活動レポート 2015年3月

被災地の親子を支える子育てひろば「スマイル」

特定非営利活動法人 ベビースマイル石巻

被災地の親子を支える子育てひろば「スマイル」

被災地の妊娠・子育てを見守る、子育てひろば「スマイル」をプレオープンしたベビースマイル石巻は、妊婦から未就園児親子の子育て支援を目的に活動を続けてきました。

ベビースマイル石巻を立ち上げるきっかけとなった東日本大震災では、妊娠や子育て中の私たちへ、必要な物資や情報が届かないと感じていました。また、石巻には妊婦や乳幼児の支援に特化した団体がなかったため、妊婦や乳幼児を持つ家庭が地域から孤立していることが分かりました。

ただでさえ妊娠・出産期は環境が大きく変わって社会から孤立しがちな時期。震災により新しい土地への移住を余儀なくされたり、コミュニティーが崩壊してしまっている中で子どもを出産し、孤立した状況で子育てをしている人や、震災で受けた心の傷が大きく、孤独を感じている人もいます。また、震災により子どもや子育ての居場所、産科が減ったことで、子どもを産み育てる地域力も低下してしまいました。

震災直後から親子の居場所や子育てを行う当事者同士のネットワークをつくり、復興に向けた町づくりに妊婦や子育てを行う親の視点を届けながら支援してきました。しっかりと地域に根差し、親子に寄り添い、緊急時には母子支援の拠点となる場所を作ることが今回の子育てひろば「スマイル」の目的です。

現在、拠点の建設に向けて、土地や建物の検討を進めています。完成までは、事務所内の一部を「スマイル」のために開放し、妊婦・子育て中の親を中心とした地域連携の拠点として始動しており、親子や支援者が利用しています。

石巻市釜地区での児童館開設を目指して

NPO法人 にじいろクレヨン

石巻市釜地区での児童館開設を目指して

当団体は、東日本大震災で被災した画家の柴田 滋紀が、石巻高校の避難所で出会った子どもたちのための居場所づくりを始めたのがきっかけで発足しました。2011年7月からは避難所から仮設住宅に場所を変え、決まった曜日に決まった場所を訪問し、遊びを通じて子どもたちがのびのびと安心して過ごせる居場所づくりに取り組んでいます。

震災から4年が過ぎようとしている今なお、石巻では1万2,000人以上の方が仮設住宅での生活を続けています。お隣の部屋とベニヤ板1枚で仕切られた居住環境で子育てをするのは、ストレスがたまります。また、市内の多くの公園が仮設住宅の敷地になっているため、子どもたちが安全に遊べる場所も不足しています。3年かけてようやく今の環境に慣れてきたところで、また多くの方が引っ越し、新たなコミュニティーを再建していかなくてはなりません。
そこでわれわれは、来年度から新たに石巻市釜地区で児童館を開設し、より多くの子どもたちが多様な人とのつながりの中で健やかに成長できるような場所を提供していきたいと考えています。

現在は地域の住民の方や他のNPO・支援団体の協力を得ながら、近隣の子どもたちと共に「自分たちのための児童館作り」に取り組んでいます。児童館ができあがっていくまでの様子をご報告していきたいと思います。お楽しみに!

赤ちゃんからお年寄りまでみんなが集い、互いを認め合う場を

特定非営利活動法人 ビーンズふくしま

赤ちゃんからお年寄りまでみんなが集い、互いを認め合う場を

震災から4年が過ぎ、5年目を迎えた福島で多世代のコミュニティーハウスが、2015年3月19日にオープンします。
避難先から戻った母親たちの居場所「ままカフェ」を開催していく中で、避難をした母親も避難しなかった母親も、避難先から戻ってきた母親も、「あの日から子どもを守るために、私たちそれぞれ頑張ってきたよね」と互いを認め合い、それぞれの選択を尊重し合う場が必要だと感じました。それは、現在避難中の子どもたちや、福島で思春期を過ごしている若者たち、また地域の大人たちも同じだと思います。それぞれの「3.11」があり、「福島で生きていく気持ち」があると思います。

「みんなの家@ふくしま」は、福島で子育てをしている全ての母親、父親、子どもたちが集う子育て広場からスタートしますが、ゆくゆくは福島の若者たちや地域の方々が一緒に遊んだり、イベントを行ったりするなど、赤ちゃんからお年寄りまでみんなが集う場になります。
子どもも、親も、若者も地域の大人たちも。みんなが集い、互いを認め合い、ワクワクすることを共につくっていく「みんなのための『みんなの家』」です。

