日本の“スナック文化”を世界へ ― エクシングが描く新たなエンタメの形
2025年12月9日掲載
通信カラオケ「JOYSOUND」で知られる株式会社エクシング。その裏には、常に“新しいエンタメ体験”を追い求める挑戦の精神が息づいています。近年では、外国人観光客に向けたスナック体験ツアーなど、日本文化を世界へ発信する新しい試みを展開中。この記事では、FM AICHIで2025年10月1日(水)に放送されたラジオ番組『TOKAI リーダーズ・コンパス』におけるインタビューをもとに、彼らがどのように“エンタメから読み解いた挑戦”を進めているのか。そのリアルなストーリーをお届けします。
TOKAIリーダーズ・コンパス
FM AICHIで放送中(2025年12月現在)の『TOKAIリーダーズ・コンパス』はソフトバンクが提供するラジオ番組です。日本のモノづくりの中心地である愛知県・東海エリアで「イノベーションに挑む企業」のキーパーソンに、挑戦へのストーリーをうかがっています。
放送局:FM AICHI(株式会社エフエム愛知 名古屋 FM80.7MHz / 豊橋 81.3MHz)
放送時間:毎週水曜 20:00~20:30
出演者紹介
ゲストのご紹介
大野:FM AICHIをお聴きの皆さん、こんばんは。 大野泰敬です。
渡邊:FM AICHIパーソナリティ渡邊晶子です。
大野:さて、今日は、株式会社エクシング 経営戦略部 マーケティング推進グループ チーフプロデューサーの林 知浩さんにお越しいただいております。 よろしくお願いいたします。
渡邊:よろしくお願いいたします。
林:よろしくお願いいたします。
大野:実を言うと、林さんは栄えある第1号のゲストです。
林:それをお聞きして、今かなりビクビクしております。
大野:今日から番組がスタートしてまいりますので、これからもよろしくお願いいたします。早速なんですけれども、林さんのエクシングという会社、聞いたことありますか?
渡邊:はい、もうカラオケのイメージが強いです。
大野:私、実は恥ずかしながら、林さんと知り合うまでエクシングとカラオケというのがリンクしていなかったです。
林:そうですね、結構そういう方が多いです。「JOYSOUND」というブランド名でやらせていただいております。ブランド名の方は皆さん結構知っていただいているんですが、会社名はあまりご存じない方も多いです。
大野:「JOYSOUND」と聞くと分かるんですけど、意外に会社のことを知らないなと思ったのは、今回取材するにあたって、いろいろお話を聞いていたら、親会社が「ブラザー(ブラザー工業株式会社)」という会社なんです。 ご存知でした?
渡邊:今回初めて知りました。
JOYSOUNDの裏側にある“挑戦のDNA”
大野:ブラザーという会社について、何か聞いたことあります?どういうことやっているのかとか。
渡邊:なんとなくこう、印刷通信、ぼやぼやと。大変申し訳ないのですが。
林: ブラザー工業にファックスなどの通信機器を取り扱う事業部がありまして、その中でPCソフトの自動販売機みたいなものを作ったり、さまざまな新しい取り組みの末に通信カラオケが誕生し、これがヒットして、今のJOYSOUNDにつながっています。
大野:通信カラオケって何年ぐらいに登場したんでしょうか?
林:弊社ができたタイミングとほぼ同じなので、92年ごろです。大野:林さんは入社されて「JOYSOUND」のチームでいろいろやられていたと。 最初はどういったことをやられていたんですか?
林:最初は修理の部門に配属されて、色々な機械のメンテナンスを担当していました。
大野:そこから今の部署、マーケティング推進グループですかね。ここはどういった活動をされている部署になるんですか?
林: マーケティングというと、色々な業務を思い浮かべる方が多いかと思うんですけど、うちの場合は市場や、自社の分析、社内に向けた提言というところが軸です。それに加えて外部とのつながりを生かして、協業の強化や支援も行っています。
日本文化を世界へ ― スナックツアー誕生
大野:その中から新しい取り組みというものがスタートしているという風にお聞きしているんですけど、今はどういう取り組みをされているんですか?
