プレスリリース 2011年

LTEシステム実証実験の結果について

2011年7月13日
ソフトバンクモバイル株式会社

ソフトバンクモバイル株式会社は、埼玉県熊谷市において800MHz帯や既存の2.1GHz帯を用いたLTEシステムの実証実験を、2011年3月から6月まで実施しましたので、その結果をお知らせいたします。

今回の実験では、3GPP※1標準であるLTE※2に準拠したシステムを使用し、市街地や開放地などにおける電波伝搬特性や無線伝送特性を比較・評価しました。まず、800MHz帯と2.1GHz帯の異なる周波数帯を同一エリアで用いた実証実験において、2.1GHz帯に比べ800MHz帯では、受信電力レベルは9dB、伝送速度(下り)は約1.5~2倍に向上することが確認されました。

また、集中設置したLTE対応基地局装置と光張り出し装置(Radio on Fiber)を用いたセルを構成し、隣接する基地局(セクタ※3)が協調制御して、片方の基地局から携帯電話への信号送信を停止することにより、電波干渉を受けやすいセル境界での無線伝送特性が改善する「複数基地局協調制御方式(ECO-LTE※4)」を用いた実証実験では、セル境界において約2~3倍の大幅な伝送速度(下り)の向上を達成しました。このECO-LTEは、当社が世界に先駆けて開発したもので、LTE対応基地局装置に制御ソフトウェアを追加するだけで実現し、携帯電話機の変更は一切必要ありません。

さらに、第4世代の携帯電話システムであるIMT-Advanced※5へ向けて、隣接する基地局(セクタ)が協調し、両方の基地局から同時に携帯電話へ同一信号を送信する「複数基地局間協調送信技術※6」の基礎実験を併せて行い、セル境界において約3~5倍の伝送速度(下り)が向上することを確認しました。

ソフトバンクモバイルは、LTEシステムに関するさまざまな実証実験をしてまいりました。今回の実証実験を通じて取得したノウハウや測定データを活用することで、商用サービスに向けた準備をさらに進めるとともに、ワイヤレスブロードバンドにおける通信技術の向上を図り、日本および世界におけるユビキタス社会の発展に貢献していきたいと考えております。

[注]
  • ※13rd Genereation Partnership Project。携帯電話システムの標準化を行っている民間の標準化団体。
  • ※2Long Term Evolution。現行のHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)の後継となる携帯電話システムとして3GPPで標準化された通信規格。
  • ※3セルを基地局アンテナの水平面内指向性により複数の扇形セルに分割した場合の扇形セルの呼び名。例えば、セルを120°の水平面内指向性で3分割した扇形セルは120°セクタまたは3セクタと呼ばれ、最も利用されている。
  • ※4Enhanced Cooperative(ECO)-Long Term Evolution(LTE)。隣接する基地局などの複数の基地局間で協調して端末に信号を送信することによりセル端での伝送速度向上を図る技術(ECO)をLTEに適用した、当社での実験システム名称。
  • ※5International Mobile Telecommunication(IMT)-Advanced。第4世代の携帯電話システムとして、ITU-R(International Telecommunication Union Radiocommunication sector)で現在標準化が進む通信規格。
  • ※6総務省の「電波資源拡大のための研究開発」プロジェクトで採用された「異なる大きさのセルが混在する環境下における複数基地局間協調制御技術の研究開発」における提案技術の一部。
  • *SOFTBANKおよびソフトバンクの名称、ロゴは、日本国およびその他の国におけるソフトバンク株式会社の登録商標または商標です。
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  • 2015年4月1日付でソフトバンクモバイル株式会社はソフトバンクBB株式会社、ソフトバンクテレコム株式会社、ワイモバイル株式会社を吸収合併しました。合併前の各社のプレスリリースは以下よりご覧いただけます。なお、2015年7月1日付でソフトバンクモバイル株式会社は、ソフトバンク株式会社に社名を変更しています。