プレスリリース 2007年

CLSA Asia-Pacific Marketsの平成19年2月27日付アナリストレポート
およびThe Financial Times Limitedの平成19年3月1日付記事に対する措置について

2007年3月6日

本日、当社(本社:東京都港区、代表取締役社長:孫 正義)は、CLSA Asia-Pacific Markets(カリヨン証券会社東京支店、以下CLSA)アナリストのKieran Calder氏およびThe Financial Times Limited記者のLouise Lucas氏とDavid Turner氏の、平成19年2月27日付アナリストレポートおよび平成19年3月1日付記事に関し、その訂正ならびに損害賠償等を関係当事者に対し求める法的措置に入ることを決定しました。

平成19年2月27日付でCLSAアナリストのKieran Calder氏が公表したアナリストレポートならびにそのレポートをもとに平成19年3月1日付FINANCIAL TIMESでLouise Lucas記者とDavid Turner記者が報道した記事は、当社が不適切な会計処理を行っているかのような誤解を与え、当社に対する悪意のある極めて悪質なレポートおよび報道であり、市場での当社の信頼を損なうものです。

なお、CLSAアナリストのKieran Calder氏が主に指摘している内容は以下のとおりです。

  • 1.監査法人の変更に伴う当社財務諸表修正の必要性
  • 2.連結範囲の変更に伴う負債隠し
  • 3.当期純利益とフリーキャッシュフローの巨額差異
  • 4.会計処理の頻繁な変更
  • 5.“Debt”に含まれる項目
  • 6.設備投資額(キャッシュフロー)と資本的支出の巨額差異
  • 7.当社社長の持株比率の減少とゴールドマン・サックス証券会社の関与の希薄化

1.監査法人の変更に伴う当社財務諸表修正の必要性

CLSAアナリストのKieran Calder氏のレポート内容

ソフトバンクの会計監査人が中央青山監査法人から監査法人トーマツへ変更になったことに伴い、決算修正の可能性があるはずだ。監督官庁である証券取引等監視委員会もソフトバンクをより興味を持ってみているはずだ。

事実

当社は中央青山監査法人の業務停止処分に伴い、2006年7月3日に監査法人トーマツを「一時会計監査人」として選任した。監査法人トーマツは、2006年9月中間期ソフトバンクの連結及び単体の中間財務諸表に対して無限定有用性意見を付している。

仮にアナリストが指摘するような会計処理の問題が過去および2006年9月中間期にあったならばこのような有用性意見は付されていないであろう。また、トーマツは監査契約に先立ちパイロットテストを実施しており、2006年3月期までに当社が採用していた会計方針については、その時点で既に検討済みである。パイロットテストおよび中間期までの監査においてトーマツから当社の過去の財務諸表の修正を要する事項は指摘されていないし、現時点においてもそのような指摘はなく過去の財務諸表修正の事実もない。

現時点において証券取引等監視委員会による調査は受けていない。

2.連結範囲の変更に伴う負債隠し

CLSAアナリストのKieran Calder氏のレポート内容

ソフトバンクは現在115社の連結子会社、71社の持分法適用関連会社を有しているが64の子会社を連結に含めておらず、また62の子会社と26の関連会社に対し持分法を適用していない。連結範囲に含めない判定基準として、総資産、売上高、純利益、剰余金を挙げているが、負債を入れていない。

事実

子会社のうち、休眠会社や金額的重要性の極端に低い会社については、連結子会社としていない。当社が2006年8月8日時点にプレスリリースした、連結の範囲及び持分法の適用範囲の見直しが当期の連結財務諸表に与える影響額(単純合算値)は次のとおり。

(単位:百万円)
 売上高純利益総資産剰余金
第1四半期時点 952 114 5,545 361

非連結子会社の第1四半期時点における負債のうち外部借入金は4億円以下であり、ソフトバンクの連結有利子負債2兆5,295億円に占める割合は0.02%以下である。また、これらの非連結子会社は事業会社であり、ファンドではない。連結子会社としない判定については、当然のことながら中間期において監査法人トーマツが監査している。

3.当期純利益とフリーキャッシュフローの巨額差異

CLSAアナリストのKieran Calder氏のレポート内容

当期純利益とフリーキャッシュフロー(EBITDA−CAPEX)の差が大きい。また、減価償却費がCAPEXと比べて半分以下である。

事実

当社は事業会社である反面、投資会社としての性格も併せ持ち、これまでに投資してきた有価証券については、上場後には売却により投資回収を進めている。このような投資有価証券売却益については当期純利益には含まれるが、EBITDAの計算には含まれないため、当社の当期純利益とEBITDA−CAPEXについては大きな差額が生じる。