林:今年に入ってからなんですが、名古屋の錦を中心に、JTBさんとインバウンドに向けたスナックツアーをやらせていただいてます。
渡邊:スナックというと、夜にお酒を飲んで、それこそ1曲歌うという。
林:はい、その通りです。
大野:これはどういうきっかけでやろうってなったんですか?
林:元々の着想は、コロナ禍前の2018年ごろにインバウンドに向けて色々やろうみたいな話があったんです。それで東京の渋谷とか上野とか色々なところに来られている外国の方々に話を聞いていると、やっぱり「生の日本を体験したいんだ」みたいなお話をいっぱいいただきました。 それで我々がどんなことができるかなって考えたときに、スナックって実は日本にしかない方式だし、これは日本の文化だよねということになって、話が広がっていきました。
大野:スナックって日本にしかないんですか?
林:そうです。 スナックバーというものはあるんですが、海外は全然違うお店、軽食やスナックを食べるお店になっちゃうんです。
大野:私、実はお酒を一切飲まないので、あんまり分からないんですけど、スナックとバーは違うんですか?スナックってなんなんですか?知っています?
渡邊:確かに定義を問われると。
林:スナックは基本的には”ママ”と呼ばれる店主がいて、スナック何某(なにがし)、というママさんのお名前が付いているようなお店も結構あります。 ママさんがいて、お店の常連さんがいて、みたいなところで、お酒がメインではあるんですが、そこでみんながおしゃべりをするというような独特で温かい空間があります。
大野:海外から来た観光客の方々は、スナックツアーに参加されて、そこでカラオケもする?
林:必ずしもカラオケしてくださいとは言っていないんですが、結構歌っていただいてます。また、実際のツアーでは、栄のMIRAI TOWERに集合していただいて、錦の街並みを散策しながら、スナックのお店を巡っていただいてます。
渡邊:1店舗じゃないんですね。
林:はい。 基本は2店舗回ってもらう形にしています。
大野:それはなんでその形にしたんですか?
林:一概にスナックって言いますけど、全部お店で違うんです。 要は「ママの空間」なので、それぞれのママさんのオリジナリティーが溢れるお店になっています。その違いを楽しんでいただくために複数店舗にしています。
大野:すごいですね。 そんなにお店ごとに違うんですか?
林:全然違いますね。
大野:経営されている方の個性というのが出るということですかね。これって社内で提案したとき、最初「えっ」という風にはならなかったですか?
林:そうですね。 2018年当時は、まだインバウンドがこれからという段階だったので、社内でも「どうだろうか?」という反応でした。スナックは「ママさんと常連客の空間」というところがあるので、インバウンドの人たちにはあんまり来てほしくない、という話も出ていて、その頃はうまく話が進みませんでした。
大野:その後話を進めていって、すんなりと会社の中で通っていったものなんですか。
林:なかなか難しいところでしたね。
大野:そうですよね。 本流の施策、コラボレーションとかプロモーションとちょっと軸をずらしている気がするんですけど、そうやって軸をずらすと結構大変なんですよ、社内調整が。いじめられるし、文句は言われるし、あれ出せこれ出せってすごく言われる(笑)そんな感じでした?
林:(苦笑)
大野:苦笑いしかできないですよね。
渡邊:そうですとは言えないですよね。
林:ちょっと発言しづらいところもありますね。 ただ、一旦は難しいということで、カードを一回おさめて、ちょっと時期を見させていただいたというところでした。
“懲りずに続ける力”が未来を作る
大野:ご経歴も拝見していると、新しいことにたくさんチャレンジされていると思うんですけど、壁につまずいたときとか、上司や役員の方に「ダメ」って言われたときに、それを「いや、それでもやるんだ」という、はねのけるパワーというのは、どこから来ているんですか?
