“地域密着DX” ― ホシザキが挑む食の現場支援

2026年7月9日掲載

“地域密着DX” ― ホシザキが挑む食の現場支援

ホシザキ株式会社は、業務用冷蔵庫や製氷機などで食の現場を支えるメーカーです。今回は常務執行役員の秋田孝氏が登場。コロナ禍を経て非飲食市場にも目を向けるなか、全国約430拠点のサービス体制、営業情報のDX、AIを活用した故障予測まで、現場の声を未来のサービスへ変え、“地域密着”を進化させる挑戦に迫ります。この記事では、FM AICHIで2026年3月25日(水)に放送された「TOKAI リーダーズ・コンパス」におけるインタビューをもとに、彼らがどのように“攻めと守りのDX”へ挑んでいるのか。そのリアルなストーリーをお届けします。

TOKAIリーダーズ・コンパス

FM AICHIで放送中(2026年7月現在)の「TOKAIリーダーズ・コンパス」はソフトバンクが提供するラジオ番組です。日本のモノづくりの中心地である愛知県・東海エリアで「イノベーションに挑む企業」のキーパーソンに、挑戦へのストーリーをうかがっています。

放送局:FM AICHI(株式会社エフエム愛知 名古屋 FM80.7MHz / 豊橋 81.3MHz)

放送時間:毎週水曜 20:00~20:30

目次

出演者紹介

ホシザキ株式会社 秋田 孝 氏
秋田 孝 氏

ホシザキ株式会社 常務執行役員

1993年にグループ会社「ホシザキ四国」に転職。2018年以降、各グループ会社の社長職や役員職を経て、今年1月から、常務執行役員に就任。日本国内の営業活動を統括 しています。

  • 役職は取材当時のものです。
大野 泰敬 氏

大野 泰敬 氏

メインパーソナリティ

複数企業を経営する事業家兼投資家。人気FMビジネス番組のメインパーソナリティを務める。ソフトバンク株式会社でiPhone 日本初上陸時のマーケティングを担当し、シェア拡大に貢献。独立後は事業戦略、M&A、資金調達などで多数の大手企業を支援。東京オリンピックITアドバイザー、農林水産省・明治大学客員研究員としても活動し、「ご当地イノベーション」を提唱。累計500億円の事業実績を持つ。
渡邊 晶子 氏

渡邊 晶子 氏

アシスタント

NHK山形放送局、NHK名古屋放送局に勤務し、NHK山形『NHKニュースやまがた6時』やNHK名古屋『まるっと!』などに出演。2025年よりフリーアナウンサーとして活動を開始、FM AICHIのワイド番組『MORNING BREEZE』のパーソナリティを務めるなど多方面で活躍中。

食を守る地域密着体制

大野:FM AICHIをお聴きの皆さん、こんばんは。大野泰敬です。

渡邊:FM AICHIパーソナリティ、渡邊晶子です。

大野:さて、本日お話をおうかがいしますのは、ホシザキ株式会社常務執行役員の秋田孝さんにお越しいただいております。本日はよろしくお願いいたします。

秋田:よろしくお願いします。

渡邊:お願いいたします。

大野:ホシザキといえば、冷蔵庫、冷凍庫、製氷機。私はお店をやっているので、ともに使わせていただいておりますが、飲食市場だけではなく「非飲食」というのでしょうか。そのあたりの市場も伸びてきているのですね。

秋田:そうですね。コロナ禍にかなり飲食の方々が打撃を受けまして、それ以降、飲食一本足というより、飲食以外のところの訪問を強化してきました。

大野:ちなみに商品で売れ筋のものというのは、やはり冷凍・冷蔵庫、製氷機といったものが今まで中心だったけれど、今だとホテル向けとかそういった製品が伸び始めてきているのでしょうか。

