リスキリングはどう進めるべきか? 主な3つの方法をご紹介

2023年1月11日掲載

リスキリングはどう進めるべきか? 主な3つの方法をご紹介

2022年10月に政府が1兆円規模の支援を表明するなど、急速に注目が集まっているリスキリング。デジタル人材を育成することの重要性が広く認識された現在、多くの企業で取り組みが始まっています。しかし、リスキリングの方法にはさまざまなものがあり、その中から人材にあうものを選ぶ必要があります。本記事ではそうしたリスキリングのための代表的な方法と、そのメリット・デメリットについて解説します。

目次

デジタル人材の必要性とリスキリング

クラウドやAIなど、デジタルの活用は企業に欠かせないものになりました。例えば、現在では一般的になったテレワークも、ビデオ会議システムやメール・カレンダー・資料作成といった機能をクラウド上にまとめたグループウェアによって支えられていますし、工場でも生産ラインや製品の異常を発見する映像解析などにAIが広く活用されています。

こうしたデジタルを活用して企業を成長させて行くためには、社員がデジタルなスキルを習得し、実務で活用できる人材へと成長するための「リスキリング」が必要です。

リスキリングを行うことで、例えば営業担当者がプログラミングなどを学べば、営業で培った知見にシステム関連の知識を融合させることができます。それによって、IT部門への異動も可能になり、営業経験者ならではの視点を取り入れたシステムの自社開発に関わるといったことも考えられるようになるなど、人材の新たな活用と企業の成長を両立させることが可能です。

リスキリングを実践するための3つの方法

リスキリングの対象となるデジタルなスキルは、社内には蓄積されていないことが多いため、外部から学ぶことが通例です。そのための代表的な3つの方法とそれらが持つメリット・デメリットを以下でご紹介します。

①人材育成コンサルタントへの委任

コンサルタントには経営やマーケティングといった領域だけでなく、リスキリングなど人材育成を専門的に手掛けるサービスも存在します。

メリット: 経験豊富なコンサルタントに依頼すれば、デジタル人材の育成方針や学習内容、研修設計といったリスキリング施策を効率的に進めることができます。また、さまざまな企業での現場を経験しているコンサルタントなら、生え抜きの社員では気付きにくい、デジタル化を阻む企業文化に根ざす問題などを発見し、解決することも可能です。

デメリット: 企業のサイズやリスキリングを実施する規模にも左右されますが、コンサルタントへの委任は高額な費用を発生させる場合があります。また、リスキリングを含む人材育成施策全般がコンサルタント頼りになってしまい、ノウハウが社内に根付かない恐れもあります。そうなるとコンサルタントへの契約期間はさらに伸びていきますので、費用もそれに従って高額になります。

②デジタル活用が進んでいる企業への出向

社員を業務提携先などの企業に出向させ、そこで実務に携わらせながらスキルを学ぶ方法もあります。

メリット: 社員はデジタル化が進んでいる現場を通して学習できるため、実務的なスキルを身に付けることができます。また、異なる環境での業務を経験することで、自社に戻ったときにはより広い視点を獲得した人材として活躍してくれるでしょう。

さらに、出向した社員をハブにして企業間の交流促進や、不足している所をお互いに教えあう勉強会など、友好的な関係を構築する効果も期待できます。

デメリット: 社員を出向させている間、元の企業や部署は人員がその分減るため、残った人々の業務負荷が増す恐れがあります。また、業務の内容は企業によって異なり、他社で身に付けたスキルを自社で生かせるとは限らない場合もあります。

③教育機関での学習

学習塾など教育機関の中には、社会人向けにデジタル活用技術を教える講座を開設している所もあり、そちらで社員にスキルを学ばせるのもリスキリングの方法の一つです。

メリット: 教育のプロフェッショナルである講師から、分かりやすい講座内容でスキルを習うことができ、疑問があれば質問して解決することも可能です。また、多くの講座はオンラインで配信されるため、在宅や職場といった場所を限定せずに学習を進められるほか、通勤時間を利用するなど効率よく受講することができます。

デメリット: 教育機関での学習は講座やコースなどの単位で区切られていることが多く、社員はそれらを終えることを目的にしてしまう場合があります。そのため、修了後はモチベーションを維持できず、継続的な学習につながらないこともあり得ます。

効果的なリスキリングのために

ご紹介したように、リスキリングにはさまざまな方法があります。また、リスキリング実施の際には社員の保有スキルやキャリア意向を把握した上で、どのようなスキルを身に付けさせるか、如何にして学習のモチベーションを維持させるかなど、段階を追って設計したうえで、どの方法を選ぶかも重要です。

そのために、ソフトバンクではタレントマネジメントシステムの活用を推奨しています。タレントマネジメントシステムとは、全社員の業務経歴、保有しているスキルなどの情報をデータベースで一元的に管理・可視化するツールの総称で、それぞれの適性や希望に応じた細やかなリスキリングを立案・実施することができます。

タレントマネジメントシステムでどのようなことができるのか、より詳しく知りたい方はこの機会にぜひ、下記のリンクからソフトバンクが紹介している「タレントパレット」のサービスWebサイトや、関連資料ををご覧ください。

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永沼 雄
ソフトバンクビジネスブログ編集チーム
永沼 雄
2009年以降、B2B業界で海外営業やマーケティング活動に従事。2021年よりソフトバンクの法人部門にて、オウンドメディアでDXやサイバーセキュリティ分野のマーケティング活動を行っている。

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