めぶきFG ソフトバンク支援のDX人材育成で地域経済活性化へ

2026.3

めぶきFG ソフトバンク支援のDX人材育成で地域経済活性化へ

概要

北関東地域のリーディングバンクとして確固たる地位を築いてきた常陽銀行足利銀行が経営統合し、2016年に誕生しためぶきフィナンシャルグループ。同グループでは2020年初頭よりDX人材の育成を強力に推進し、両行では施策の一つとしてソフトバンクのAI・DX人材育成ソリューション「Axross Recipe for Biz」(以下、アクロスレシピ)および「生成AIパッケージ」を導入・活用している。取り組みの成果や今後の展望について、常陽銀行の堤亜紀氏、堀口さやか氏、足利銀行の桑久保将太氏、手塚尚久氏に話を聞いた。

課題

  • 生成AIなどデジタル技術が進化する中、技術を導入しても行員が活用できなければ意味がなく、真価を引き出すためにDX人材の育成が不可欠と考えていた。
  • DXやデジタル技術への抵抗感をやわらげ、研修で得た知識やスキルを実務に落とし込み、日常業務の中で活用できるようにすることが求められていた。
  • 3段階のDX人材育成体系を整備し、アクロスレシピの研修を実施。これらの施策により、2025年12月時点でDXベース人材4,076名を育成した。
  • 生成AIパッケージの導入により全行員が生成AIを活用可能に。要約や議事録作成などで自主活用が進み、業務効率の向上に大きく寄与している。

導入サービス

※本導入事例は、日本金融通信社の紙面(3月13日号)に掲載した記事広告を転載/再編集したものです。

目次

DX人材の育成を通じ地域の未来を支えたい

めぶきフィナンシャルグループがDX人材の育成を本格化したのは2021年のこと。
その背景について、堤氏は「生成AIなどデジタル技術の進化により、業務の効率化や高品質なサービスの提供等が可能となってきています。しかし、最新のデジタル技術を導入しても、行員が活用できなければ意味がありません。それらの真価を引き出すには、DX人材の育成が不可欠と考えました」と言う。

桑久保氏も「私たち行員がデジタル技術を理解することで、お客さまの課題をデジタル技術で解決する、お客さまのDXを支援するといった取り組みにもつなげていくことができます。そうした意味で、地方銀行におけるDX人材の育成は地域経済の未来を支える取り組みとも言えます」と意気込みを語る。

同グループのDX人材育成体系は、ITパスポート試験に合格しデジタル業務に関する基礎知識を持つ「DXベース」、デジタル業務を遂行または取引先のDX支援の提案ができる「DXコア」、デジタル業務や取引先DX支援を牽引できる「DXリーダー」の3段階からなる。さらに2025年4月からは、グループの実務実態に即しDXリーダーを「DX・BPR企画」「データサイエンス」「DXインフラ整備」「DX支援」のスキルカテゴリに分類し、育成目的の明確化を図っている。

DX人材育成を強力に 後押しするカリキュラム

これらDX人材の育成に向け、常陽銀行が2022年に導入したのがソフトバンクのAI・DX人材育成ソリューション『アクロスレシピ』である(導入当時は前身の研修サービス)。

「DX人材育成を強力に後押ししてくれるカリキュラムを探していたところ、研修を提供いただいていたソフトバンクからアクロスレシピを紹介されました。アクロスレシピのオンライン学習プラットフォームは、教育コンテンツの受講から理解度テスト、課題演習まで揃っており、動画を閲覧するだけでなく、業務に生かせる実践的な学びができること、また幅広い分野を網羅していることが魅力でした」と堤氏は高く評価する。

そんな常陽銀行から情報提供を受け、2025年には足利銀行もアクロスレシピの導入を決定。現在、足利銀行ではアクロスレシピの研修サービスを、常陽銀行では研修サービスに加え、前述のオンライン学習プラットフォームを活用している。

