クラウドPBX導入。検討時に押さえておきたい5つのポイント

2022年05月11日掲載

クラウドPBX導入検討時に押さえておきたい5つのポイント

クラウドPBXの導入を検討するものの、どういったサービスを選べば・・・とお悩みではありませんか?本ブログではクラウドPBXを次の音声環境の選択肢とした企業さま向けに、導入から運用に至るまでに検討が必要なポイントを5つにまとめて解説します。

目次

導入目的の整理からはじめましょう

音声環境に課題を抱えている企業が、クラウドPBXを選択肢とする目的は以下に集約されます。

・テレワークやBCP、内線をスマートフォンで取りたいなどに代表される「自社の働き方改革
・PBXの資産管理や度重なるレイアウト変更などの管理者の手間を軽減する「運用業務の改善
・定期的なPBX交換にかかる費用削減や通話内線化による通話料金削減などの「音声環境の費用削減

検討の第一歩として自社がクラウドPBXを入れたい目的を整理しておきましょう。目的は一つに絞れないため、優先順位などを考えることも必要です。そうすれば 必要な機能・余分な機能を判別 でき、リスクを予測して対策を取ることも可能 になります。後から「業務がカバーできていなかった」「従業員から使いにくいといわれる」といったトラブルを招くことを少しでも減らすことができます。

クラウドPBX導入で失敗しないために検討する5つのポイント

では具体的な検討ポイントを見ていきます。

①PBX機能の整理

継続して利用したい必須機能が賄えているか、新しい音声環境下で使いたい機能は何かを確認しましょう。

(例)

<クラウドPBXの機能例>

分類
機能名
機能詳細
転送系
保留転送 通話を保留後、内線で別の相手へ転送
多段転送 内線間を何度でも転送
スケジュール転送 指定した時間帯に着信を転送
自動転送 着信を自動で転送
発着信系
固定電話番号通知 外線発信時に、固定電話番号の通知
着信グループ 着信グループに設定した端末を一斉に呼出
ピックアップ ほかの携帯電話で着信を代理応答
規制系
0A0発信規制 携帯電話番号での外線発信を規制
着信規制(外線・非通知・指定番号) 非通知や迷惑電話の着信を規制
その他
メッセージ応答 着信後にオリジナルのメッセージを再生
パーク保留 通話を保留西別の電話機からそのコールへ応答
カスタマーコントロール 管理者、端末利用者による各種設定変更
0A0着信制御 携帯電話番号の着信にも転送やメッセージ応答
データ回線重畳 1つのアクセス回線で音声/データのトラフィックを重畳可能
サバイバル機能 通信障害時に外線通話を救済
IP電話機の状態確認 カスタマーコントロールからIP電話機の接続状態情報を取得
(ソフトバンク提供のクラウドPBX「ConnecTalk」機能抜粋)

このほかにもコールセンターなどの業務で利用するCTI機能、あらかじめ録音した音声で顧客対応ができるIVR機能、メール・チャット・ビデオ会議といった幅広いコミュニケーション手段を業務で活用できるUC(ユニファイドコミュニケーション)機能など、クラウドPBXで利用できる機能は多様にあります。必要な機能が検討中のサービスにあるか整理すると比較しやすくなります。

②オンプレミス型PBXとの併用・段階移行の可否

PBXをクラウド型へスムーズに移行させるには、各拠点の保守期間終了にあわせて段階的に切り替えていくのが有効です。またオンプレミス型で存続しなければならない拠点があれば、並行運用も検討すべきです。そのためクラウドPBXの検討時には、オンプレミス型PBXを残すべき拠点はあるか、各拠点の切り替えは別々に行えるか、オンプレミス型との並行運用が可能か、各拠点の希望運用に沿った柔軟な対応が取れるサービスなのかを確認することが重要です。

③ネットワーク環境やモバイル端末の準備が十分か

ネットワーク上にPBX機能を移すため、ハードウェアの費用やメンテナンスは必要なくなります。しかし、クラウドPBX特有の検討ポイントとして、以下の項目を事前にサービス業者とすり合わせすることをお勧めします。

④使い勝手や音声品質のチェック

クラウドPBXの中で最も課題としてあげられるのが音声品質です。パケット通信をベースにするクラウドPBXの場合、音声品質が電波状況や端末に左右される恐れがあり、従業員の在宅・テレワーク勤務時のネットワーク環境も考慮しなくてはなりません。
無料トライアルを用意しているサービス業者が多く、事前に使い勝手や音声品質をチェックすることができます。トライアルを利用した従業員にヒアリングを行うことで、検討段階では分からなかった課題や改善点の洗い出しも可能です。積極的に活用し、問題点がある場合はサービス業者へ確認しましょう。

⑤導入後運用の容易さ

導入後のオフィス増減床や拠点の追加・撤去など日常的な運用に問題がないかにも留意しましょう。クラウドPBXではWeb上で設定変更や利用状況などを管理者側が確認することができます。オンプレミス型PBXで発生していた業者への作業依頼が不要になるなど、手間が削減できるメリットがあります。
逆を言えば自社で行う必要があるため、不明な点があった場合の問い合わせ先が明確になっているか、自社運用が難しい際の運用代行サービスがあるかどうかを考慮しておきましょう。

ウェビナーで理解を深める

以上5つのポイントをご紹介しました。

音声環境の刷新は既存設備の状況把握から始まります。なるべく運用方法を現状と変えないこともできますが、昔ながらの電話文化(受電は固定電話機だけ・電話の取り次ぎなど)を新しい音声環境にそのまま移行すべきかをこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。その取り組みが自社の最適サービスを選択する大事な要素になります。

ソフトバンクではお客さまの課題に応えるクラウド音声サービスを複数ラインナップしています。各サービスを導入された企業事例なども交えたオンラインセミナーなども実施していますので、ぜひご視聴ください。

関連資料

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松山 紀子
ソフトバンクビジネスブログ編集チーム
松山 紀子
2018年からソフトバンクにてB2Bマーケティングに従事。MAツールを使ったメール制作を担当したのち、2021年より中小企業向けを中心としたドキュメントコンテンツ制作に携わる。

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