無線伝送技術

研究内容

無線伝送方式は、無線基地局と移動局(ユーザー端末)との間の通信を実現する技術であり、移動通信を実現する上で核となる技術です。当社では、LTEやIMT-Advancedの無線アクセスネットワークの研究開発に取り組んでいます。また、将来の無線技術として、電波の利用状況や電波を利用する無線システムの使用状況に合わせて電波を有効利用するコグニティブ無線(Cognitive Radio)技術の検討も行っています。

さらに、移動通信システムの要素技術として、MIMO※1などの空間多重技術、多値変復調技術、誤り制御技術をはじめ、アンテナや基地局の送信電力、無線周波数などのリソースを効率よく利用するための無線リソース管理技術の研究開発に取り組んでいます。

複数基地局間協調制御技術の研究開発

複数基地局間協調伝送実験イメージ図

無線伝送効率を向上させる技術として、複数の基地局が協調して無線伝送する基地局間協調制御技術を世界に先駆けて提案しています。

基地局間協調制御技術のうち、カバーエリア境界の通信品質(スループット)を大幅に改善する技術として、隣接する2つの基地局が連携して移動局(ユーザー端末)に信号を同時に送信する「複数基地局間協調伝送方式」について理論検討およびフィールド実証実験を行っています。2012年より開始したフィールド実証実験では、世界で初めてX2インターフェース※2を利用した複数基地局間協調伝送を実施しました。本フィールド実証実験から、カバーエリア境界において大幅なスループットの向上をもたらすことを明らかにしています。

[注]
  • ※1
    Multiple Input Multiple Outputの略。送受信両方で複数のアンテナを用い、複数のデータを同一周波数で送信することにより、無線伝送のスループットを向上する技術。
  • ※2
    3GPPによって規定された、LTEの基地局間接続の標準インターフェース。IPを用いて実装されている。