(2020年7月1日 掲載)
- 世界中のベストプラクティスを反映したイノベーション統合管理・推進プラットフォーム
- Excelなど各種アプリを使って各自がバラバラに管理していた情報やプロセスを統合的に管理、効率化、見える化
- プロジェクトや関連情報をチーム内でシェア、蓄積、管理、活用することができるグループウェア
- 企業内外の専門家や意思決定者を橋渡し。短時間での評価・査定結果などの情報を体系的に集約・活用可能
あらゆる組織のイノベーション企画や推進で必須となる技術探索や開発、協業者はパートナー探索。プロジェクトの要件を満たす世界中のトレンドや技術を調査し、詳しく評価するためには膨大な時間がかかる。労働力不足が社会問題となっている日本においても例外ではない。
あらゆるシーンでDX(デジタルトランフォーメーション)が加速する中、世界中の発明や技術で蓄積されたノウハウ、知財や活動をもとに、自動化、定型化された機能を用いて、技術探索業務を質・スピードともに最適化できるシステムがある。更にはイノベーションに関する情報やプロセスを規律化、集約化し、イノベーション成長と成功を支援する専用プラットフォームがある。
今回は、そのシステムを提供するWellsping Japanの代表を務める辻 雅史氏に話を聞いた。
Wellspring社の事業開始のきっかけを教えてください。
2003年に米国有名大学の一校であるカーネギーメロン大学からのスピンアウトとして Wellspring は誕生しました。3名のディレクターが発明、知的財産やベンチャーなど大学の資産や活動を運用管理するシステムをデザインし開発する目的でした。
Wellspring Worldwide 社の創設者、CEO であるロバート・ロー博士は研究やイノベーション推進における権威であり、規律化されたベストプラクティスを豊富に含むソフトウェアやサービスは、企業や大学などあらゆる組織体における成功の鍵であると確信し、設立に至りました。
現在、Wellspring のナレッジ・サプライチェーン運用管理システムは世界市場におけるリーダーとして広く貢献を続けています。
Wellspringが提供するサービスの概要を教えてください。
Wellspring は世界最高水準のイノベーション運用管理と技術の商業化を支援するソフトウェアとサービスを介し、世界中の先進的なあらゆる企業体や学術機関の成功を支援しています。イノベーション推進、ナレッジサプライチェーン、技術探索、技術移転や知財運用管理がその中核を成しています。
Wellspring は非常にユニークかつ確立された統合ポートフォリオを持っており、ナレッジサプライチェーン全体を通じてご支援できる世界唯一のソフトウェアとサービス提供会社です。世界最大規模のイノベーションデータベースとマーケットプレイス、世界最高水準のイノベーション運用管理プラットフォームやツールをご提供しています。
サービス提供によってどんな課題が解決できるとお考えでしょうか。
技術や情報は私たちの想像を超えるスピードで日々生まれ、進化しています。企業にとり統制の取れた戦略的なイノベーションへの取り組みは、成功にはもはや必要不可欠です。学術機関においては発明の商業化は更に重要な使命となります。
しかしながら、この重要性や潮流を理解し、戦略的に運用管理できている組織はごく僅かです。
ミッションクリティカルなイノベーションプログラムや運用管理は組織全体で戦略的に調整する必要があります。 また、表計算ソフトやイノベーション専用ではないソフトウェアでの代用では対応ができない世界です。
この変革は容易ではありませんが危機的状況かつ急務とされています。R&Dプログラム、イノベーションセンター、知的財産ポートフォリオ、テクノロジーライセンス、デジタルトランスフォーメーション等、どのような分野でもご支援します。
米国では具体的にはどのような産業の分野、規模の企業での導入が進んでいますか。またその導入効果を教えてください。
数名の小規模グループから数千人の大企業、学術機関や政府機関まで、Wellspring のお客さまはソフトウェアとベストプラクティスを活用したトランスフォーメーションの推進や成功を実現し加速させています。
導入、成功済の産業や業界は多岐に渡ります。イノベーションを正しく理解し向き合う事、ナレッジサプライチェーンはどのような地域や業界においても成功の鍵であるからです。
大学、官公庁や公的機関、財団、ベンチャーキャピタルまで。製造やヘルスケア、化学、自動車から生保、コンサルティング業界まで。イノベーションやイノベーションプロセスの需要がある人、組織、業界、幅広く採用されています。
Wellspring導入済みのお客さまからの声を一部ご紹介します。
「世界中の情報を一箇所から探索、分析できる。検索では出来なかった正しい理解や判断が短時間で可能となった。ここでしか入手できない情報もあり助かっている。」
「世界市場から競合や顧客分析、技術やパートナー探しまで可能となった。さまざまな立場のメンバーが活用、大々的な業務効率改善や省力化と実現できている。」
「人員を増やさず33%もの業務効率改善を実現できた。属人的であった活動や情報が見える化され、組織の資産や力となっている。産学官連携やコンソーシアムでも検討をしたい。」
「提供されている優れた機能性と 柔軟性は、高いデータ品質を求められる知財管理においては必要不可欠のものでした。たった4カ月で約2,500万円ものコスト削減が実現できました。」
「これまで45分ほどかけていた業務が10分に短縮されました。プロセスの規律化や自動化、これまで把握出来なかった情報も見えるようになり、報告書作成なども大幅に効率化できました。」
「組織内に“蓄積、管理”をしてきた知財が、“活用” をする知財へと変革できた。今では新たな事業やパートナーシップ、ベンチャー関連ビジネス、収益源ともなっている。」
日本市場への進出において、事例を教えてください。
ソフトバンク社とのパートナーシップもあり、日本における貢献の幅や深さは着実に拡大しています。大手大学、製造業、運輸業、コンサルティング業、ITサービス業、建設業や生保業など幅広い業界からのお客さまから引き合いがあり、案件を進めている最中です。
こうしたパートナーシップや多くのお客さまとの関係を素地とし、2020年に Wellspring Japan が設立されました。より一層、日本やアジア圏のお客さまのイノベーションや技術商業化への貢献を進めていきます。