“共感がつくる組織力” ― トヨタモビリティパーツが挑むコミュニケーション革新
2026年3月4日掲載
カー用品とメンテナンスサービスを展開する「ジェームス」を全国で運営するトヨタモビリティパーツ株式会社。同社のジェームス事業本部を率いる仙道求氏は、国内外で培った豊富な経験を武器に、現場との対話を重視したマネジメントで組織を導いています。多様なバックグラウンドを持つスタッフやフランチャイズ運営法人との関係づくりにおいて鍵となるのが“共感”――相手を理解し、心を開き合うことで生まれる信頼の循環です。今回はその実践や背景にある想いを紐解きます。
この記事では、FM AICHIで2025年11月26日(水)に放送された『TOKAI リーダーズ・コンパス』におけるインタビューをもとに、彼らがどのように“共感を軸にしたコミュニケーション・組織づくり”へ挑んでいるのか。そのリアルなストーリーをお届けします。
TOKAIリーダーズ・コンパス
FM AICHIで放送中(2026年2月現在)の『TOKAIリーダーズ・コンパス』はソフトバンクが提供するラジオ番組です。日本のモノづくりの中心地である愛知県・東海エリアで「イノベーションに挑む企業」のキーパーソンに、挑戦へのストーリーをうかがっています。
放送局:FM AICHI(株式会社エフエム愛知 名古屋 FM80.7MHz / 豊橋 81.3MHz)
放送時間:毎週水曜 20:00~20:30
出演者紹介
共感から始まるジェームスの店舗づくり
大野:FM AICHIをお聴きの皆さん、こんばんは。 大野泰敬です。
渡邊:FM AICHIパーソナリティ渡邊晶子です。
大野:さて、本日お話をおうかがいしますのは、トヨタモビリティーパーツ株式会社 ジェームス事業本部の本部長 仙道求さんです。よろしくお願いいたします。
仙道:よろしくお願いいたします。
渡邊:お願いいたします。
大野:かっこいいですよね。お名前が。
渡邊:仙人の仙に、道に求めると書いての仙道求さんですね。
大野:一度見たらもう忘れない印象的なお名前なんですけれども、今、ジェームスという事業本部にいらっしゃるんですけれども、このジェームスというのは車のパーツを販売されている会社になるんですか?
仙道:はい、カー用品メンテナンスを提供しているチェーンになります。
大野:「みんなのガレージ」っていうコンセプトを掲げられてると思うんですけれども、これどういう思いでこういうメッセージを発信されているんですか?
仙道:人と車が快適に楽しくなる関わり方を提案して、確かな技術の提案を通じて、お客さまに安心安全なモビリティライフを楽しんでいただく。そういった想いでこのコンセプトを掲げています。
大野:ちなみに仙道さんは元々はどういったお仕事をされていたんですか?
仙道:私はトヨタ自動車に入社しまして、サービス部というところで販売店様のお車のメンテナンスとか修理に関わるお仕事の支援・サポートをする部署に長くおりまして、その間、海外の販売代理店の業務も経験して、2025年1月からトヨタモビリティパーツに籍を移しております。
大野:経歴を拝見すると、すごいんですよ。もう世界中を周られている。
渡邊:本当にロシア、ベルギー、色々なところに。
大野:会社の中でこういう異動はよくあるものなんですか?
仙道:もちろん海外に勤務しているメンバーはたくさんおります。トヨタの車が全世界で売られているので、それぞれの地域のお客さまをご支援するために各地域に代理店があります。それぞれの部署がいわゆる駐在員という形で海外に赴任しています。ただ、もちろん国内専任の方、技術開発を日本でされている方もいますので、全員が海外に赴任するということではないですが、私は希望していたこともあり、色々な国でこういったお仕事を経験させていただいています。
大野:そんな中で、今、トヨタモビリティーパーツで業務をされていると思うんですけれども、オリコンの車検ランキングでは2年連続1位を獲得されたということで、かなりすごいことかなと思っているんですけど、これって達成し続けられてる、しかも2年連続できているっていうのは、何か秘訣があるんですか?
