2011年3月期 決算説明会

ソフトバンク株式会社(以下、ソフトバンク)は2011年5月9日に、2011年3月期決算を発表しました。同日都内のホテルで開催した決算説明会の模様をお伝えします。決算説明会の模様はオンデマンド配信していますので、ぜひご覧ください。また、より詳細な主要経営指標については、決算説明会翌日に開催した決算アナリスト説明会の資料などをご確認ください。

決算説明会の模様

決算説明会には代表取締役社長の孫、取締役の笠井、財務部長の後藤、経理部長 兼 内部統制室長の君和田のほか、ソフトバンクモバイル株式会社(以下、ソフトバンクモバイル)CFOの藤原、同社CTOの宮川が出席しました。

説明会冒頭に孫は、2011年3月に発生した東日本大震災に触れ、「多くの方が大変なご苦労をされた。胸が痛む」と被災された方へのお見舞いの言葉を述べるとともに、「震災を通じて通信やインターネットがライフラインになっているとあらためて痛感した。ソフトバンクグループのネットワークについては、まだ十分なものではないと胸を痛めている」と通信事業者としての責務の重さを再認識した旨を述べました。

決算概要

今回の決算について、孫は以下の2点をハイライトとして挙げました。

  1. 売上高 初の3兆円超
  2. 営業利益6,291億円、前年同期比35%増

2011年3月期の当社グループの連結業績は、売上高が3兆46億円(前年同期比109%)、EBITDA*1が9,307億円(同118%)、営業利益が6,291億円(同135%)、経常利益は5,204億円(同153%)、当期純利益1,897億円(同196%)でした。好調に推移する移動体通信事業がグループ全体の業績をけん引しました。

連結営業利益率は21%となり、初めて株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ(以下、NTTドコモ)を上回りました。一般的に、会社の規模が大きくなるほど営業利益率は高くなると言われます。今回、NTTドコモとKDDI株式会社(以下、KDDI)に比べて規模の小さい当社グループの営業利益率が、3社の中で最も規模の大きいNTTドコモ(営業利益率20%)を上回ったことについて、孫は「我々の経営効率が著しく改善してきている証拠だ」と胸を張りました。また、当社グループの移動体通信事業の営業利益が前年同期比で54%増加したことについては、「恐らく世界の携帯電話事業者の中でも、1年間で54%の利益成長を遂げた会社は稀だろう」と自信を見せました。

2009年3月期 決算発表(2009年4月)の際に掲げた「2つの財務目標」については、達成に向けて順調に進んでいることが報告されました。目標の1つは、フリーキャッシュフロー*2を2010年3月期から3年間で1兆円創出することです。孫は「2009年度と2010年度の2年間ですでに約9,500億円のフリーキャッシュフローを創出した。つまり3年間の目標をほぼ2年間で達成したことになる」と述べました。
もう1つの目標は、2009年3月末に約1.9兆円あった純有利子負債*3を2012年3月末に半減、2015年3月末にはゼロにすることです。有利子負債の中でも規模の大きいSBMローン*4については、借入当初に1.36兆円あった残高は2011年4月末時点で半分以下まで減少しており、当社グループ全体の純有利子負債も2011年3月末時点で1.2兆円まで削減が進んでいると説明しました。

配当金については公表済みの方針に変更はなく、2012年3月期に増配を、2015年3月期にさらなる増配を予定しています。

「5 6 7」

移動体通信事業の説明では、スクリーンに「5 6 7」と大きく映し出され、ソフトバンクが移動体通信事業に参入してからの5年間で、当事業の営業利益が「5倍」に成長、基地局数が「6倍」*5に増加、累計契約数が「7割」増加したことを順に解説しました。

続いて今後の成長のために、2012年3月期と2013年3月期は設備投資の増強と顧客獲得の強化に力点を置いて取り組んでいくことを明らかにしました。孫は「目先の増益を追うのではなく、5年、10年先の成長に向けて全力で取り組みたい」とその決意を述べ、設備投資額が2年続けて5,000億円程度に上ることを明らかにしました。大規模な設備投資を行う理由として、サービスエリアの拡大やキャパシティの増強はもちろん、700/900MHzの周波数帯がソフトバンクモバイルに割り当てられることも織り込んでいると説明しました。この周波数帯の電波は障害物を回りこんで到達しやすく、携帯電話サービスに最適とされており、現在総務省で割り当てに向けた議論が行われています。NTTドコモとKDDIは800MHz帯の周波数を割り当てられている一方で、ソフトバンクモバイル当社グループには割り当てられていないことから、孫は「800MHz帯に相当する700/900MHz帯はソフトバンクモバイルが優先的に許認可をいただけると信じている」と熱く語りました。

