お知らせ 2025年

ソフトバンクの先端技術研究所の研究員が総務大臣賞を受賞

~無線通信の国際標準化などに貢献~

2025年5月16日
ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、2025年5月16日に開催された「第57回 世界情報社会・電気通信日のつどい」(主催:一般財団法人日本ITU協会)において、先端技術研究所 先端無線統括部 無線企画部に所属する吉野仁(よしの・ひとし)が総務大臣賞を受賞しましたのでお知らせします。総務大臣賞は、日本ITU協会賞の受賞者のうち、特にその功績が顕著と評価された者に総務省から授与されるものです※1

[注]
  1. ※1
    2025年度の各賞の受賞者の詳細は、一般財団法人日本ITU協会のウェブページをご覧ください。

ソフトバンクの吉野は、国際電気通信連合の無線通信部門(ITU-R:International Telecommunication Union -Radiocommunication Sector)において、第5研究委員会(SG5:Study Group 5)のWP5A(Working Party 5A)の会合、世界無線通信会議(WRC:World Radiocommunication Conference)、アジア・太平洋電気通信共同体(APT)によるWRCの準備会合であるAPG(APT Conference Preparatory Group for WRC)などの数多くの国際会議に携わり、無線通信の国際標準化活動に貢献してきました。また、WP5Aでは、2002年から23年間にわたって議長を務めました。さらに、ITS(高度道路交通システム)※2やテラヘルツ波※3などに関する議論の活性化に大きく寄与し、ITSの周波数配置に関するWRC勧告(WRC-19)では、議長の立場で各国との調整に尽力し、勧告の成立を実現しました。今回の受賞は、このような長年の功績が高く評価されたことによるものです。

ソフトバンクの吉野は、総務大臣賞の受賞について次のように述べています。
「これまでITU-RのWP5Aの中で、新技術を担当するワーキンググループの議長として長らく活動してきました。このワーキンググループでは、黎明期のアダプティブアンテナ、IPベースの無線通信、コグニティブ無線のような新しい無線の概念、MTC(Machine Type Communication:機械と機械の無線通信)、テラヘルツ波を用いた陸上移動通信、自動運転時代のITSなど、ITUにとって新しい無線通信技術を議論・評価し、こうした技術の考え方を整理して、ITU-R勧告や報告書としてまとめてきました。このようにさまざまな時代の新技術に携われたこと自体が、大変幸福なことだと考えています。今回、栄誉ある賞を頂き、日本選出の議長として長らくご指導・ご鞭撻を賜りました総務省移動通信課の皆さま、そしてITUでの国際活動について理解と支援をしていただいたソフトバンクの先端技術研究所のメンバーに、心から感謝申し上げます」

今後もソフトバンクは、無線通信の発展に向けた取り組みを積極的に進めていきます。

[注]
  1. ※2
    人と車、道路の情報を連携させるシステムのこと。安全・安心な交通や自動運転の高度化を進める上で期待されている移動通信技術。
  2. ※3
    ITUでもまだ制度化されていない、電波と光波(光)の中間の周波数帯で、一般的には100GHzから10THzまでの電磁波を指す。超高速通信やレーダーなどへの応用が検討されている。