秋田:そうですね。飲食と同じような形態で、病院・高齢者施設などはやはり製氷機とか冷蔵庫とか洗浄機というものを使われますので、そこはあまり変わりません。飲食業以外で食品の分野ということになると、我々は大きなパネル式のプレハブの冷蔵庫なども扱っています。

渡邊:プレハブの冷蔵庫というのはどういうことですか。

秋田:パネル型の部屋のような冷蔵庫があるのですが、見られたことはないですか。

大野:何となくイメージはあります。多分一般の人は見たことがないかもしれないですね。ちなみに、ホテルもそうですし、業務用に何かを冷やす場合、おそらくほぼホシザキのブランドの製品を使われてますよね。多分入っていないところはほぼない。それくらい非常に営業力もそうですし、ブランド力ともにある企業さんなのですが、そのうちの一つの魅力と思うのが、国内に全国約430の営業所があるので、かなりきめ細やかなサポートができますよね。これは例えばもしどこかで不具合があったら、すぐに現地に駆けつけられるような体制ができているという感じなのですか。

秋田:そうですね。基本的には1時間以内におうかがいできるようにしています。

大野:1時間以内ですか。

秋田:場所によっては無理な場合もありますけれど、とにかくお客さまの修理があったらすぐ駆けつけられるというところで、全国に430カ所です。

大野:いやでも、それはそうですよね。だって飲食の方が冷凍庫が壊れましたとなったら、中身のものが全部ダメになってしまいます。

渡邊:そうですよね。それで「3日待ってください」は難しいですよね。

大野:3日は待てない。となると、もうほぼ離島も含めて大体ある感じなのですか。

秋田:そうですね。全ての離島ではありませんが、離島で営業所があるところもいくつかあります。

大野:これというのは、やはり困っているお客さまがいたらすぐに駆けつけよう、やはり「我々が最後の砦」という会社としての強い意志があって、これだけの営業所を構えていらっしゃったりするのですか。

秋田:そうですね。やはり我々の製品というのは「食」に携わる重要なものです。万が一壊れてしまえば、大事な食事が提供できないということになりますので、できる限り早急な対応が求められます。だからこそ販売よりも導入以降のアフターサポートには長年非常に力を入れているところです。

大野:今は3,500人の営業と2,800人のサービス担当がいらっしゃって、このサービス担当の方が保守点検などをやられているんですね。

秋田:そうです。

大野:2,800人のサービス保守担当の方が日本全国で我々の生活を裏側から支えてくれているんですね。ただ、組織の規模がこれだけ大きくなってくると、統率をとっていくのがだんだん難しくなりますよね。リスナーの方の中でも大手企業に勤められて同様の課題を感じている方がいらっしゃるかもしれません。従業員数が数百名規模とかであれば人力でなんとかなるかもしれませんが、約3,500人プラス2,800人というこの直販体制を統率しているところで、何か意識されていることはありますか。

秋田:私一人が全てを指示・命令していくわけではありませんので、大きな方向性をしっかりと分かりやすく立てた後は、国内にある15の販売会社の社長や本部長、またその本部長から各支店、各部へ伝達していく形です。「統率」という言葉はあまり好きではないので、しっかり全員とやるべき方向性を腹落ちしながら、理解を求めながら進めていっているという感じです。

営業DXと若手育成

大野:色々なやり方があると思うのですが、そのうちの一つとしてITやDXを推進していきながら業務の効率化、情報の共有というところをやられていると思います。色々なデジタルツールを導入して、属人的なところから情報の可視化に取り組まれていますが、これはどういったきっかけで、こういうデジタルツールを導入しようと思われたのですか。

