスなしで通信することが可能な新技術

本日もう1つご紹介したいのが『MONET』という新ビジネスです。先般、トヨタ自動車とソフトバンクは新会社『MONET Technologies』を設立し、共同事業を行っていくことを発表しました。日本の交通にまつわる社会課題は深刻です。65歳以上の高齢者は4人に1人。とりわけ地方では買い物困難者、免許返納者が増加していますが、彼らの足となる公共バスの運営会社の多くは赤字を抱えています。

MONETサービス展開構想

MONETではトヨタ自動車のコネクティッドカー情報基盤『モビリティサービスプラットフォーム(MSPF)』とソフトバンクの『IoTプラットフォーム』を連携させ、交通弱者を救済します。目下、事業の核となるのは、ヒトの移動・モノの移動・サービスの移動など、利用者の需要に合わせて好きなときに配車ができるオンデマンドモビリティサービスです。ゆくゆくはトヨタのモビリティサービス専用次世代電気自動車『e-Palette(イーパレット)』を用いて、さまざまなサービスを展開する予定です」

パートナーと共創するIoT時代

少子高齢化、労働人口の減少、自然災害など、さまざまな社会課題に直面している日本。IoTをはじめとするテクノロジー活用がそれら課題解決の糸口になると期待が高まっている。しかし、「ソフトバンク1社だけで完結できるものでなく、パートナー企業の皆さまと共創していくことが最も重要だと考えています」と今井副社長は語る。さまざまな企業や自治体との「共創」が加速する中、新たにソフトバンクが支援することになった国土交通省の「AI開発支援プラットフォーム」について、国土交通省の近藤氏が語った。

近藤弘嗣 国土交通省 総合政策局 公共事業企画調整課

近藤弘嗣 氏

国土交通省
総合政策局 公共事業企画調整課

「国土交通省はICT関連の技術全般を効果的に建設現場に導入することで、建設生産システムの生産性向上を図り、かつ、魅力ある建設現場をめざす『i-Construction(アイ・コンストラクション)』という取り組みを進めています。橋梁・トンネル・水中の維持管理(近接目視、打音検査等の支援・代替)、さらには災害時の状況調査や応急復旧に活躍する次世代社会インフラロボット(ドローン)の技術検証も実施。試行的導入・評価を進めています。

そんななか、さらなる技術開発促進の面でAIに対する期待が高まっています。通常、人手を介した橋梁の定期点検は『①近接目視による把握』『②専門家による診断』『③人手による調書作成』『④成果品納品(書面での管理)』の手順で行われます。しかし点検記録作成支援ロボットと損傷抽出AIの技術を導入することで、ロボットによる画像取得を実現。『①近接目視による把握』において技術者の作業効率を大幅に改善し、『③人手による調書作成』においてもAIによる調書作成作業の効率化を図ります。『④成果品納品(書面での管理)』においては、3Dモデリングに画像・診断結果を蓄積していくことで、正確な経年変化を把握できるようになるでしょう。

将来的には人の作業の支援のみならず、『人の判断』の支援が生産性向上のカギであると考えています。技術者の正しい判断を蓄積した教師データの提供や、開発されたAIの評価を通じて民間企業によるAI開発を促進するとともに、技術開発成果を活用できる環境整備に取り組んでいきます」

今井康之 ソフトバンク株式会社 代表取締役 副社長執行役員 兼 COO

今井 康之

ソフトバンク株式会社
代表取締役 副社長執行役員 兼 COO

「国土交通省・近藤様から『AI開発支援プラットフォーム』の将来像についてお話いただきましたが、ここからはソフトバンクがすでに取り組みを進めているIoT共創事例をご紹介します。

大手設計事務所・日建設計とは『ビルのIoT』に取り組んでいます。IoT、AI、ロボットを活用して空調・照明の自動制御、エレベーターの混雑緩和、24時間警備代行、ロボット清掃、定期点検自動化、混雑予測等を行うことで、エネルギーや保守にともなうコスト低減を目指します。先頃行った空調設備の稼働状況を分析した実証実験では、BEMS(Building Energy Management System)が導入されたビルでも、さらに30%の光熱費削減が見込まれています。

大手建設コンサルタント・パシフィックコンサルタンツとはさまざまな『流動人口サービス』の展開を予定しており、来春『次世代交通調査サービス』をリリースします。これまでは人が計測していたものを、スマホなどのデータをもとに24時間計測できるようになり、より詳細な分析が可能になります。

IoTパートナープログラム

ソフトバンクでは、IoTにおける共創を強力に推進するため、2018年7月に『IoTパートナープログラム』を発足させました。これまでデバイス、インテグレーション、データマイニング、アプリケーション、協業という5つのセグメントから約200社にご参加いただいています。これからもパートナー企業の皆さまと新しいビジネスを共創し、安心・安全な社会の実現を目指していきたいと考えています」