仙道:本当に2年連続で1位を獲得したということで、私たちとしては本当にうれしい結果です。ジェームスの場合、カー用品メンテナンスチェーンへの参入が、早くなかったこともあり、30年を間もなく迎えるとはいえ、ほかのチェーンが先行して事業を展開しておりました。その中で、私たちのジェームス店のアピールできるところということで、日本一の親切店づくりという旗印で、お客さま応対の品質向上に店舗・本部一体となって取り組んできております。その結果、特に最近はお客さまがより安全・安心を整備サービスに対して求められていることも相まって、ジェームスがきちんとお客さまへ信頼安心のサービスが提供できる、またお店に来ていただいたお客さまへの親切丁寧な応対、説明などができたということが評価された結果ではないかなというふうに思っております。
挑戦を支えるコミュニケーションの力
大野:渡邊さんは車には乗ります?
渡邊:私は助手席担当です。
大野:ではメンテナンスとかはまだ分からないですか?
渡邊:そうですね。一応免許は持っていて、10年間で一度だけ運転したのでゴールド免許のままです。
大野:乗ってないですね。
渡邊:でも乗っていろんなところに連れて行ってもらうのは好きですし、すごくドライバーの方が色々こだわってるなというのは感じます。
大野:私は車に乗らない日はないです。車自体も好きなんですけど、実はあんまりよく分からないんですよね。いやほんと車好きなんですよ。だから結構1~2年に1回ぐらい乗り換えるんですけど、例えばワックス何に使ったらいいのかとか、洗車で使うものを何にしたらいいのかとか、カーナビを自分で取り替えるとかは全く分からないです。基本はお店の人に教えてもらった通りにやるっていう感じなので、結構店員さんの影響を受けやすいです。
渡邊:確かにお店に行ってもワックスや、洗車道具一つとってもいっぱいありますよね。
大野:これ、お店の人の教育は結構大事だと思うんですけれど、その辺って実際どうなんですか?
仙道:もちろん商品の機能、性能をきちんと説明できるような商品教育、また先ほどお話があったお客さまにきちんと説明をしてお勧めするような応対、教育、こういったものは本部の方でトレーニングメニュー揃えていて、常時スタッフの方々の教育・トレーニングをさせていただいております。
大野:これ本当に分かりやすい人は分かりやすいんです。店員さんによって若干ばらつきがあって、だからすごい詳しい人とか、詳しいというかあれだな、何か親身になって教えてくれる人とか、考えてくれる人だとやっぱり買っちゃいます。
渡邊:いいなと思えたら買っちゃいますよね。
大野:カーナビにしてもとっても種類が多いですもんね。もう金額も高いし、種類もどれぐらいだろう、20個ぐらいは置いてありますよね。ワックスとかも考えるとすごいんですよ。是非一度行ってみてください。
渡邊:お店にはよく家族に付いていって行ったりはしていたんですが、どれも目を引くパッケージになっているじゃないですか。
大野:そうなんですよ。なのでその教育っていうのがすごく大事なのかなと思うんですけれども、そんな中、新しい自社製品のオリジナル洗車ブランドというのを立ち上げられたということなんですけれども、これはどういった製品をやられているんですか。
仙道:TAMAROUという洗車の商材を最近プライベートブランドとして発売をしております。
大野:これを広げていくときに、ちょっと変わった取り組み、要は口コミで広げていかれたということなんですけれども、社員さんがYouTube で何かをやられている?
仙道:TAMAROUという洗車商材は、価格帯的には中級価格帯と言われていて、車のボディをきれいにしたいというメンテナンスを希望されるお客さまにご愛顧いただいております。このメンテナンスという世界は、半日以上かけて車をコーティングするような方々が中心なんです。そこで、自分でメンテナンスやコーティングなどをする方がYouTube とかSNSにアップして、コアマニアどうしで情報交換をしたり、おすすめの製品を紹介し合うんです。弊社のスタッフも、同じように自分で車をきれいにして、その内容を紹介したところ、多くの方にフォローや好評をいただき、そこから輪が広がっていきました。私も実は会社に来る前にこのジェームスのYouTube があるのは知っていたんですけれども、その出演しているメンバーが自社のスタッフであるというのは、しばらく気づいてなくて、知ったときは非常に驚きました。
渡邊:車好きの大野さんからすると、ほかの方がこんなふうに商品を使ってこういう風に洗車してるんだというのはやっぱり気になるものなんですか?