林:はねのけるパワーというよりも、懲りずに続けているという方が近いかなと思います。どうやっても反対はされますので、じゃあ反対されているのはなぜ?というところを突き詰めて確認しながら、色々な方、周りの人達の話も聞きながら進めていく。はねのけるというよりも、うまく巻き込んでいきたいという動きに近いです。
大野:あと、経歴がすごく面白いですね。面白いって言っていいのかあれですけど。
渡邊:色々なことされてきていて。
大野:そうなんですよ。 アメフトもそうですし、一番初めは修理屋さんから始めるわけですよね。 結構色々なことを経験されているじゃないですか。
渡邊:ジャンルも幅広くて。
林:そうですね。修理から始まって、その後営業部門へ行ったりとか、商品企画部門へ行ったりとか、色々な仕事をやらせていただいてます。
大野:一見バラバラに見えるんですけど、この年になってみると、やっぱりそういう今まで過去経験してきたことというのは、何か新しいことを考えていくときとかに役に立っていたりするものなんですか?
林:そうですね。 そこで、色々な角度から見る、複数の視点で見るようなことが身に付いてきたのかなと思っています。
大野:渡邊さんもそういう経験ってありますか?色々なことを経験してきて、そのときは無駄な作業に思えるけど、10年経って改めて見たら「あっ、これってすごい役に立っている」というような。
渡邊:私は今31歳で、仕事を始めてやっと10年目くらいなんですが、大学は理系で放送業界に来て、ジャンルも色々、音楽系だったり報道だったり情報だったり、やっぱり場所が変わるごとに、また1から勉強し直す感じはあるんですが。最近ようやく、先ほど林さんがおっしゃったみたいに「ここの立場の人って、そういえばこういう風に物事を見ているよね」みたいな視点がやっとちょっとずつ集約してきたかな、という。まだ歩み始めのところです。
大野:あと5年ぐらいで、もっと分かるようになってくるかも。
渡邊:5年で大丈夫ですかね。
大野:何かピタッとはまることがないですか?どこかで。学生時代とか20代のとき、無駄だったと思ったようなことが40過ぎてきたときに、「ああ、このときのノウハウが役に立った」みたいなのって。
林:それはありますね。そのときが一番自分の気持ち、テンションが上がる瞬間です。
渡邊:分かるものですか?バチっと「あっ、きた、はまったな」という。
大野:これは私の話になっちゃいますけど、学生時代って1日18時間ゲームやっていたんですよ。
渡邊:ほとんどじゃないですか(笑)
大野:もうほとんどなんですよ。 ほとんどゲームをやっていて、親から先生から「ゲームばっかりするな」って、すごい怒られていたんですけど。それが大人になって自分がiPhone の担当になり、一番初めにゲームアプリを出そうって決めたときに「メタルギアソリッド」というゲームを出すんですけど、小島(秀夫)監督を口説き落とせたのはゲームをすごくやっていたおかげなんです。すみませんね、マニアックでね。そのとき、ゲームキャラのセリフをほぼ覚えていたので、小島監督にその場で言われたんです。「どこでもいいから好きな場面を言ってください」って。 その場面のセリフを伝えたらもう1発OKだと。
渡邊:愛ですね。 担当になってから勉強したんじゃ、もうそこは無理ですもんね。
大野: だから、結構学生だとか20代にやっていることって、その後、ボディーブローのようにのちのち効いてくるんじゃないかなって。
林:そういうのはありますね。色々やってきたときに「ああ、このときのこの経験ってここにつながっているんだ」って思うときが絶対あると思います。 で、10年という段階で、ある程度そういう感覚があるというのは、もうすごいことだと思います。 僕も分かるようになったのは、ほんと最近ですし。
大野:たしかに。 私も最近です。 30代ではまだ走っている最中だった気がしますね。 凄い人になるかも、ひょっとしたら。
渡邊:うれしい。 じゃあそれはこの番組で育ててもらいましたって、そのときは声を大にして言いたいと思います。
大野:色々新しいことにチャレンジされている林さん、今後やりたいこととか、こういう世界を実現してみたいとかというのはあったりするんですか?