情報=ライフライン

今回の東日本大震災の復旧と復興の取り組みについては、3月11日の震災直後から、「基地局の建て直し」「衛星回線化」「発電機設置」の3点を重点的に取り組み、その結果、東北と関東地方の基地局は5月9日時点でほぼ100%*6まで復旧したと説明しました。また、ツイッターに寄せられた復興支援のご要望に対して「やりましょう」と宣言した案件が36件に上り、このうち「避難所やボランティアへの携帯電話無償貸し出し」や「災害伝言板の登録件数大幅増加」などを含む26件がすでに完了していることが紹介されました(決算説明会時点)。こうしたさまざまな取り組みが評価され、震災後の4月に株式会社日経ビーピーコンサルティングが実施した「企業名想起調査」で「好感度・魅力が高い企業」のランキング1位に選ばれました。孫は「これからも一生懸命社会的責任を果たし、皆様から愛される企業でいられるよう努力したい」と気持ちを引き締め、今後も取り組みを継続するとの決意を語りました。

iPhone 4ホワイトモデル、iPad 2発売

2011年4月28日に発売したiPhone 4ホワイトモデル(以下、ホワイトモデル)については、孫は自ら愛用しているホワイトモデルをポケットから取り出し、「ただ色が違うだけでなぜこんなに嬉しいのでしょう」と笑顔で語りました。また、ホワイトモデルについて「Apple社がこだわって作ったことで、とても美しい仕上がりになっている。iPhoneの女性ユーザがさらに増えるきっかけになってほしい」と述べました。iPad 2については、「iPad 2は初代iPadに比べ早い・薄い・軽い」「ますます進化して素晴らしい製品に仕上がっている」と語りました。さらに、iPad 2発売と同時に発表した「iPad 2 for everybody.」キャンペーンについて、「世界で一番魅力的な価格となっているので、ぜひ購入を検討いただきたい」と新キャンペーンに自信を見せました。

アジアの時代へ

アジア戦略については、まずGDP地域別シェアで2010年現在世界の25%を占めるアジアが、20年後の2030年には44%を占めるようになるという予測データ*7を紹介し、「近い将来世界はアジア中心になる」と説明しました。当社グループは以前からアジアのインターネット企業へ戦略的に投資を行っています。孫は、すでにスクリーンいっぱいに映し出された当社グループのアジアインターネット企業群のロゴを背景に、「これからもアジアへの戦略的投資を強化していきたい」と意気込みを語りました。

中国最大のSNSサービス「Renren(レンレン)」を運営するRenren Inc.(以下、Renren)がニューヨーク証券取引所へ上場したことに触れ、Renrenの時価総額は約6,000億円*8になったことから、ソフトバンクの持分時価総額は約2,000億円*9と投資額の約5倍になったと紹介しました。
さらに、前回の2011年3月期 第3四半期決算(2011年2月3日)で出資を発表した中国最大のオンラインテレビサービス「PPTV(ピーピーティーヴィー)」について、「私が最近最もほれ込んでいる企業」と述べ、改めてその概要を紹介しました。PPTVは中国全土の120のテレビ局と提携し、ニュースなどのLIVE映像のほか、ドラマ、スポーツ、映画などのビデオオンデマンドを無料で提供しています。そのチャンネル数は20,000チャンネルと膨大で、月間アクティブユーザ数は1億人*10を突破しました。孫は「PPTVの月間アクティブユーザ数はアメリカ全土のケーブルテレビユーザ数を全て合わせた数よりも多い」と説明し、PPTVの圧倒的な規模の大きさについて解説しました。