大野:やっぱりすごく参考になります。
渡邊:やり方とかもありますよね、人によって。
大野:やり方もそうだし、実際効果がどうなのかがよく分からないので、やっぱり実際に試したのを見れるっていうのはすごく刺さりますよね。でもすごいなと思うのは、社員の方が始められて、多分あれですよ、渡邊さんとか私よりもフォロワーは10倍以上多いです。本当にすごい人気ですよ。これでもよく最初社内で稟議通ったなと思って。要はこういう社員がYouTube に出て、そのフォロワーを増やしていくって結構NGな企業は多い気がするんですよね。結構、許容力のある会社なんですね。
仙道:当時決定したときにまだ私はおりませんでしたので、どういった背景だったというのははっきりは知らないんですけれども、いずれにしても、お客さま向けの商品を発売・展開する立場としては、ほかの業態、競合のプレイヤーと全く同じことをしていても中々良い商売ができないと思うので、そういうチャレンジをしてみようとなったのではと想像します。
大野:私自身も前までは車を買って普通に乗るっていうのをやっていたんですけども、実は最近サブスクのサービスがすごく増えてきてて、今保有している車のうち3台はサブスクなんです。
渡邊:車のサブスクですか?
大野:そうなんです。だからそうするとメンテナンスを車検とかもセットだし、色々調べるのとか全部セットになってるんですよね。これからEV化やシェアリングもそうだし、今みたいなサブスクみたいなものが出てくると、今までのビジネスとは違うようなものだとか、お客さんの在り方っていうのが大きく変わってくるんじゃないかなと思っているんですけど、何かその辺りで皆さんはどのような戦略といいますか、考え方をお持ちなんですかね。
仙道:大きな意味で言いますと、そういうメンテナンス整備需要というのが徐々に少なくなっていく流れではあると思います。一方で、お車を乗っていただいているお客さま、台数というのは相当数ありまして、色々な業態、プレイヤーの方がカー用品メンテナンスの事業を展開されています。その中でジェームスというのは、先程のオリコンの話もございましたけれども、お店に来ていただいたときには、安心安全を感じてもらえるように商品のご説明を丁寧親切に差し上げて、他店とは違う雰囲気をお客さまに体験していただけるという、ジェームスならでの差別化をアピールしていく所存です。
フェイス・トゥ・フェイスが生む信頼と組織力
大野:安心安全とか親切心、日本一の親切店というところで打ち出されているかなと思うんですけど、これさっき冒頭のとこでね、社員教育の話もちょっとさせていただいたんですけど、部下やスタッフのモチベーションを上げたり、良い雰囲気づくりということもすごく大切かなと思うんです。そういうのを何か意識されていることとかあったりするんですか?
仙道:私自身は後からこの会社に来ました。スタッフも長らくジェームスの事業に携わってきたメンバーです。そんな中で、私自身にやはり共感してもらって、付いてきてもらうということは必要ですので、コミュニケーションを重視して、メンバー、スタッフとも会話をしたり、あとはどうしても収益とか売り上げという面でプレッシャーもありますし、暗くなりがちなときもあるんですけど、私自身は常に笑顔でいるようにと意識してメンバーと向き合ってきています。
大野:コミュニケーションをとるのって、今はオンラインもありますが、やはりフェイス・トゥ・フェイスで自分のしっかりとした想いを伝えるっていうのが一番やっぱり刺さりますか?
仙道:はい。とにかく会って話す。これはメンバー、スタッフとももちろんなんですけれども、ジェームスはフランチャイジーということで運営法人のお店がございます。その方々とも私も現地店舗に訪問して、直接話す、私の想いを伝える、相手のおっしゃっていることをフェイス・トゥ・フェイスで聞く。やはりそれをやることによって、次の会話、コミュニケーションのときにはもう少しスムーズに話が進んだり、ビジネスが展開したりということを経験してきていますので、やはりフェイス・トゥ・フェイスでのコミュニケーションというのは一番大事にしているところですね。
渡邊:色々な年齢やキャリア・背景の方がいらっしゃると思うんですけれども、仙道さんが大切にされているフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションの中で、特に意識されていること、大切にされていることって何かありますか?
