EDIX東京2026:対話と実践から考える、次世代教育への挑戦【セミナーレポート編】
2026年7月22日掲載
教育分野における日本最大級の展示会であるEDIX東京2026(教育総合展)が、2026年5月に東京ビッグサイトにて開催されました。ソフトバンクブースでは、「さぁ、挑戦しよう 学びの未来へ。」をテーマに、教育の未来に向けて挑戦を続ける有識者・先生方・企業関係者をお招きし、3日間にわたって全18セッションのミニセミナーを開催しました。各セッションでは、生成AIの活用や教育DX、地域連携、不登校対応など、教育現場が向き合う幅広いテーマについて語られました。登壇者と参加者がともに考える時間を通して、「この先の学びはどうあるべきか」という問いに向き合う機会となりました。
本記事では、数あるセッションの中から特に注目を集めた3つのセミナーをピックアップ。立場や専門を越えて交わされた対話から見えてきた、これからの学びや教育現場への向き合い方を、当日の様子とともにご紹介します。
1. 「ちょっと待って!その授業〜生成AIは子どもたちの思考と創造性をどう広げるのか?~」
生成AIを教育にどう取り入れるのか。この問いをめぐり、理科の授業実践に取り組む大崎先生と、自治体の教育センターで日々先生方を支える山下先生が対話を重ねました。冒頭で語られたのは、「答えを持っているわけではない」という言葉です。正解を示すのではなく、登壇者の対話を通じて参加者もともに考え、それぞれが問いを持ち帰る時間として、セッションは進んでいきました。
山下先生からは、生成AIを子どもたちにどう使わせればよいのか、思考停止につながるのではないかといった、現場の先生方が抱く戸惑いや疑問が示されました。その問いを受けて大崎先生が語ったのが、理科のプロジェクト型学習での実践です。
子どもたちは自分たちでテーマを設定し、実験や測定を重ねていきます。大切にされていたのは、「何を測りたいのか」「どうすれば測れるのか」を子ども自身が考えることでした。例えば、斜面を下る車の速さを測りたいが、手元のセンサーでは直接速度を測れない。そんなとき、生成AIに相談し別の方法を探りながら再び実験へ向かっていきます。生成AIは答えを写すための道具ではなく、試行錯誤を前に進める相談相手として位置づけられていました。
そこに山下先生から、「それは正しいのか」という問いが重ねられました。大崎先生は、生成AIの答えが常に正しいわけではなく、子どもたち自身もそのことを経験的に理解していると話します。理科の授業では、AIの提案が適切でなければ、実験がうまくいかないこともあります。だからこそ、自分たちの手で確かめ、考え直すこと自体が学びになっているといいます。
では、そのとき教師は何をしているのでしょうか。
この問いに対して、大崎先生は、教師の役割を「相談に乗る人」と表現しました。子どもたちが何を考え、どこでつまずき、何を試そうとしているのかを見取り、必要に応じて問い返す。生成AIが方法面を支えることで、教師は子ども一人一人の思考に、より深く向き合うことができます。加えて、子どもの見方や得意なことを言葉にして返すことも、教師の大切な役割として語られました。
生成AIを教育にどう取り入れるのかという問いから始まった対話でしたが、議論は次第に教師の役割や、子どもたちの思考や試行錯誤をどう支えるかへと広がっていきました。
2. 「小﨑先生&安井先生と教育DXのリアルに迫る!参加者の疑問に答える本音トーク」
教育現場やDXに精通した奈良教育大学大学院の小﨑先生と札幌国際大学の安井先生が、「教育DXのリアル」について本音で語り合いました。
入口になったのは、ChatGPTに問いかけた「教育DXのリアル」です。GIGAスクール構想によって1人1台の「端末は入った」その先で、授業・校務・データ・AIをどう日常化していくかという課題が示されていました。
この整理を起点に、話は現場での端末活用へと広がります。端末整備が進む一方で、学校や自治体によって活用状況には差があります。しかし、その差は学校規模や地域、先生方を取り巻く環境によって自然に生じるもの。大切なのは、その差を指摘するのではなく、進んでいるところにどう近づくかという視点でした。
セッションでは、ソフトバンクが紹介した教育DXの取り組みにも触れながら、端末活用にとどまらず、授業・校務・通信環境・AI活用など、学校現場のさまざまな場面に広がるDXの姿が示されました。
活用状況の話は、デジタル化そのものへの違和感にも広がっていきました。「録音・録画は禁止なのに手書きメモは認められること」「紙とデータの二重提出」など、身近な例を通して、「それは便利になっているのか、人の役に立っているのか」「本当の意味でDXになっているのか」を問い直す場面がありました。
また、新しい仕組みを覚え、慣れた頃にまた次のツールがやってくる状況を「デジタルトレッドミル」と表現し、便利になるはずの技術が、かえって現場を走らせ続けていないかという視点も示されました。
後半は、参加者からの質問をきっかけに対話がさらに広がりました。「難しいことをやさしく伝えるには?」という質問からは、GIGAスクール構想や教育DXの必要性を保護者や市民にどう伝えるかという話題へ発展しました。相手に届く言葉とは、想いやノウハウだけでなく、人との信頼関係の中で届けていく必要性が語られました。
