Z世代とは? その特徴から考えるマーケティング戦略

2023年12月11日掲載

Z世代とは? その特徴から考えるマーケティング戦略

近年、メディアなどで取り上げられることが多い「Z世代」。一般的に今の10代から20代までの年齢層の人々を指す言葉です。彼らは生まれたときからデジタルに慣れ親しんでいることから、SNSやインターネット上のレビューなどを参考に自分にあった商品を探すことに長けているなどの特徴があります。本ブログではこうしたZ世代に向けて、商品やサービスのマーケティング活動を実施する際のポイントを紹介します。

目次

Z世代とその特徴

Z世代とは「1990年代後半から2010年代に生まれた世代」を指し、2023年現在はおおむね20代前半までの若者がこの分類に入ります。彼らは生まれたときからインターネットやスマートフォンなどが身近にある世代なため、それらを日常的に利用して情報を得ています。令和3年度に実施された総務省による調査においても、Z世代にあたる10代・20代の人々はインターネットの利用時間がほかの世代に比べて長いことが分かります。ほかにもZ世代と呼ばれる人々には、環境意識の強さや共感・つながりを求めること、コストや時間のパフォーマンス(タイパ=タイムパフォーマンス)への意識が高いなどの特徴があります。

Z世代とは メディア

出所:総務省 | 令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書

Z世代の消費行動傾向

Z世代は生まれたときからインターネットが身近にある、いわゆるデジタルネイティブであり、消費行動においてもその特色が表れています。

まず、彼らは買い物で失敗しないように、インターネットやSNSなどでの情報収集を熱心に行います。これらのメディアではテレビ広告などでは知ることができないユーザの感想などを容易に入手することが可能です。そのため、商品やサービスに対してより客観的な評価ができるのです。

また、Z世代はパーソナライズされた経験を好みます。購買の選択肢が豊富な時代に育った彼らはそれぞれ好みが異なりますが、それにフィットする「物」や「こと」を自分で選ぶには時間や労力がかかります。そのため、Amazonなどに代表される販売業者は消費行動を分析し、各ユーザへ最適な商品を提案することで効率的な購買体験を提供しています。こうしたサービスはZ世代にとっては、もはや当然のこととして受け止められています。

さらに対象のブランドにストーリーや意味づけを求めます。Z世代は個々の価値観を大切にするため、自身のライフスタイルや倫理観などに近い背景を持つ商品やサービスを選ぶ傾向があります。よって、ブランドのストーリーやビジョン、商品の開発背景などの情報は、商品やサービスの背後にある意味や価値観を理解する上で重要な要素となります。

Z世代はこのような行動を通じて、購買体験のパフォーマンスを高めるとともに、ブランドのストーリーなどにも付加価値を見出しています。

Z世代に向けたマーケティング、4つのポイント

従来、BtoC向けのマーケティングといえば雑誌やテレビなどでの広告が主体でしたが、インターネットやSNSを主要なメディアとしているZ世代以降の人々には、デジタルな接点を重視したマーケティング活動の重要性がさらに増していくと考えられます。以下、その要点をお伝えします。

①SNSを活用する

デジタルメディアの利用が欠かせないZ世代。その中でもSNSは彼らが情報を収集し、共有するための主要なプラットフォームになっています。商品やサービスに関する意見やレビュー、体験などを簡単に得ることができるSNSを、Z世代は自身の購買意思決定において重視しています。そのため、Z世代に向けたマーケティングではSNSの活用を前提として、商品の魅力などを発信するとよいでしょう。

②信頼性の高い情報を提供する

Z世代は買い物で失敗したくないという気持ちが強く、商品の情報を入念に確認します。そのため、Z世代に選んでもらうためには商品そのもののスペックや利用効果、ほかの製品との違いを分かりやすく明確に伝える必要があります。反対に、効果の大げさな誇張やミスリードを誘う要素がある広告などを展開してしまうと、実態との乖離からレビューが悪化したり、SNSで悪評が拡散され、顧客離れが起きるなどの恐れがあります。

③ブランド価値を高める

商品・サービスの購入に意味を持たせましょう。ブランド自体のミッションやストーリー、商品を利用することでの社会的意義などが該当します。例として、化粧品であれば天然由来の成分を多く使っているため人体に優しいことを強調したり、容器やパッケージにリサイクル可能な素材を用いて環境保護に貢献していること、また収益の一部を慈善団体に寄付しているといったことの発信が考えられます。物が溢れた時代に生まれ育ったZ世代にとって、商品は高品質なだけでは選ぶ対象にはならず、こうした差別化要素を設けることも大切です。

④動画を活用する

Z世代はタイムパフォーマンスを重視するため、静止画や文章と比べて短時間で多くの情報を届けられる動画は商品・サービスの有効な訴求手段になります。また、Z世代が日頃から接している「TikTok」や「Instagram(Instagramリール)」、「YouTube(YouTubeショート)」などは最も身近なデバイスであるスマートフォンに適した縦型動画での視聴が可能であり、フルスクリーンによる視認性の高さなどから人気を集めています。また、こうした動画はSNSとの相性がよいという特徴もあります。

関連ウェビナー:Z世代が求める顧客体験とは?縦型動画の活用ポイントと成功事例をご紹介

まとめ

Z世代には本記事で紹介したような特徴があり、情報を収集する方法やルート、購買動機の形成においてデジタルの利用を前提としています。そのため、この世代に向けたマーケティングではインターネット上のレビューやSNS、また動画などの活用が有効な手段となります。その中でも縦型動画活用は商品の特長やブランドストーリーをZ世代が慣れ親しんでいるスマートフォン向けに効率的に伝えられるメリットがあります。

ソフトバンクでは、こうしたZ世代に向けたマーケティングに活用できるサービスとして縦型動画サービス「Firework」を提供しています。「Firework」は動画の制作から配信・分析まで一貫したサービスを含むソリューションで、Web上でもリアルな購買体験を実現します。ご興味がある方は下記Webサイトからご確認ください。

関連サービス

関連セミナー・イベント

永沼 雄
ソフトバンクビジネスブログ編集チーム
永沼 雄
2009年以降、B2B業界で海外営業やマーケティング活動に従事。2021年よりソフトバンクの法人部門にて、オウンドメディアでDXやサイバーセキュリティ分野のマーケティング活動を行っている。

同じカテゴリーの記事をみる

Tag
デジタルマーケティングの高度化
Display
part
/common/fragments/sidebar