林:そうですね。 今はインバウンドのカラオケ利用の促進というところで動かせていただいてますが、弊社は、色々な会社さんと新しいこと、楽しいことを真面目にやっていきたい会社ですので、どんどん新しいことに挑戦していきたいな、と引き続き動いております。
渡邊:カラオケって言葉はもう海外でも、Karaokeという単語で通じるようになっているじゃないですか。 そのうち、スナックというのも通じるようになったりして。
大野:もうスナックって伝わり始めているんですかね。
林:まだまだです。 ツアーページでは、スナックという言葉だと伝わらなかったり誤解されたりするので、「Hidden Bar(隠れ酒場)」という形で出しています。
渡邊:我々も「Hidden Bar」と言われると、なにかそそられます。
大野:かっこいい、スナックよりも何かちょっと刺さります。
林:最終的にはそこから日本のスナックには、かなり奥深い文化があるんだというのを知っていただいて、気づけば、あるスナックには世界中に常連さんがいるみたいな世界になってくれたらうれしいと思っています。
大野:やっぱり新しいのを作っていって、それで新しい文化だとか、そのブームを作ると気持ちいいですよね。
林:そうですね。 実際に体験いただいたお客さまの声も聞こえるんですが、非常に喜んでくれて。 中には今度そのお店に「自分の国のお酒を持ってくるよ」って言ってくれる方とか。あと一応ツアーなので、ツアー時間が終わったら帰ってくださいってお願いはしているんですけど、どうしても帰りたくないっていう方がいたりとか。これは本当はダメなので、特別にママさんが許可していただける場合のみなんですが、その後も引き続き楽しんでいただいたりというような話を聞くと、非常にうれしいです。
渡邊:その短時間で魅力がしっかり伝わっているんですね。
林:そうですね。 今のところ体験していただいた皆さんに喜んでいただいています。
大野:これからきっと林さん、さらにエンタメ業界をどんどん変えていくんだろうなという、その熱量が伝わりましたね。
渡邊:まだ言えないと思いますけど、次にこれいいなと思っているものとか、もうすでにあるんですか?
林:はい、色々なところと引き続きお話をさせていただいていますので、またどこかのタイミングで、発表できればうれしいなと思っております。
渡邊:はい。 それではまだまだお話をおうかがいしたいんですけど、なんとあっという間にお時間が近づいてきてしまいました。今日は株式会社エクシング 経営戦略部マーケティング推進グループ チーフプロデューサー林 知浩さんにお話をうかがいました。
大野:では、最後に一つ教えていただきたいことがございまして。 色々な過去の経歴もそうですし、努力してこられたことというのを見ていて、林さんの中できっと「道標」となる言葉みたいなものがきっとあるんじゃないかなと思うんですが、いかがでしょうか?
林:そうですね。常にやりとりするときには真摯な考えで向かうこと、物事に対して真摯に向き合っていくというようなことを、いつも心がけるようにしております。
大野:「真摯に向き合う」 私も心がけようと思いました。 林さん、本日はありがとうございました。
まとめ
林氏の言葉から伝わるのは、“新しいことを真摯に続ける”という信念。スナックツアーというユニークな発想も、その根底には日本文化への愛と挑戦を恐れない姿勢があります。懲りずに続ける力が、やがて世界に誇れる文化を育てる――。
エクシングの挑戦は、エンタメの未来だけでなく、私たち一人一人が持つ「情熱の続け方」を教えてくれます。
AIによる記事まとめ
通信カラオケ「JOYSOUND」を展開するエクシング・林知浩氏に、ソフトバンク提供のラジオ番組でインタビュー。同社の裏側には、常に新しいエンタメを追い求める独自の「挑戦のDNA」が根付いています。インバウンド向け「スナックツアー」という異色の新規事業は、いかにして社内の反対を乗り越え実現したのか? 林氏が語る「懲りずに続ける力」と、未来を切り拓くマインドセットは、全ビジネスパーソン必読の内容です。
※上記まとめは生成AIで作成したものです。誤りや不正確さが含まれる可能性があります。
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ソフトバンクが提供する東海地域で放送中のラジオ番組です。番組では、東海圏から未来を切り拓くリーダーたちを迎え、経営の舞台裏や挑戦へのストーリーをうかがいます。普段は聞けないキーパーソンの素顔やエピソードから、明日へのヒントが見つかる…そんな「羅針盤(コンパス)」のような番組です。