安定成長期にある企業は設備投資額もほぼ一定であり、キャッシュフローの範囲内で設備投資を行う傾向にあるので、減価償却費とCAPEXの額については近い水準となる傾向にあるが、当社はブロードバンド・インフラ事業、固定通信事業、移動体通信事業と立て続けに事業を急拡大しているため、減価償却費を超える設備投資を続けている。

4.会計処理の頻繁な変更

CLSAアナリストのKieran Calder氏のレポート内容

ソフトバンクは頻繁に会計方針を変更しているが、それらは常に利益を良く見せる性質のものである。06年3月期は営業利益の30%が以下の会計方針の変更で生み出された。

  • (1)固定通信事業の一部の資産における耐用年数の変更(6年→10年)

  • (2)建物及び構築物における減価償却の方法を定率法から定額法に変更

  • (3)回線工事費用を資産化し、販管費から移動

事実

そもそも会計方針の変更は、環境や事実の変化がある場合など正当な理由がなければ行えない。当社は以下のとおり正当な理由があり、当該変更については監査上妥当と判断されている。

  • (1)通常、企業買収などのイベントの後には、グループ内における会計方針の統一が求められており、ソフトバンクグループにおいては被買収企業の会計方針を買収企業の会計方針に合わせることを原則にしている。アナリストが指摘するこの変更も2004年7月買収完了した日本テレコム(現ソフトバンクテレコム)の固定資産の耐用年数を、ソフトバンクグループで使用している耐用年数に合わせたもの。

  • (2)「建物及び構築物」は主に本社ビルの建物付属設備である。本社ビル移転を機に定額法を採用したもの。建物付属設備については定額法が一般的。

  • (3)「おとくライン」法人回線の開通に係る費用。当該費用は個別に原価計算が可能であり、開通までに数ヵ月間を要する工事費用である。この会計方針はおとくラインの法人営業を本格的に開始したときに採用した。

5.“Debt”に含まれる項目

CLSAアナリストのKieran Calder氏のレポート内容

ソフトバンクの純負債は、除外されているいくつかの項目を含めると3兆円近くになる。純負債に加えるべき主な項目は以下の通り。

預り担保金 1,500億円
オフバランス負債 1,000億円
(ソフトバンクモバイル株式会社でデットアサンプションを行った普通社債)
ポイント引当金 447億円
リース負債 2,044億円
ヤフー(株)へ割り当てた優先株 1,200億円
ボーダフォンへ割り当てた優先株 3,000億円

事実

純有利子負債に何を含めるかについてはアナリスト自身の判断による。当社は有利子負債−(現金及び預金+有価証券)を純有利子負債と認識している。

当社が有利子負債に含めているものは、短期借入金、長期借入金、CP、社債である。デットアサンプションの結果オフバランスとなっている負債については、信託設定している現預金もオフバランスとなっているので、足し戻すのは誤りである。ポイント引当金は営業上の債務であり、「有利子負債」ではない。優先株式は日本の会計規則上、負債ではなく資本の部に計上する。

6.設備投資額(キャッシュフロー)と資本的支出の巨額差異

CLSAアナリストのKieran Calder氏のレポート内容

キャッシュフロー上の設備投資額とセグメント上の設備投資額(資本的支出)の差額が大きい。

事実

キャッシュフロー上の設備投資額と資本的支出の差額は主に、支払に関する時期ズレによるものなので差額が発生するのは当然のこと。当社の設備投資に係る支払いは主に竣工後6ヵ月後払いとなっている。

7.当社社長の持株比率の減少とゴールドマン・サックス証券会社の関与の希薄化

CLSAアナリストのKieran Calder氏のレポート内容

ソフトバンクの創業者であり社長である孫正義氏は、市場で株式を売却することなく持株比率を下げている。一部報道によると、自らが保有するソフトバンク株式の3分の1の一部を資金借入の担保とした。長年の取引銀行であったゴールドマン・サックス証券会社(以下、GS)はボーダフォン買収にかかるリファイナンスから手を引いた。GSをそうさせた転換点は何だったのか。

事実

当社社長である孫 正義が所有株式の一部を個人的に担保に提供していることは、大量保有報告書に記載のとおりである。なお、当該担保は会社の資金調達とは一切関係ない。当社としては社長の個人的な担保提供に関して、コメントすべき立場にない。

GSはボーダフォン買収のリファイナンスにあたり、WBS(Whole Business Securitization)スキーム組成の過程で、当社にコミットメントを確約していたものの、最終的にGSは他の参加金融機関と条件が合わなかったため、当社より本件への参加をお断りさせていただいた。なお、当初GSが引受予定であった金額については、他の金融機関様の引受により、WBS全体の調達額自体に変更はなかった。

以上

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