RPAとは何なのか?
導入のメリット・デメリットと労働環境の変化

2019.2.5

働き方改革が叫ばれる昨今、企業の生産性向上のためにRPA(Robotic Process Automation)という技術が注目を集めています。RPAとはこれまで手作業で行っていた事務作業をロボットに行わせることですが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。また、RPAを導入することによって労働環境はどのように変化していくのでしょうか。

労働環境の変化

働き方改革によって日本の企業の多くは労働環境が大きく変化しています。残業時間の抑制や有給休暇の消化促進、フレックスタイム制の導入など、従業員にとっては働きやすい環境が整備されつつあります。

しかし一方で、労働時間や労働力の減少にともなう業績悪化が懸念されていることも事実。また、近年の深刻な人手不足も経営者の頭を悩ませている大きな課題のひとつです。そこで最近になって多くの企業に注目されているのが、RPAというツールの導入です。RPAを導入することによって、これまで人の手によって行われてきた事務作業が自動化され、限られた労働時間の中で今まで以上のパフォーマンスを発揮できるようになります。

RPAとは何か?

RPAとは、ロボティック・プロセス・オートメーションの略称です。これまで人の手によって行われてきたパソコンでの事務作業をロボットに置き換える技術として注目されています。ロボットといっても工場などで動いている生産ロボットではなく、パソコン上で動くソフトウェアのようなものです。WordやExcelといった定番のビジネス系アプリケーションだけではなく、メールソフトやインターネットブラウザなど、複数の異なるソフトウェアを横断的に処理することも可能になりました。

RPAの基本的な仕組みは、人間が実行している仕事内容を記憶させ、それをコンピュータが覚えることにより実現しています。そのため、コンピュータのプログラミングの知識がない人であってもRPAに仕事の手順を記録することができ、業務部門が主体となってRPAを導入する事例もあり、RPAは誰もが手軽に利用できるツールとして多くの企業へ導入が進んでいます。

RPAを導入するメリット

RPAを導入するメリットは2点あります。それは、生産性の向上と正確性のアップです。人間は能動的に考え、自らの意思で臨機応変に対応できますが、一人あたりの労働時間には限界があります。それに対してロボットであるRPAは24時間365日の稼働が可能です。さまざまな業務パターンを覚えておけば、多様なバックオフィス業務に対応可能となり、コストの削減に役立ちます。

また、RPAで対応可能な業務の一例としては、毎月の経費精算処理、請求書などの書類、定期的なバックアップデータの作成などが挙げられます。パソコンを使用した定型的な業務であればほとんど対応が可能であるという特徴があります。これらは人間が処理を行うのに比べて格段に速く正確であるため、業務において人的ミスによる手戻りがなくなるという効果が期待できます。また、RPAの導入は業務効率化やコスト削減にもつながり、労働力不足を補えるという大きなメリットもあります。

RPAを導入するデメリット

RPAの導入で得られるのはメリットだけではありません。デメリットとして挙げられるのは、誤作動のリスクと業務把握できない人間のリスクです。RPAのソフトウェアの更新やシステム改修によって、それまで正常に動いていたRPAが誤作動を起こす可能性はゼロではありません。誤作動には実行途中でエラーが起こって停止する場合と、誤った結果を出力し続ける場合があります。エラーが起こって停止した場合であれば異常であることがすぐに分かりますが、誤った結果が出力され続けている場合、その結果が正しいものであるのか人間が判断できなければなりません。

また、RPAの導入によってボタンひとつで指示が実行でき、業務の中身を知らない人であっても成果物の出力が可能になることで、その成果物が正しいデータなのか判断できない可能性もあります。誤作動が起こった場合にも共通して言えることですが、万が一RPAが停止した際にも対応できるように、業務の内容はあらかじめ把握しておく必要があります。

RPA導入の参考に

RPAは働き方改革には欠かせないツールです。これまで工場などの生産の現場ではロボットによる自動化が進んできましたが、今後は新たなフェーズとしてオフィス内へRPAというロボットが進出してきます。工場などの現場で働くロボットは人間の肉体労働を代行するツールとして広まってきましたが、RPAは人間の知的労働を代行したりサポートしたりといった役割を果たすロボットといえます。働き方改革や深刻な人手不足に対する救世主として期待が高まっているRPA。自社の業務を今一度見直し、RPAに移行できる業務を検討してみてはいかがでしょうか。

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