3つの事業提携

新たな3つの事業提携について孫が紹介しました。
1つ目は、日本有数のタレントエージェンシー&コンテンツ制作会社である吉本興業株式会社(以下、吉本興業)とのジョイントベンチャー コンテンツバンク株式会社(以下、コンテンツバンク)の設立です。コンテンツバンクでは、吉本興業が制作する魅力的なコンテンツの世界展開を進めます。
2つ目は、世界最大級の招待制ファミリーセールサイトを運営するGilt Groupe Inc.とのジョイントベンチャー ギルト・グループ株式会社(以下、Gilt Japan)の設立です。「Gilt」は世界に350万人*11の会員数を誇る人気サイトで、高級ブランドのアパレル商品を大幅なディスカウント価格で期間限定販売(フラッシュ・セールス)することで知られています。Gilt Japanでは、両社の強みを融合させながら日本展開を推し進めていきます。
3つ目は、日本最大級のアパレルショッピングサイトである「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」を運営する株式会社スタートトゥデイとのジョイントベンチャー スタートトゥデイホンコン(仮称)の設立です。スタートトゥデイホンコンでは、中国のファッションEC市場の著しい成長を追い風に、ZOZOTOWNが取り扱う1,555ブランドの商品をソフトバンクのパートナーであり中国最大のオンラインショッピングサイト「Taobao(タオバオ)」を通じて中国国内で販売していきます。


「世界中の人々を情報でつなぎたい」
最後に孫は、これからも「情報革命で人々幸せに」という理念のもと事業を行っていくことを宣言しました。

[注]
  • *1EBITDA=営業損益+減価償却費+のれん償却額+営業費用に含まれる固定資産除却損。
  • *2フリーキャッシュフロー(FCF、純現金収支)=営業活動によるキャッシュフロー+投資活動によるキャッシュフロー
  • *3純有利子負債=有利子負債-手元流動性
    有利子負債:短期借入金+コマーシャルペーパー+1年内償還予定の社債+社債+長期借入金。リース債務を除く。ボーダフォン日本法人の買収に伴う事業証券化スキームにおいて発行された社債(銘柄:WBS Class B2 Funding Notes、発行体:J-WBSファンディング(株))のうち、当社が2009年度に取得した額面270億円を除く。
    手元流動性:現金及び預金+流動資産に含まれる有価証券(当社米国子会社が保有するYahoo! Inc.株式を除く)。
  • *4SBM借入(SBMローン):ボーダフォン日本法人の買収のために調達した資金を、2006年11月に事業証券化(Whole Business Securitization)の手法によりリファイナンスしたもの。ボーダフォン日本法人の買収に 伴う事業証券化スキームにおいて発行された社債(銘柄:WBS Class B2 Funding Notes、発行体:J-WBSファンディング(株))のうち、当社が2009年度に取得した額面270億円を除く。
  • *5基地局数はホームフェムト・ホームリピーターを除く。
  • *6原発20km圏内局、1.5GHz帯基地局、作業済み復電待機局、移動体通信基盤整備協会局の計82局(5月9日時点)を除く。
  • *7Goldman Sachs Global ECS Research(2010年9月8日)
  • *85月4日終値(1米ドル=83円で換算)
  • *9持分時価総額:Renren時価総額72億米ドルに当社出資比率を掛けて算出。
  • *10 2011年3月末時点。
  • *11 Gilt Groupeプレスリリースより。

質疑応答

主な質疑応答は、次の通りです。社長の孫がお答えしました。

Q.

政府が浜岡原子力発電所において運転の全面停止を要請しているが、もし全面停止が決定した場合、通信利用にはどのような影響が出ると考えられるか。また、浜岡原子力発電所の運転停止が決定したら、電気料金が上がると考えられるが、ソフトバンクグループの経営にはどのような影響があると考えられるか。

A.

どちらも大きな影響はありません。この度の政府のご判断は適切だと思います。

Q.

この度の菅総理の判断は根拠が不十分と言われているが。

A.

私は「人は生きていなければしょうがない、死んでしまったら意味が無い」と思っています。浜岡原子力発電所の運転を全面停止することで、一時的に電気料金が上がるなど、多少の不都合はあると思います。しかし、日本は今後30年内に87%の確率で再び大きな地震が来ると言われる危険な状況にあります。そのような状況から国民を守ろうとする管総理のご判断は適切だと思います。

Q.

今後の災害に備えるための設備投資はあるか。2011年度の5,000億円に含まれるなら、どの程度か。

A.

