デジタルナビゲーションが世界を変える|SoftBank World 2020ダイジェスト

デジタルナビゲーションが世界を変える|SoftBank World 2020ダイジェスト (2020年11月16日掲載)

目次

オンラインで開催された「SoftBank World 2020」のブレイクアウトセッションには、Day1・Day2の2日間にわたって、米・Mapbox Inc.および、2020年3月に合同会社として設立したマップボックス・ジャパン合同会社が登場。同社が手掛けるデジタルマップの概要と、その可能性が紹介された。

また、Day1ブレイクアウトセッションに登場したWalkMe株式会社は、企業のDX推進における「Digital Adoption(デジタルの定着化)」の重要性を語った。

3つのセッション内容をダイジェストで紹介する。

デジタルマップの新サービスによるビジネス変革

Eric Gundersen 氏

Eric Gundersen 氏

Mapbox Inc. 兼 マップボックス・ジャパン合同会社
CEO

高尾 祥之 氏

Mapbox Inc. 兼 マップボックス・ジャパン合同会社
SVP,Engineering

Margaret Lee 氏

Mapbox Inc.
GM,Data Services

Ben Truscello 氏

Mapbox Inc. VP,APAC Business Development 兼 マップボックス・ジャパン合同会社 CBO

高田 徹 氏

マップボックス・ジャパン合同会社
CSO

矢澤 良紀 氏

マップボックス・ジャパン合同会社
TAM

地図は、都市の構築を変革し、配送を変え、ナビゲーションまで行い、私たちの住む星への理解を深める——。世界に7億人のMAU(月間アクティブユーザ数)を有するオンライン地図サービス「Mapbox」は、Mapbox SDK/APIの提供によって世界20万超の開発者に支えられている、マッピング&ロケーションのためのクラウドプラットフォームです。

Mapboxプラットフォーム SoftBank World 2020

その特徴を一言で言い表すならば「企業が保有するデータ資産を活用し、提供したいUXを表現できる唯一のデータプラットフォーム」です。

2019年からはYahoo! MAP(Yahoo!地図)のコア技術もMapboxに移行されました。同サービス内でYahoo! が保有する大量の情報がスムーズに表示され、ユーザの方々にストレスなく地図情報が届いているのは、MapBoxの技術が大きく関与しています。

2020年には米・Mapbox社とソフトバンクにより、合弁会社として「マップボックス・ジャパン」が設立されました。国内での展開も本格稼働しており、日本語でのテクニカルサポートを開始します。こののJV設立により、日本国内のお客さまにも最先端の技術とともにサポートサービスを提供し、今後はソフトバンクとMapbox両社の資産を活用した新たなソリューションを提供することも検討しています。

デジタルマップを通してさまざまな価値を生み出すイノベーション

Ben Truscello 氏

高田 徹 氏

マップボックス・ジャパン合同会社
CSO


Ben Truscello 氏


VP,APAC Business Development 兼 マップボックス・ジャパン合同会社 CBO

地図サービスの業界で解決するべき課題——それは、サービス提供側(サプライヤー)の「ビジネスモデルの確立」です。技術の複雑さから大きな投資が生じがちな地図サービスは、ビジネスとしての収益化が難しい、とも言われています。

しかしGoogleは「広告」、特に「デジタル広告の誕生以来、次に訪れる事業機会」とも言われる「ローカル広告」を鍵にビジネスモデルを確立しました。

とはいえ同社が我慢強く投資をしてきた長い歴史などを踏まえると、その戦略を我々が模倣・追従するのは実行不可能であると考えられます。

今、市場に存在する広告ソリューションを見ても「地図のため」に作られたサービスではないため、結果的にユーザ・広告主・開発者のそれぞれに不利益をもたらしてしまいます。

では、どうするべきなのか——。鍵になるのは「Native Ad, Build for Map」(地図のためにネイティブ広告を作る)です。具体的には「次に行く場所を探している」「目的地に向かっている」ユーザに向け、適切なタイミングと適切な内容で広告を表示させる広告ソリューションを確立させる必要があります。

例えば、技術的進化を遂げているAR・VRを使って表示させる3D空間内のバーチャル看板であったり、あるいはユーザの視野を邪魔しない音声広告であったり。

3D空間内のバーチャル看板

] ユーザの視野を邪魔しない音声広告]

ここにご紹介したコンセプトはまだほんの第一歩であり、我々自身もその正解を知らない「Private Beta(選ばれたユーザによる機能のテスト)」の状態です。しかしMapboxは「開発者」が社会課題を解決するために必要な道具を作り続けてきた企業です。マップボックス・ジャパンでは日本のデベロッパーやサービス提供者の皆さまとともに、この課題解決にチャレンジしたいと考えています。

DX成功のラストワンマイル - アフラック様のデジタル定着化事例

道下和良 氏

道下和良 氏

WalkMe株式会社
代表取締役社長

日下部 淳 氏

アフラック生命保険株式会社
コーポレートIT室 参与・グローバルビジネスアーキテクト(米国公認会計士・公認内部監査人)

WalkeMeが日経BP社と共同で行ったwithコロナ・afterコロナにおけるデジタル利用実態調査によると、テレワーク普及により企業内のデジタル利用は急加速しています。

しかし、デジタルツール利用の際の会社からのサポート施策の内容・質に対しては「マニュアルがわかりにくい」「相談できる相手が周りにいない」「そもそも何にどう使えばいいのかわからない」など、多くの不安・不満の声が聞こえてきました。

デジタル利用に習熟していない方ほど会社からのサポートに対する不足感が強く、デジタル利用の定着・習熟度によってテレワークからの恩恵や悪影響に差が生じていることもわかりました。

こうしたユーザの迷い、不安、ストレス、苦手意識こそが、DX成功への「ラストワンマイル」です。WalkMeはそのラストワンマイルを乗り越えるための課題解決手段として、2011年の創業から世界2,000社超で実績のある「Digital Adoption(デジタルの定着化)」のソリューションをご提供しています。

デジタル定着化が求められる時代へ SoftBank World 2020

例えば、顧客体験価値(CX)向上・従業員体験価値(EX)向上の両面から積極的に全社的なDX推進に取り組んでいるアフラック生命保険では、「既存のエコシステムの活用」「クリーンなデータ収集」「問い合わせ・マニュアルの負荷の軽減・削減」の3つを選定ポイントに、エンドユーザ(=経理システム利用者)の体験価値の向上のためのWalkMe導入を進行中です。

アフラックにおけるDXの取り組み SoftBank World 2020

かつて我々は、分厚いマニュアルのような「地図」を拡げて目的地を探していました。しかし「カーナビ」の普及によりシステムから案内された通りに目的地に向かえばよくなり、たくさんの不安・ストレスから解放されました。WalkMeはいわば、お客さまがお使いの既存ソフトウェアの上に載せるカーナビのようなソリューション。お客さまにて進められるDXの成果最大化のために努めてまいります。

編集後記

コロナ禍でビジネス領域あるいは企業内部のDXに一層の関心が集まるなか、多くの国内企業も負けていられないだろう。その意味でWalkMeが提供する「Digital Adoption」は、国内企業のDX推進における最適なソリューションになりそうである。