CSRトピックス 2010年

環境問題についてiPhoneで学習する「エコ必修大作戦」

デジタルコンテンツ事業や出版事業などを手がけるソフトバンク クリエイティブ株式会社は、エコの基礎知識を習得するiPhone™向けアプリケーション「エコ必修大作戦」の提供を2010年4月より開始しました。本アプリケーションの開発背景と特徴、スマートフォン・電子ブックリーダー向けの事業展開について、同社コンテンツ事業本部 ソリューション事業部の渡辺 淳子にインタビューしました。

「教育」と「環境問題」に着目した背景とは

インタビュアー:
iPhone向けアプリケーションの開発にあたり、「教育」という分野に着目した背景についてお聞かせください。
渡辺:

移動中などのちょっとした隙間時間を活用した学習には、持ち運びながら利用できる端末が不可欠ですが、従来の携帯電話の小さな画面では魅力的な教育コンテンツを提供するのは難しい状況でした。スマートフォンは画面が大きく、Wi-Fiというブロードバンド環境も利用できる上、非常に高性能のCPUが搭載されています。つまりスマートフォンでは、「携帯電話」と言いながらも性能はむしろ「パソコン」に近いため、高性能なCPUを活かして、お客様に楽しんで使っていただけるコンテンツが提供できるようになりました。これらの特徴は、まさに教育コンテンツに向いています。

当社は、昨年夏からスマートフォン向けアプリケーションの開発に力を入れており、中でもiPhone向けのアプリケーションはすでに約1,200以上を提供しています。そのほとんどが、当社が従来から強みとする「コミック」や「写真集」ですが、今後ニーズが高まるであろうコンテンツとして「教育」に注目しています。

インタビュアー:
スマートフォンが登場したことで、教育に適したコンテンツの提供が可能になったわけですね。今回、教育分野の中でも「環境問題」をテーマとして取り上げた理由は何ですか。
渡辺:

ビジネスパーソンにとって、エコの知識は、いまや欠かせないものになりつつあります。東京商工会議所が実施する「環境社会検定試験(eco検定)」の2009年度の受験者数は、前年度のおよそ1.5倍の約6万人に上りました。受験者の多くがビジネスパーソンですが、大学生も約16%を占めています。エコの基礎知識を持っていることは働く上でメリットになることがあるので、就職を控えた学生が環境学習に注目しているのだと思います。

また当社は、従業員教育のためのeラーニングサービスを法人向けに提供しており、そこで蓄積したノウハウを一般のお客様向けにも活用したいと考えていました。環境学習をテーマにしたiPhone向けアプリケーションはまだ少数ですので、当社にとっても新たな試みです。お客様に使っていただきながら、マーケティングリサーチを行い、今後のアプリケーション開発に活かしていきます。

ゲームの要素を取り入れた、楽しく学べる教育アプリケーション「エコ必修大作戦」

インタビュアー:
「エコ必修大作戦」の概要をご紹介ください。
渡辺:

「エコ必修大作戦」は、iPhoneまたはiPod touchを使って、クイズ形式で楽しくエコの知識を身につけることができるアプリケーションです。画面に表示される説明文に合ったエコ用語をタッチして汚染物質を消滅させ、村を救うことが、学習者の“ミッション”です。9つの設問に正答するとそのステージをクリアできますが、間違いが多い場合や、制限時間内で終えられなかった場合は、同じステージのやり直しになります。42個あるステージをすべてクリアすると、村の汚染物質を完全に除去でき、合計378のエコ用語を学習することができます。「pause」をタッチすれば学習の途中で一時停止でき、後でまたそこからスタートすることができます。

インタビュアー:
企業研修向けのeラーニングと比較して、どのような特徴がありますか。
渡辺:

今回当社として初めて、教育アプリケーションにゲームの要素を取り入れました。法人向けのeラーニングは、学習テーマについてきちんと学んでもらい、習得度をチェックして管理し、従業員教育に役立てることが目的でした。一方、今回のようなiPhone向けアプリケーションの場合は、自ら能動的に楽しんで学習したいというお客様のニーズに応えていかなければなりません。ゲームの要素を取り入れることで、気軽に始め、楽しく継続できるようにしています。また効果音や、タッチした時の画面の切り替わり方も、小気味よく感じられるように工夫しました。

スマートフォン、電子ブックリーダーが生み出す新たな市場

インタビュアー:
iPhoneなどのスマートフォンに加えて、日本でも5月28日からiPadが発売されるなど、電子ブックリーダーの普及がいよいよ始まろうとしています。
渡辺:

携帯電話がスマートフォンへと進化し、さらに電子ブックリーダーが広まることで、パソコンと携帯電話の間にもう一つのマーケットが生まれるはずです。日本人を“タッチパネル”という、これまでとまったく異なるインターフェイスに慣れさせたという意味で、iPhoneは極めて革新的な役割を果たしたと言えるでしょう。モバイル端末でさまざまなアプリケーションを楽しむという使い方に多くのユーザーが慣れ、今後出てくる電子ブックリーダーなどの新たなマーケットの土台が整いつつあります。

新たなマーケットと相性が良いのが、「教育」コンテンツです。当社はもともと出版事業が原点ですので、その強みを活かして、新しいマーケットにいち早くチャレンジし、多くのお客様に楽しんでいただける教育コンテンツを提供していきます。また良質なコンテンツを持つ企業とのパートナーシップを築き、日本で開発したアプリケーションを、韓国、台湾、中国、シンガポールなど、アジア地域にも展開していきたいと思います。

(掲載日:2010年5月18日)

[注]
  • *Apple、Appleのロゴは、米国および他国のApple Inc.の登録商標です。
  • *iPhoneはApple Inc.の商標です。
  • *iPhone商標は、アイホン株式会社のライセンスに基づき使用されています。
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