震災に備えるための設備投資は100億~200億円になると思います。今後また震災があったとしても、無かったとしても、もともと東北を含めて5,000億円の設備投資は行う予定でした。今回の設備投資は日本国内全ての地域を強化するもので、結果的に震災対策も強化することになります。

Q.

具体的に震災対策用の設備投資とはどのようなものか。移動基地局車を増やすことなどか。

A.

はい。さまざまなものが含まれます。

Q.

成長のための設備投資は1兆円のうちどれくらいか。

A.

700/900MHz周波数帯の許認可を得られるかどうかについてはまだ完全な確証は無いため、現時点で具体的なコメントはできません。しかし、今度こそ我々が真っ先に700/900MHzの許認可を得られると信じていますので、現在それに向けて準備をしています。金額についてはコメントできません。しかし、周波数帯が与えられたら、まずそこを積極的に改善し、我々の電波を強化したいと思います。

Q.

アメリカに比べると、日本ではタブレットPCの普及は鈍いように思う。先日iPad 2が発売されたが、今後はどれくらいタブレットPCの普及を見込んでいるか。具体的な台数も教えて欲しい。

A.

iPhone発売当初と同様に、タブレットPCの発売当初の販売台数の伸びは小さいです。しかし、そのあと二次曲線的に伸びていきます。私自身もそうでしたが、iPadのようなタブレットPCは、一度使うともう元のパソコンには戻れません。今後、ますますこのような状況になっていくはずです。台数についてはコメントできません。

Q.

PPLiveはプロフェッショナルなコンテンツが主で、視聴時間も長いため、多くの広告枠を確保できると思うが、それら広告費のうち、どの程度がPPLiveの利益となるのか。

A.

PPLiveは従来のテレビとは違います。PPLiveにはSNS機能もあるので、例えばスポーツ観戦をする場合、ユーザはPPTVの視聴画面を見ながら友人やほかの視聴者とチャットを楽しみ、情報発信をすることができます。この「双方向性」をうまく利用すれば、従来のテレビショッピングよりも効率の良いビジネスもできるはずです。イーコマースとの連携も高めることができます。まずユーザ数が伸びて、そこに新たなビジネスチャンスも生まれていくと思います。

PPLiveでは、チャンネルを変えるたびにPPLiveのオリジナルCMが流れる仕組みになっています。数字については申し上げられませんが、これはかなり有効な広告枠です。

PPLiveのユーザ数は、中国で1億人を突破しました。ソフトバンクはPPLiveの筆頭株主であり、約30%出資しています。PPLiveは大きな可能性を秘めています。

Q.

今回の震災後に新商品発表会を中止すると発表しているが、その後変更は無いか。また、今後新商品発表会を行う計画はあるか。

A.

5月中に新商品発表会を開催する予定でしたが、自粛することにしました。今後の開催予定については改めて検討します。

Q.

震災後の復旧活動の初動について感想は。

A.

1日たった2~3時間の睡眠とバナナ1本だけの食事で、電気も無い大変危険な場所で作業にあたると言う過酷な状況の中で、当社グループの技術部門社員は大変よく頑張ってくれました。他部門社員からもボランティアを募り、現地での復旧活動に専念しました。他社と比較しても、我々の復旧活動は決して劣らないと思います。

今後万が一また何かあったとき、お客様にご迷惑をかけないように、現在徹底的に議論をしています。

Q.

今後の業績の見通しについて教えて欲しい。

A.

過去1年間において、移動体通信事業の営業利益率は54%伸びました。しかし、だからといってこれから毎年約5割ずつ伸びていくと予測するのはあまりにも楽観的であり、それは無いと思っています。他社が伸び悩む中で、当社の営業利益率が54%伸びたというのは奇跡のような実績です。

現時点では、目先の利益を追いかけるより、移動体通信事業に誇りを持って、懸命に設備投資を強化することを第一優先に考えます。それがお客様への一番の責務と考えています。1ユーザ当たりの設備投資の絶対額においても、去年他社を抜いて1位でした。今年も来年も継続して1位になるよう設備投資を行います。

そこへ700/900MHz帯の黄金周波数帯が割り当てられた際には、我々の電波状況はさらに改善するはずだと信じています。それが、我々のブランドイメージの向上に繋がり、顧客満足度向上に繋がり、顧客獲得に繋がり、結果的に解約率の低下にも繋がっていくはずです。5年後のことを考えると、今は目先の利益を追い求めるよりも、設備投資を行い、しっかり基礎を固めるということが大切だと思います。

Q.