議論は教育DXの説明方法にとどまらず、人に理解してもらうことの難しさや、子どもたちの「分かった」を引き出すことの大切さにまで及びました。
最後に、話題は「ICTは子どもたちの学びに本当に必要だったのか」という問いへ戻りました。遠隔接続や翻訳、情報共有に役立つ一方で、子どもと向き合う時間が減ってしまえば本末転倒です。そこから見えてきたのは、何を導入するか以上に、技術によって先生や子どもたちの時間をどう豊かにできるのかを考える視点でした。
セッションでは、参加者が話の一つ一つを自分の現場に重ねながら聞いている姿も見られ、教育DXがそれぞれの立場に関わる問いとして受け止められていることが伝わってきました。民間の立場で学校を支える私たちも、先生と子どもたちにとってより幸せな時間を生み出す技術のあり方を、現場とともに考え続けていきたいと感じました。
3. 「その善意、届いていますか?~不登校対応をこじらせない最初の一手〜」
不登校の子どもにICTをどう届けるのか。保護者はどのような思いで学校に相談に来るのか。そして、子ども自身は大人の言葉をどう受け止めているのか。本セミナーでは、教育ICT政策支援機構の谷氏、保護者支援に取り組む山本氏、元不登校当事者の西川氏が、それぞれの立場から不登校課題について語り合いました。
セッションの冒頭では、谷氏から「不登校の子どもにICTをどう届けるか」という問題提起がありました。ICTを活用した支援の選択肢が広がる今だからこそ、本当に子どもたちが無理なく参加できる仕組みになっているのか、誰もが「空気のように」自然に使えるものになっているのかが問われました。
この問題提起を起点に、話はICTの機能そのものから、支援が本当に必要な人に届いているのかというテーマへと深まりました。
その背景として、保護者が学校に抱いていた信頼が少しずつ崩れ、学校不信につながることもあると語られます。
そうした関係の難しさを考える場面として、セッションでは「よかれと思って不登校の家庭にかけた言葉は?」という参加者アンケートが行われました。そこでは「朝どうでしたか」「少しずつでも」「まずは顔だけでも」といった声かけが挙がり、山本氏は、そうした善意の言葉も、受け取る側の状態によってはプレッシャーになることがあると話しました。
元不登校当事者の西川氏は、学校に戻すことを前提にした声かけが、自分の生き方や感じ方まで否定されているように受け止められることがあったと語りました。大人は励ましているつもりでも、子どもからすると「学校に戻ること」だけが目的になっていて、自分の気持ちは見てもらえていないように感じることがあります。
また自身の経験を振り返り、「自分の悩みではなかったことが悩みになっていた」と話しました。学校に行かなければならないという周囲の価値観や不安が、いつの間にか子ども自身の悩みになってしまう。その言葉から、大人の善意が必ずしも子どもの安心につながるとは限らないという、支援のあり方を問い直す視点が共有されました。
こうしたやりとりを受けて、後半では「受け止める、つながる、支える」という考え方を示し、参加者に向けて「正しい不登校対応とは何だと思いますか」という問いを投げかけました。
その中で特に印象的だったのが、「大切なのは、スピードより温度です」という考え方です。早く学校に戻すことよりも、まず安心を壊さないこと。正しい道に導こうとするよりも、まず相手の状態を受け止めること。そうした積み重ねが、子どもと保護者を支えることにつながると語られました。
不登校対応に正解を求めるのではなく、まず安心を壊さないこと。セッション全体を通して語られていたのは、支援する側の正しさよりも、受け取る側が安心できるかどうかという視点でした。
まとめ
EDIX東京2026のソフトバンクブースで語られた教育の未来は、生成AIの活用、教育DXの推進、不登校対応、地域連携、校務支援、これからの学校づくりなど、多様な角度から「これからの学び」を具体的に描き出すものとなりました。登壇者の皆さまの実践や知見を通して、ICT環境の整備から利活用へ、そして新たな技術を教育現場でどう生かしていくかという、次の段階の課題や可能性が示されました。
教育を取り巻く環境が変化し続ける中で、子どもたち一人一人の可能性を支え、先生方が本来向き合いたい教育活動により力を注げる環境をつくっていくことがますます重要になっています。ソフトバンクはこれからも、「さぁ、挑戦しよう 学びの未来へ。」の想いのもと、教育に関わる皆さまとともに、誰もが自分らしく学びを深められる教育の実現に向けて挑戦を続けていきます。
AIによる記事まとめ
本記事は、EDIX東京2026のソフトバンクブースで開催された全18セッションから、注目セミナー3つをピックアップして紹介します。生成AI活用では試行錯誤を支える相談相手としての役割が語られ、教育DXでは先生や子どもたちの時間を豊かにする視点が示されました。不登校支援ではICT活用に加え、安心と信頼を最優先する姿勢の重要性が共有されています。技術導入そのものではなく、現場の安心と学びの充実を目指す姿を伝えます。
※上記まとめは生成AIで作成したものです。誤りや不正確さが含まれる可能性があります。