秋田:先ほどのお話にもありましたが、我々は数多くの拠点で地域密着型の営業スタイルをとっていて、そういった意味ではお客さまに直接ニーズをお聞きしたり困りごとを聞いたりすることにベースがあります。過去にはそれを紙ベースの日報という形で営業スタッフ3,500人が管理をしているところに少し課題を感じました。紙ベースですとどうしても個人でしか管理できない。それを SFAというものを使って電子化して、それぞれの情報を可視化することでみんなで共有できるようになりました。そこでいち早くお客さまのニーズを掴んで、製品開発に生かしていったり、お客さまの困りごとを解消する提案を共に考えていくという形になっています。それ以外にも、各営業所で毎朝開催している朝ミーティングで、昨日行ったお客さまの情報を画面で共有しながら進めていくという形です。

大野:やはりベテランの動きと新人の動きというのは全然違うものなのですか。

秋田:ベテランだから新人だからということはないですが、やはりベテランの方が色々な知識とかノウハウというのを持っていますし、中々その勘所みたいなのを教えるのは非常に難しいところがありますよね。

大野:営業組織が大きくなってくると、若手社員をどう育成していくのかという点は結構大変なところかなと思うのですが、このあたりホシザキさんがサポートされていること、意識されていることはありますか。

秋田:特に入社0年目から3年目までは、初歩的なところから中級的なところまでの独自の教育プログラムをしっかり組んでいるというところが一つ。それから先ほどのSFAを使いながら、若手がちょっとしたことでつまずいているところをベテランの方がフォローしながら「じゃあ一緒に行こうか」とか、「こういう風に次は話を持っていったらどうかな」という話をして若手を育成している形です。

大野:あと、社内向けに動画を配信されているそうですね。

秋田:そうですね。やはりお客さまの課題はシーズンによって変わってきます。例えば夏場には、熱中症にどのように対応しようかという話も出てきますので、そういった季節ごとの旬な成功事例をヒアリングしながら動画を作って、それを週に2本「成功事例チャンネル」という形で全社展開しています。

大野:動画は分かりやすいですね。

渡邊:確かに。色々と細かく書いてある紙が添付されたメールが来て「見ておくように」と言われるよりも、動画だとより得られる情報も多い気がしますね。

大野:私も過去色々な人にお話を聞いてきたのですが、やはり教育研修で動画ってすごく使えると。分かりやすいですものね。

秋田:先ほどおっしゃられたように、紙ベースで昔は出していたのですが、全部読み取るまでに時間がかかるので、5分以内の動画で本当に分かりやすくを心がけています。

渡邊:ちなみに単純な興味なのですが、この成功事例動画はどこの部署が作っているのですか。

秋田:ホシザキ販売の営業本部というところで、教育を担当する人材開発課という部門を中心として作成しています。

大野:そういう教育をする専門の部隊があるのですね。

秋田:先ほどの教育プログラムというのもこちらで作って実施しています。

AIで磨くサービスの未来

大野:3,500人もの規模となると、全員のスキルを同じ水準に保ってモチベーションを高めていくのは本当に大変ですよね。そうした中でDXやデータの活用、動画を使って若手を育成するといった取り組みもすでに進められているんですね。この5カ年の経営ビジョンでは「AI元年」というキーワードも掲げられていますが、ハードウェアの業界トップであるホシザキさんが、今後ソフトウェアやAIの分野でどのような世界を目指そうとされているのでしょうか。

秋田:今実際に進めている取り組みの一つが、冷蔵庫などの機器にコネクトWi-Fiというモジュールを取り付けた遠隔管理の仕組みです。お客さまのニーズでいくと、HACCP(ハサップ)で推奨されている温度記録への対応です。手作業ではどうしても手間がかかる部分をこの仕組みでサポートします。また、エラーが出た時には、エラー発報の通知が直接メールで届くようになっています。そういった点を評価いただき、お客さまに導入いただいています。

大野:将来的にはAIを活用して、機器の稼働などのデータ分析みたいな故障予知をするといった、顧客のリスクを軽減することも目指されているのでしょうか。

秋田:そうですね。すでにかなりの台数にこのシステムが導入されており、そこから集まる膨大なデータをAIで解析しています。これを故障予測や故障箇所の特定に役立てていく考えです。故障が発生した時にも、ビックデータを活用して「この部品を替えればすぐ直る」と事前に推測できるような仕組みづくりを現在進めている最中でございます。

