孫 正義 グループ代表挨拶

孫 正義 LIVE ソフトバンク企業説明会

ソフトバンク株式会社 代表取締役
孫 正義

5月27日、東京国際フォーラムで「孫 正義LIVE ソフトバンク企業説明会」が開催されました。ソフトバンク代表の孫 正義はここで、約4,000人の学生を前に約1時間半にわたるスピーチを行いました。今回は、このライブでのスピーチの模様を、ダイジェストでお届けします。

世界初の技術を満載したYahoo! BB

会社 自動車、飛行機、そして家電製品などを発達させた20世紀は、機械の力を借りて、人類の筋肉を延長させた時代であったといえるでしょう。そして21世紀はデジタル情報化社会によって人々の脳細胞の働きを拡大させる時代です。知的生産性を上げ、より豊かで楽しい時代を迎えることは、何とも興奮すべきことだと思います。

ソフトバンクが目指しているのは、そんな新しい時代のリーダーです。200万人以上が利用しているYahoo! BBは、すでに人々のライフスタイルを大きく変えようとしています。ショッピング、起業、コミュニケーション、金融サービスなど、時間や距離を越えたサービスを可能にするのはもちろん、今後は電子レンジや冷蔵庫といった家電製品から、電話、カメラなど、家庭のなかのありあとあらゆるものがブロードバンドで結ばれ、生活を支えていくことになる。ここ数年で一気にブロードバンドが拡大したとはいえ、それでもその割合は日本ではまだ22%にしかすぎない。韓国では70%であることを考えると、まだまだ市場も成長していくはずです。

ソフトバンクが1,000万円の資本金でスタートしたのは1981年のこと。「デジタル情報革命を通して、人々が知恵と知識を共有することを推進し、人類と社会に貢献する」という企業理念は、創業当時からまったく変わっていません。ソフトバンクがどんな会社か聞かれれば、「デジタル情報革命をやっている会社」と答えています。目に見える物を作ることだけが実業だという人もいますが、これは古い固定観念ではないでしょうか。知恵や知識を豊かにすることも、人間にとっては重要なサービスであるはずです。

「デジタル情報革命をやる」

今、グループ内には約400の会社があり、グループ企業すべてがつねにそれぞれのフィールドでチャレンジを繰り返してきました。そして現在、グループの中心となっているのがYahoo! BBを提供しているソフトバンクBBです。Yahoo! BBは2001年秋、ブロードバンドのリーディングカンパニーとしてすべての人々に受け入れられる安い価格で高速常時接続をスタートしました。そしてその後、日本でのブロードバンド普及の原動力になったのも、われわれのYahoo! BBであると自負しています。

Yahoo! BBは、全国2000以上のNTT局舎を経由し、日本の北から南までをギガという大容量で結んだ世界で初めてのネットワークです。他社に比べてもその容量は80倍。これは1車線の道路と、80車線の道路ほどの違いがある。80車線の道路であれば、ほかの車に邪魔されない。動画にしろ音声にしろゲームにしろ、情報という荷物を高品質のまま提供することが可能なのです。

この巨大なネットワークを利用して、世界で初めて従来の電話機で安価なIP電話が利用できるようになった「BBフォン」をはじめ、世界で初めて標準で無線LANカードをつけた「Yahoo! BBトリオモデム」、そして23区でテストサービスが始まった「BBケーブルテレビ」など、さまざまな"世界初"の技術で付加サービスを提供。現在、254万人の人に支持されるナンバー1の、ブロードバンドネットワークに成長しています。

世界初の技術を満載したYahoo! BB

今や各社がしのぎを削るブロードバンド市場ですが、これには3つのステージがあると考えます。まずひとつ目が、スピード、コストなどのインフラ力で勝負が決まるステージです。ここでは、古くからインフラを持つNTTに勝る企業はありませんでした。そして今年の初めから営業力などのディストリビューション力が重要になる第二ステージが始まっています。パソコンのソフトウェア販売で20年の歴史を持つソフトバンクにとっては、有利なステージと言えるでしょう。そして来るべき第三ステージの主役は、メディアコンテンツ力です。ブロードバンドという高速道路を提供するだけの時代は終わり、そこにどんなコンテンツを載せるかが勝負のカギとなる。とはいえこれまでのステージとは違い、コンテンツ力は一朝一夕で蓄えることはできません。今年の暮れから始まりそうなこのステージでは、われわれのグループカンパニー400社がこれまでにチャレンジしてきたBBフォン、BBTV、オンラインゲームなど、さまざまな実績が何よりの強みとなることでしょう。

われわれソフトバンクは、大きな"物"を作る企業ではありません。大きな工場ももっていなければ、大きな土地も持っていない。しかしわれわれには知恵がある。勇気がある。活力がある。かつてその可能性に街中の人々の目を輝かせたインターネットは、3年前のネットバブルの崩壊で多くの経営者たちを倒しもしました。ただし、この嵐を越えて生き残った会社もあります。そんなグループカンパニー400社が一丸となって、デジタル情報化社会をリードしていきたいと思います。

ワクワクするような21世紀の社会を支える、インフラ、サービス。それを提供しようという志を持ったソフトバンクグループです。是非、みなさんの力で応援してください。

(掲載日:2003年6月1日)