コールセンターとコンタクトセンターの違い、特徴とは?
2023年10月16日掲載
この記事では、企業の新任総務担当者や、固定電話を利用したことがない若い世代の総務担当者向けに、コールセンターとコンタクトセンターの違いや特徴、通話録音の技術を分かりやすく解説します。
コールセンターとコンタクトセンターの違いとその特徴
コールセンターとコンタクトセンターは、どちらも顧客対応を行うために企業が設置した部門を指します。顧客とコミュニケーションをとる部門であることは共通していますが、それぞれに特徴や役割の違いがあります。
コールセンターは「電話」による問い合わせに対応する部門で、大きくわけて顧客からの問い合わせを受ける「インバウンド」と顧客のもとへ電話をかける「アウトバウンド」が存在します。
インバウンドは、主に顧客からの注文やクレームなど課題や問題に対応し、解決につながる回答や情報提供などのサポートをオペレータが1対1で行います。オペレータの対応の質で顧客の満足度が左右することが多く、コールセンター業務を専門とする会社にアウトソーシングする場合もあります。
一方コンタクトセンターは、近年増えている比較的新しい取り組みです。電話に加えてメールやチャット、SNS、Web、ハガキ、FAXなど、さまざまなツールを活用して顧客との対話を行うため、顧客側は自分に合ったコミュニケーション手段を選ぶことができ、24時間問い合わせを受け付けます。
コールセンターは主に顧客からの問い合わせに対し、課題解決をする部門に対し、コンタクトセンターは顧客とのコミュニケーションを通して「カスタマーエクスペリエンス」を向上させる役割を果たす機能であることも、大きな違いといえるでしょう。
さまざまな業種で取り入れられている
コールセンターとコンタクトセンターは、さまざまな業種で取り入れられています。
例えば銀行では、口座残高の確認、取引履歴の照会、カードの紛失時の即時対応など、銀行サービスに関連する顧客からの問い合わせに対応するために利用されます。自動音声によるガイダンスに従って番号を入力してもらうケースが多く、必要に応じてオペレータにつなぎます。
ほかにも、病院では患者の問い合わせ対応や予約管理、診療情報の提供をしたり、小売業では商品の問い合わせや在庫確認、返品・交換手続きなど、顧客が購買に関する問題を解決するために活用されています。
近年では、電話のみならずさまざまな手段で問い合わせができることがトレンドと言えます。コミュニケーション手段が多様化する時代背景とともに、各業種もニーズに対応していく必要があります。
IVRや通話録音機能の重要性
コールセンターやコンタクトセンターでは、「IVR(音声自動応答システム)」や「通話録音」といった技術が重要な役割を果たしています。
例えば顧客が特定のサービスを利用するために必要な情報を確認する場合に、IVRシステムの自動音声案内が活用されています。顧客側が電話機のプッシュ操作や音声コマンドを使用して情報を入力することで、オペレーターの負担を軽減するとともに、待ち時間の短縮や迅速な情報提供が可能になります。(参考記事:IVRとは? メリットや仕組みを分かりやすく解説)
また、「通話録音機能」は通話を録音することでオペレータのパフォーマンスを確認でき、対応品質の管理が可能になります。これにより、オペレータのスキルの向上、トレーニングに役立てることができるほか、顧客の声に耳を傾けるための貴重な情報源にもなります。
さらには顧客とのトラブルを解決するうえでも、証拠として使用することができ、公平性や正確性を確保するために活用することができるのです。
IVRや通話録音機能は、コールセンターやコンタクトセンター業務の効率化だけでなく、正確な情報の提供や迅速な対応、顧客満足度の向上や企業ブランドや商品に対するロイヤリティの向上など、品質管理の向上にも大きく貢献するのです。
利用を検討する場合に準備すべきこと
企業がコールセンターやコンタクトセンターを設置する場合は、以下の点に注意する必要があります。
コールセンターを利用する場合は、電話での対応がメインとなるため、顧客からの問い合わせに対して適切に対応できるオペレータを採用する必要があります。また、定期的な研修を行い、スキルや知識を向上させることも重要です。
また、顧客情報や問い合わせ内容などのデータを適切に管理するために、情報管理システムの導入が必要です。これにより、顧客の履歴や状況を把握し、より個別化された対応が可能になります。
コンタクトセンターを利用する場合は、電話だけでなく、メールやチャット、SNSなどさまざまなツールを活用して顧客との対話を行うため、各ツールに対応したコミュニケーションツールの構築が必要です。商材の知識のみならず、各ツールを利用するためのオペレータの研修も必要となります。
まとめ
コールセンターとコンタクトセンターは、顧客との対話や問い合わせを行うための部門です。コールセンターは電話での対応を中心に運営され、顧客の問い合わせに対して適切な回答やサポートを提供します。一方、コンタクトセンターではさまざまなツールを活用し、顧客とのコミュニケーションを行う部門であることがお分かりいただけたでしょうか。
どちらもIVRや通話録音などの技術を積極的に活用することで、より効率的かつ正確な対応が可能になり、人手不足の解消や、顧客満足度の向上につながるのです。
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