大野:すごいですね。ちゃんとベテランから新人に技術やノウハウを継承するための方法だとか、若手の人が分かりやすく勉強できるような体制も整えたりだとか。

渡邊:色々な角度からしっかり土台を整えられているのですね。

大野:こういうのは社内で、お客さまの困りごとを解決するためにはどうするべきかと活発に議論されているものなのですか。

秋田:各営業所単位でもっとリアルな話が朝ミーティングなどで行われています。そういった情報が我々の方に上がってきた時には、そういった議論になっていきます。

大野:国内も含めて業績は好調だと思うのですが、秋田さんとして今後どのようなビジョンや考え方でホシザキというブランド、会社を成長させていきたいとお考えでしょうか。

秋田:まずはホシザキの強みを最大限に生かしていく。今持っている技術や体制をしっかり磨き上げていきます。その上で、地域密着型というところを生かして、お客さまの課題を直接で聞き取っていき、それを製品開発につなげてお客さまの課題を解消していきます。また、この圧倒的なサービス体制をさらに磨き上げていきます。特に今色々な会社さんで人手不足でメンテナンスに手が回らないというお客さまがたくさんいますので、そこのお手伝いがしっかりできる点を切り口としながら、市場の成長につなげていきたいなと思っています。

大野:おそらく今後、この紙ベースでやっていたものが情報化されていき、各地域の機器の稼働状況とかのビッグデータを分析してくると、困っている経営者の方をサポートするようなサービスや事業が出てくると思います。きっと我々は普段気づいていないとは思うのですが、その恩恵を受ける機会がますます増えてくるのだなと改めて思いました。

渡邊:さて今日は、ホシザキ株式会社常務執行役員の秋田孝さんにお話をうかがいました。

大野:では最後に一つ。こうしてさまざまに努力されてきたと思うのですが、道しるべとなったのはどんな言葉だったのでしょうか。

秋田:色々な学びがあったわけですが、私が最も大切にしていることは、やはり「感謝」。感謝の気持ちを決して忘れないということです。どんな立場に立っても、本当に自分一人では何もできないというのは本当に痛感していますし、社員、それからお取引先さま、お客さま、そしてまたそのご家族、多くの支えがあって今の自分があるということを常に心がけるようにしています。私は人に自慢できるようなものが何もないので、いつも周りの人にしっかり支えてもらったり助けてもらっていますので、今後そういった方々にもしっかり恩返しができるように、常に感謝の心を持ちながら進めていきたいと思っております。

大野:本日のゲストは、ホシザキ株式会社常務執行役員の秋田孝さんにお越しいただきました。本日はありがとうございました。

秋田:こちらこそ、ありがとうございました。

まとめ

秋田さんの言葉から伝わるのは、食の現場を止めないために、地域密着の力を磨き続ける覚悟です。全国約430拠点のサービス網、営業情報の可視化、動画による若手育成、そしてAIを活用した故障予測。どれも目的は、現場の困りごとにより早く、より確かに応えることにあります。最後に語られた「感謝」の姿勢こそ、ホシザキの強さを支える原点。人とデータの両輪で、食の安心を支える挑戦はこれからも続いていきます。

AIによる記事まとめ

FM AICHIのラジオ番組「TOKAIリーダーズ・コンパス」より、コロナ禍の打撃という壁に対し、SFAでの情報可視化やAIによる故障予測など、現場のDXで変革に挑むホシザキに迫ります。感謝の心を原動力に全国430拠点の地域密着体制を磨き上げ、食の安心と新たな共創を目指すリーダーの挑戦の軌跡を紐解きます。

※上記まとめは生成AIで作成したものです。誤りや不正確さが含まれる可能性があります。

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