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2025.11
ソフトバンクがsXGPで実証! 観客が集まる会場でも輻輳を回避し、安定した通信を実現
概要
ソフトバンクは、大規模イベントにおける通信の混雑(輻輳)を解消するため、プライベートLTE「sXGP」を活用した無線ネットワーク実証を各地で実施しました。横浜アリーナでのB.LEAGUE FINALS、横浜武道館での大学バスケットボール選手権、そして埼玉県営大宮球場での西武ライオンズ戦といった、数千〜1万人超の観客が集まる現場でsXGPを活用。光回線を敷設せずに安定した映像伝送を実現しました。設営工数削減、安全性向上、柔軟な運用を可能にしたこの取り組みは、スポーツイベント配信の新たなスタンダードを提示しています。
- 観客の多い大規模会場では公衆回線の輻輳によって映像伝送に影響があった。
- 会場に光回線を敷設するには手間とコストが発生していた。
- ケーブル敷設では導線確保が困難で映像断のリスクがあった。
- sXGPによる専用のネットワークで輻輳を回避し、安定した映像配信を実現。
- 無線化によって仮設のネットワーク構築が容易になり、配信準備を効率化できた。
- 無線化で敷設の手間やコストが削減でき、安全性と柔軟性を両立できた。
導入サービス
sXGPによる大規模イベント通信の改革
ソフトバンクは、スポーツの大規模イベントにおいて、公衆回線の混雑による通信不安定を解消するため、独自のプライベートLTE「sXGP」を活用した実証を進めています。多数の観客がスマートフォンを利用する会場では、映像伝送やライブ確認用の通信が輻輳の影響を受け、途切れや遅延が発生する課題がありました。
sXGPは、免許不要で構築できる 自営の無線通信システムであり、公衆回線とは別に専用通信を確保できる点が特長です。この仕組みを生かし、ソフトバンクは大規模イベント会場での「安定した映像伝送」「迅速な設営」「安全な運営」を実現しました。
スポーツ配信の映像伝送における課題と技術的アプローチ
これまでのスポーツ配信では、光回線を敷設して映像を伝送していましたが、この方法にはいくつかの課題がありました。準備に時間とコストがかかるほか、長距離や高所へのケーブル敷設は設営負担が大きかったのです。また、ケーブルが観客の導線を妨げることで安全面のリスクが生じたり、断線による映像配信の中断といったトラブルも発生していました。さらに、物理的に光回線の敷設が難しい会場では公衆回線を利用していましたが、観客の多い会場では安定した配信環境を確保することが難しい場合もありました。
こうした課題を解決するため、ソフトバンクは「光回線に依存しない高品質な無線通信」をテーマに、各種スポーツイベントをフィールドとしてsXGPの実証を行いました。
実証事例① 横浜武道館 ― 大学バスケットボール選手権大会
第76回全日本大学バスケットボール選手権大会では、試合中の映像伝送にsXGPを活用しました。
従来は公衆回線を使用しており、観客約3,000人の通信利用により映像が途切れるリスクがありました。さらに、1階のアンテナから2階制作卓まで約50mのケーブルを敷設する必要があり、階をまたぐケーブル設営は大きな負担でした。また、観客導線を妨げたり、光回線が切れる断線リスクも課題でした。
sXGPを導入したことで、カメラで撮影した映像を無線で約50m伝送し、輻輳の影響を受けずにスムーズに配信できるようになりました。
sXGP簡易構成図
実証事例② 横浜アリーナ ― B.LEAGUE FINALS
りそなグループB.LEAGUE FINALS 2024-25では、13,000人以上の観客が集まり、公衆回線の混雑による映像乱れが懸念されていました。従来は控室まで約30mのケーブルを敷設して配信映像を確認していましたが、台車の通過などで光回線が断線するリスクもありました。
sXGPを導入したことで、控室でも輻輳の影響を受けずに安定した通信を確保。ケーブルレス化により設営時間を短縮し、安全性も向上しました。
実証事例③ 埼玉県営大宮球場 ― 西武ライオンズ地方開催試合
屋外の大規模球場では、公衆回線の混雑によって通信が不安定になるケースが多く見られます。西武ライオンズの地方開催試合ではsXGPを活用し、アンテナから約50m離れたスタンド最上段でも安定した映像確認を実現しました。
これにより、屋外でも広範囲かつ高所において安定した無線通信が可能であることを確認しました。また、ケーブル設営の負担がなくなり、移動の多いスタッフにも安全な作業環境を提供できました。
sXGPの導入効果 ― “安定・迅速・安全”の3つの成果と今後の展望
これらの実証事例では、数千から1万人を超える観客が集まる会場でも、輻輳の影響を受けずに安定した通信が可能となり、映像が途切れることなく配信できることを確認しています。また、光回線の敷設が不要となったことで、機材設営の時間が大幅に短縮され、コスト削減にもつながりました。そして、ケーブルを使用しないことで、観客の導線を確保し、転倒リスクを回避するなど、安全性が向上しました。
ソフトバンクは、この実証を通じて「sXGPがスポーツイベントの現場運営を支える通信基盤として有効」であることを実感しました。今後は、ゴルフ場などの広域フィールド中継や屋外リモートスタジオ制作、記者会見やライブイベントなど、多様な現場での活用を見据え、通信技術を通じてスポーツ・エンターテインメントの発展を支え、あらゆる現場に安定した無線インフラを提供していく予定です。
本事例での導入サービス
sXGPサービス(プライベートLTE)
PHSの後継サービスとして注目されるsXGP。病院や工場内におけるスマートフォンを活用した内線利用のほか、安定した通信でIoTを支え、高速・大容量のローカル5Gとも連携できるインフラとして、企業のDXをサポートします。