大まかな業績の見通しについては。

A.

お答えできません。

Q.

12万局の基地局には株式会社ウィルコム(以下、ウィルコム)の基地局も含まれていると思うが、どの程度併設されているのか。

A.

ビルの屋上(ビルトップ)に設置されたウィルコムの基地局に併設したり、ウィルコムの電柱の上に併設したものもあります。12万局のうち、約2万局はウィルコムの基地局があった場所に併設、あるいは差し替えをしました。さらに、今年の9月末までに追加で1万2,000局ほどウィルコムの基地局を使用予定なので、合計3万数千カ所についてはウィルコムの基地局設置場所を使用することになります。

Q.

12万局の基地局を設置したことにより、具体的にどのように電波が改善したと言えるのか。

A.

もともとソフトバンクモバイルの携帯電話は98%程の自宅でご利用いただける状態でした。最後の2%を改善するために大変苦労しているという状況です。ちなみに、これはあくまで我々の推測ですが、他社は99%の自宅において繋がっている状況だと思います。自宅以外の場所については、場所によって全然違います。今後もっと増やして行きたいと考えていますが、最後の1%を満たすためには、膨大な努力が必要だということです。

Q.

「改善された」というのは具体的に何をもって言えることなのか。

A.

お客様に「繋がりやすくなったな」と感じていただけることです。

Q.

現時点で業績予想は開示しないということは理解したが、将来の業績を見積もれる段階になったら公表する予定なのか。

A.

もともと当社は業績予想を開示していませんでした。しかし、リーマンショックの時に「ソフトバンクは倒産する」という悪いうわさが流れたので、「業績予想を開示する」というよりは皆様に「コミットする」という意味で業績予想を発表しました。しかし、業績も安定し、JCRの格付けもA-に上がったので、今はあまり公表したくないという思いがあります。

Q.

震災後、日本の経済活動は停滞し「逆境」とも言える環境下で、「こんな時だからこそビジネスチャンスだ」と考えていることはあるか。

A.

データセンターやクラウドを利用した在宅勤務などについて、法人のお客様からの問い合わせが急激に増えており、そういう意味ではビジネスチャンスと捉えています。また今回の震災で、震災下においてもインターネットは通じるということが改めて証明されました。最近では我々の移動体通信事業が目立っていますが、そもそもソフトバンクはインターネットの会社です。インターネット関連事業というのは伸びていくし、今後も伸ばしていける分野です。

もう1つのキーワードはアジアです。仮に日本国内の経済が一時的に停滞しても、アジアを含めて「国内」と考えています。それくらいの勢いでアジア全体の経済を伸ばしていきたいと思います。

Q.

諸外国においても、一部のヘビーユーザがネットワークを占領しているということは問題になっている。ソフトバンクモバイルでは、ヘビーユーザに向けた料金プランを考えているか。

A.

おっしゃるとおり、それは世界的にも問題になっています。日本のように無制限に利用可能、という例は世界にはほとんどありません。我々も料金体系については常に議論をしていますが、現時点ではコメントできることはありません。一部のヘビーユーザがネットワークを占領しているということは、他のユーザにとって不公平ということは承知しています。

Q.

黄金周波数帯(700/900MHz帯)の許認可が得られる、得られないに関わらず、2011年度から2012年度にかけて1兆円の設備投資を行う予定か。

A.

万が一割り当てられなかった場合は1兆円よりは下がるかもしれませんが、絶対に割り当てられるものだと信じています。

Q.

浜岡原子力発電所において運転の全面停止が決定した場合、電力が大変逼迫する可能性もあるが、ソフトバンクグループとして今後の対応はどうするのか。

A.

一生懸命節電に取り組みます。これは一国民、一国内企業として当然のことです。また、当社グループの事業とは別に、私個人で自然エネルギー財団を設立し、それに関わる研究などに貢献すると決めています。日本のエネルギー状況が改善できるよう、努力したいと思っています。

[注]
  • *iPhone、iPadはApple Inc.の商標です。
  • *iPhone商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。