仙道:冒頭にご紹介いただいたように、私は海外での仕事も長くやってきましたので、人種だったり文化、そういった違いのある方々と長く仕事をしてきました。そのときにはまず相手のことを知る、相手がどう考えるかなということを想像しながらお話をすることは意識をしてきましたし、そうすることによって相手も心を開いてコミュニケーションがスムーズになることを多く経験してきましたので、それは今でも実践するように努力しています。
大野:最後に1点アドバイスをいただきたいなと思うんですけど、私はこう見えてコミュニケーション能力が極端に低いんですよ。
渡邊:何をおっしゃいますか。
大野:こう見えて実はマイクを向けられると喋るんです。マイクを向けられないとちょっと暗いんですよ。同じような感じの部下がいたりとか、色々な組織を持っていて、コミュニケーションが取りづらいみたいな人とかが仮にいたとした場合、何かその人にアドバイスをあげるとしたら、どんなやり方がありますか?
仙道:これはアドバイスにならないとは思いますが、私、お酒を飲むのが非常に好きで。飲みニケーションというのは一つオフの場で自由に会話ができるので、お酒を飲まれる方はそれがありかなとは思いますが、あとは何でしょう…。
大野:飲みニケーションかぁ。
渡邊:またちょっと違う雰囲気、場所が会社じゃないだけでも違ったりしますよね。
大野:そうですね。最近は気軽にちょっと部下だとかを誘いづらいところもあるけど、ちょっと勇気を出して誘ってみます。
渡邊:いいかもしれないですね。
大野:私、仕事のときになると本当に顔が怖いんですよ。眉間にしわが寄って。
渡邊:真剣に考えている証じゃないですか。
大野:怖いので私が誘うと怖かったりしないかなって。
渡邊:怒られるのかな?と思って。
大野:なので、笑顔にしながら、ちょっとお声がけしてみようかなと思います。
渡邊:さて、そろそろお時間となってしまいました。今日はトヨタモビリティパーツ株式会社ジェームス事業本部の本部長 仙道 求さんにお話をうかがいました。
大野:では最後に一つ。こうした色々な努力をされてきたと思うんですけれども、道しるべとなった言葉、座右の銘みたいな言葉はございますでしょうか?
仙道:非常に単純なんですけれども、私はやはり「明るく楽しく、元気よく」ということですね。やっぱり仕事をやっている上で期限や目標もあったりしていろんな大変なんですが、気持ちを明るく前向きに持っていくことによって、一つ一つの大変な課題も克服できますし、実際私も長く仕事をしてきている中では、そういう気持ちを持つことによってメンバーの一体感も生まれ、新しいチャレンジにも対応できるというようなことでやってきましたので、本当に単純で申し訳ないんですけど、そういう気持ちで日々仕事をしております。
大野:仙道さん、ありがとうございました。
仙道:ありがとうございました。
まとめ
仙道氏の言葉から伝わってくるのは、組織づくりの中心にある“共感”という姿勢です。相手を理解しようとする姿勢が信頼を生み、その信頼が新しい挑戦や改善を後押しする――そんな健全な循環が、ジェームスの店舗づくりやスタッフの成長を支えています。技術や商品力だけでは埋まらない「人と人の距離」を丁寧に縮めるリーダーシップは、多様な価値観が交錯する現代において大きな示唆を与えてくれます。私たち自身の周りでも、共感から始まるコミュニケーションがきっと新しい未来を切り拓く力になるはずです。
AIによる記事まとめ
FM AICHIのラジオ番組『TOKAIリーダーズ・コンパス』より、カー用品とメンテナンスサービスを展開する「ジェームス」を運営するトヨタモビリティパーツ株式会社のジェームス事業本部本部長・仙道求氏へのインタビューをもとに、共感を軸にした組織づくりと店舗改革の取り組みを紹介しています。日本一の親切店づくりや教育強化、対話重視のマネジメントを通じて信頼を築く実践を解説しています。
※上記まとめは生成AIで作成したものです。誤りや不正確さが含まれる可能性があります。
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