アクロスレシピの研修は、DXの基礎知識と「レゴシリアスプレイ」を用いたチームビルディングを学ぶワークショップや、エクセルを活用したデータ分析ワークショップ、デザイン思考を使った課題解決ワークショップなど幅広く実施しており、両行合同での研修も企画・開催。「これらの研修を通しDXやデジタル技術への抵抗感がやわらぎ、『まずはやってみよう!』という前向きな意識が定着するとともに、デジタルツールを活用した業務効率化に向けた意識も全社的に高まっています」と堤氏は手ごたえを語る。

常陽銀行の行員が、デザイン思考に関する研修を受講している様子(2025年10月/ソフトバンク本社) 常陽銀行の行員が、デザイン思考に関する研修を受講している様子(2025年10月/ソフトバンク本社)

研修で知識とスキルを磨き、それを実務に落とし込む

このアクロスレシピに加え、もう一つ、両行のDX人材育成をサポートしているものがある。それが、2023年に導入したソフトバンクの「生成AIパッケージ」だ。「全行員が生成AIに触れられる環境をセキュアかつ低コストで実現できることが導入の決め手でした」と手塚氏は言う。

当初は両行のDX戦略室が生成AIの使い方やプロンプト例を発信するなど啓発活動を展開したが、現在では文章の要約や校正、議事録の作成、企画のアイデア出しなど行員自らがさまざまな分野で自主的に活用している。「生成AIが行内全体に浸透し始めており、業務効率の向上に大きく寄与しています」と手塚氏。実際、足利銀行では社内文書の作成や校正、コード作成業務の効率化が図られ、常陽銀行では取引先企業の経営課題に適したソリューションの抽出、RAGを活用した事務手続きの照会など幅広く活用されている。

さらに、アクロスレシピの研修と生成AIパッケージの相乗効果が、DX人材育成を加速させる大きな原動力となっているという。「生成AIの基礎知識から実務での活用まで網羅した実践的な研修を開催していますが、行員の人気が非常に高く、また受講後は生成AIの使用頻度が向上し、業務での活用の幅がより広がるなどの効果が表れています」と手塚氏。

アクロスレシピで知識とスキルを磨き、それらを生成AIの利活用を通じて実務に落とし込んでいく――。この両輪がDX人材育成のスピードを加速する鍵となっている。そして、これらのさまざまな施策を実行した結果、両行の2025年12月時点でのDXベース人材は4,076名になったと言う。

今後のDX人材育成については、「ソフトバンクと協働のもと、実務と知識の両輪を回す実践力をキーワードに、知識習得と現場での実践という2本柱で進めていきたいと考えています」と堤氏。「特に、生成AIやデータ分析に関する研修を強化し、これらの分野で高いスキルを有する人材の拡大や生成AIの利用頻度のさらなる増強を目指していきます」と桑久保氏も展望を語る。

めぶきフィナンシャルグループの果敢なる挑戦は、地方銀行におけるDX人材という、地域経済の未来を支えるゆるぎない基盤を着実に創り上げていくことだろう。

お話をうかがった方

株式会社常陽銀行 経営企画部 DX戦略室 調査役 堤 亜紀 氏

株式会社常陽銀行

経営企画部 DX戦略室 調査役

堤 亜紀 氏

株式会社常陽銀行 人事部 人材開発戦略室 係長 堀口 さやか 氏

株式会社常陽銀行

人事部 人材開発戦略室 係長

堀口 さやか 氏

株式会社足利銀行 DX戦略室 係長 桑久保 将太 氏

株式会社足利銀行
DX戦略室 係長

桑久保 将太 氏

株式会社足利銀行 DX戦略室 室長代理 手塚 尚久 氏

株式会社足利銀行

DX戦略室 室長代理

手塚 尚久 氏

本事例での導入サービス

Axross Recipe for Biz (アクロスレシピ)

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