進捗状況

「みんなの家@ふくしま」のロゴマーク

「みんなの家@ふくしま」のロゴマーク

第一回「みんなの家準備委員会」を開催しました。メンバーは、ビーンズふくしまの原点であるフリースクール、若者支援をしているふくしま若者サポートステーション、ピアサポートのスタッフ、仮設住宅の学習支援をしているスタッフ、広報担当スタッフ、そして「みんなの家」スタッフです。
「母親、若者、子どもたちにとってどんな家だったら居心地が良いだろう?」を、テーマに話し合いました。オープンに向けて、アイデアを出し合います。

また、「みんなの家」のロゴマークが決まりました。これは、「ままカフェ」に参加しているお母さんに作成してもらいました。子どもからお年寄りまで、みんなが笑顔で集っている様子が、みんなの家のコンセプトにぴったりです。

遊び場づくりを通した子どもたちの心のケア

特定非営利活動法人 冒険あそび場 せんだい・みやぎネットワーク

遊び場づくりを通した子どもたちの心のケア

「冒険あそび場」は「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーに、子どもたちがやりたいことを実現し、遊ぶ中から生きる力を育む所です。

当会は、震災前より仙台市の「海岸公園冒険広場」を指定管理者として運営し、自らの創意工夫を生かせる「進化する公園」として多くの来園者を迎え、宮城県内で子どもたちの遊ぶ環境を広げる役割を担っていました。
東日本大震災の津波により、この公園の一部は壊滅状態となり現在も閉園中です。しかし私たちは、震災による子どもたちの心のケアが急務と感じ、仮設住宅やその周辺の公園、集会所、学校の校庭などで移動式の遊び場を始めました。併せて、被災者の見守りとコミュニティー再生への支援としてのサロン交流活動も行なっています。

発災から4年が経とうとしている現在、いよいよ復旧から復興へと人々の暮らしも次の段階へと進んできました。しかし、それは仮設住宅でできた関係もいったん解体しコミュニティーを再構築しなければならないことを意味しています。新しい生活への期待と不安の中で、子どもが今まで心に押さえ込んでいたものや、忘れようとしていた感情が何らかの形で表面化する時期といわれています。被災した現状を受け止め、自らを癒やす力を引き出す場として、子どもにとって「冒険あそび場」の存在は大きいと改めて感じています。子どもがありのままでいられる遊び場を通した心のケアは、ますます重要となってきているのです。

私たちは「恒久住宅」と言われる地区でも遊び場づくりの取り組みを始めています。1カ所は、2014年4月に入居の始まった復興公営住宅、もう1カ所は、浸水被害は少なからずあったものの再び居住可能となった現地再建区域です。発災後の活動の中で、屋外で子どもが遊ぶ姿が大人たちを元気にする様子をたくさん見てきました。子どもの遊び場づくりを通して、新たなコミュニティーづくりや交流人口の増加など、子どもたちや地域を元気にしていけたらと考えています。

いつも応援ありがとうございます。震災発生後4年で風化も叫ばれる中、関心を持ち続けていただいていることが何よりもうれしいです。皆さまの思いを形にする活動を続けていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。

「読みつなぎ」によって被災地に笑顔と希望を

読書ボランティアおはなしころりん

「読みつなぎ」によって被災地に笑顔と希望を

2015年1月25日に地域住民と子どもたちの交流スペース「おはなしサロン」を開設しました。絵本の中で繰り広げられる“おはなし”の世界を読み聞かせによって堪能したり、ゆったりとお茶をいただきながら気軽に日常の“おはなし”に花を咲かせたり…。本に囲まれたくつろぎの交流空間を目指します。

開設当日のオープニングイベントでは、絵本の読み聞かせ・わらべ唄・お手玉遊び・人形を使ってのお話などで、いらしてくださった皆さんと笑顔の時間を共有しました。その後は絵本を題材にしたなぞなぞに挑戦するクイズラリーを親子で楽しんでもらいました。さらに各自絵本を借りたり、手触りの優しい白木の積み木で遊んだり、折り紙をしてみたりと、たっぷり楽しんでいただきました。

本の面白さを知るきっかけづくりや読書活動の推進を目的とした読み聞かせを含め、楽しい気持ちを分かち合うことは地域の子どもや住民のつながりを創出すると考えています。これをコミュニティーの再生に関わる事業と位置付け、“読みつなぎ”と称しています。あらゆる年代の人が、“読みつなぎ”で笑顔になり、元気が湧いてくれば、被災地は希望のある未来へと進んでいけるかもしれないと思い、日々活動に励んでいます。

  • 内容は掲載当時の情報です。記載されている会社名、サービス名、肩書などは現在と異なる場合があります。