プレスリリース 2019年

国際会議「IEEE SMC 2019」で論文が採択

~感情を計算する新しいアルゴリズム~

2019年10月18日
ソフトバンク株式会社

ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、2019年10月6日から9日まで、イタリアのバーリで開催された「2019 IEEE International Conference on Systems, Man, and Cybernetics(IEEE SMC 2019)」に、ソフトバンクのIT本部 アドバンスドテクノロジー推進室が提出した論文が採択されましたのでお知らせします。この論文は、「IEEE SMC 2019」のHuman-Machine Systems部門のAffective Computingセッションで、研究開発成果として発表されました。

論文の内容は、機械学習を用いて、ある話題や記事がその人にとってポジティブかネガティブかを自動判定する新しいアルゴリズム「GAGPL(Genetic Algorithms − Genetic Programming Like)」を提案したものです。この「GAGPL」を用いることで、今後さまざまな機器などにAI(人工知能)を搭載する際に、感情も含め、より個人に適応した対話やリコメンデーションおよび文章要約を実現することが期待されます。

今後もソフトバンクは、機械学習や適応システムを活用した基礎的な研究開発や普及を通して、AIや人工生命の発展に貢献していきます。

採択された論文の詳細は、下記の通りです。

タイトル

英文:GAGPL: A Personalized Semantic Orientation Calculator in Dark Side Ternary Stars
和訳:GAGPL:興味AIにおける個人に適応したポジ・ネガ計算

概要

ある話題や記事が、個人にとってポジティブかネガティブかは、個人の好みに大きく依存する。例えば、あるチームが勝った記事は、そのチームのファンにとってはポジティブな記事であるが、相手チームのファンにとっては、ネガティブな記事となる。GAGPLを用いることで、個人の好みを反映したポジ・ネガ値を計算することが可能である。提案手法であるGAGPLは、個人適応型対話型パーソナルエージェントシステムである興味AIのコア機能の一つであり、遺伝的アルゴリズム(GA:Genetic Algorithm)と遺伝的プログラミング(GP:Genetic Programming)のような(Like)手法を用いた、個人の好みを考慮した単語および文章のポジ・ネガ(PN)値を計算する手法である。

GAGPL概要図

GAGPL概要図

IEEEについて

IEEEは、1884年にニコラ・テスラやトーマス・エジソン、グラハム・ベルなど当時の電気技術者たちが設立したAmerican Institute of Electrical Engineers(AIEE)が前身です。IEEE SMC Conferenceは、米国電気電子学会(IEEE)が開催するSystems, Man and Cybernetics Societyの年次最高会議であり、システム工学やマンマシンシステム、機械学習などについて革新的な研究開発報告を行い、アイデアを交換するための国際フォーラムです。

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