プレスリリース(旧ソフトバンクテレコム) 2008年

次世代高度ネットワークを配送サービスの高度化実証実験に提供

2008年2月4日
ソフトバンクテレコム株式会社

ソフトバンクテレコム株式会社(本社:東京都港区、社長:孫 正義、以下ソフトバンクテレコム)は、神戸市が総務省より受託して実施する「地域ICT(Information and Communication Technology)利活用モデル構築事業」※1の一環として、「ユビキタス空間基盤推進協議会」※2と共同で実施する配送サービスの実証実験に参加し、システム開発やネットワークを提供することになりましたのでお知らせいたします。

ソフトバンクテレコムが今回提供する「メッセージングネットワーク(仮称)」は、ネットワーク自体に次の特長を持った次世代高度ネットワークとして開発を進めているものです。

  1. メッセージの中身を見てルーティング(最適な経路を選択して伝送)する機能
  2. メッセージの中身に応じてQOSなどのオプション機能が適用可能
  3. データのフォーマット変換機能
  4. メッセージをマルチキャストで配信する機能

今回「メッセージネットワーク」は、神戸市のモニターエリア内で実験される荷物の配送システムのネットワークとして利用されます。この実験は「uコード」※3と呼ばれる一律的に利用可能な位置情報を用いて、主に(1)配送伝票に「uコード」のみを記載し個人情報を記載しない「セキュア配送」、(2)配達時点で不在の場合などに配達員にネットワーク経由で詳細な指示を与える「配送指示の高度化」という、2つの業務モデルについて、将来的な実現の可能性や効果などの検証を目的に行われます。

その中で「メッセージングネットワーク」はモニターと配送事業者との間のコミュニケーションを効果的に実現するために活用されます。具体的には、モニターは自分が不在になる時間帯や戻る時間などの情報を、自分の家に荷物を持ってくる配送員にだけ知らせたいと思ったとき、この「メッセージングネットワーク」のメッセージの中身を見てルーティングするという特長を用いてモニターの情報や発注・配送IDなどの情報を照合し、該当する配送事業者の配送員だけに確実に自分のメッセージを伝えることができるというイメージです。

ソフトバンクテレコムでは、この実験に参加して得られる検証結果を踏まえ、今後もさらに「メッセージングネットワーク」の開発を推進し、広く企業や利用者が利用できる新たなビジネスモデルを創出するユビキタス基盤づくりに協力いたします。

  • ※1「地域ICT利活用モデル構築事業」
    地域経済の活性化や少子高齢化への対応など地域が抱えるそれぞれの課題について、ICTの利活用を通じて解決を促進するためのモデル的取組を委託事業として実施することにより、地域のユビキタスネット化などの促進を図ることを目的とした、総務省が提唱するモデル構築事業。
  • ※2「ユビキタス空間基盤推進協議会」
    2006年9月に設立された「ユビキタス空間基盤協議会」を2007年7月に発展的に改組して設立。「u-コード」を利用した空間コードの普及に向け、利用用途の開発と基盤としての規格制定等を検討している。
  • ※3「uコード」
    「uコード」とは、「モノ」や「場所」を識別するために、ひとつひとつに対して与えられた「世界にたったひとつの番号」(固有のID)のことで、ユビキタスIDセンター(代表:坂村健・東京大学教授)において推進されている。

実証実験概要

  1. 実験期間:2008年2月4日(月曜日)~2月17日(日曜日)
  2. 実験エリア:兵庫県神戸市中央区 他
  3. 実験主体:ユビキタス空間基盤推進協議会
  4. 参加モニター:100団体(企業・団体・個人など)予定

「メッセージネットワーク」概要図

既存のIPネットワーク上に構築できるオーバレイネットワーク

「配送サービス高度化実証実験」概要図

以上

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