プレスリリース 2025年
SRv6 MUPのフィールドトライアルを4Gへ拡大
~4G/5Gネットワークで低遅延かつ安定した通信に成功~
2025年6月10日
ソフトバンク株式会社
ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は、5G(第5世代移動通信システム)の特長を生かしたMEC(Multi-access Edge Computing)やネットワークスライシングなどを、低コストかつ容易に実現する技術「Segment Routing IPv6 Mobile User Plane」(以下「SRv6 MUP」)※1を、4G(第4世代移動通信システム)の商用ネットワークにも対応させ、5Gに加え4Gを対象としたSRv6 MUPのフィールドトライアルを開始※2しました。これにより、ソフトバンクの4G/5Gのサービスエリア全体で、SRv6 MUPを適用したMEC(Multi-access Edge Computing)の低遅延通信を検証できるようになりました。
検証の一環として、新東名高速道路で4G/5GネットワークにSRv6 MUPを適用した実証実験を行い、長距離を高速で走行中の車両内においても、MECサーバーとの低遅延かつ安定した通信を継続的に行うことに成功しました。
新東名高速道路での4G/5GネットワークにSRv6 MUPを適用した実証実験について
新東名高速道路(静岡・沼津市~浜松市の約130㎞の区間)において、SRv6 MUPを適用した4G/5Gネットワークの実証実験を行いました。高速で走行する車両に搭載したAI(人工知能)ドライブレコーダーからMECサーバーへ映像データを伝送し、4Gと5Gのハンドオーバー時を含めたデータ通信の低遅延効果と安定性を重点的に検証しました。その結果、SRv6 MUPを適用した場合と適用していない場合を比較し、レイテンシー(通信の遅延時間)の差が10ms以上※3となり、SRv6 MUPを適用した場合、低遅延で、かつ安定した通信を継続的に行うことに成功しました。
なお、車両に搭載したAIドライブレコーダーで使用したアプリは、東京大学および高知工科大学が開発した広域分散実行基盤技術を基に、ソフトバンクと両大学の共同研究により開発された成果の一部です。

ソフトバンクは今後、SRv6 MUPの取り組みを拡充し、さまざまなユースケースの実証実験をフィールドトライアルとして実施していきます。さらに、最新技術を活用しながら、より快適で安定した通信体験を全国のお客さまに提供することを目指していきます。
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- ※1SRv6 MUPの詳細は、2022年2月28日付のプレスリリース「MECやネットワークスライシングを低コストかつ容易に実現する『SRv6 MUP』の開発に成功」をご覧ください。
- ※25Gのみを対象として2023年2月よりフィールドトライアルを実施中です。詳細は2023年2月24日付のプレスリリース「5Gの商用ネットワークでSRv6 MUPのフィールドトライアルを開始」をご覧ください。
- ※32025年3月の実証実験時の計測結果。
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