経営陣ファイル 2007年

「購買」から企業改革を支援する、
新しいコンサルティングサービスの提案

ディーコープ株式会社 代表取締役社長 兼 COO
谷口 健太郎(たにぐち けんたろう)

企業にとって購買業務は、支出という重要な側面を担っているにもかかわらず不透明になりがちで、購入先選定や契約管理など、その実施には多くの手間がかかります。一方、新たな取引先を求める業者側にとっても、調達先企業のニーズをつかみ、適切な提案を行なっていくことは大きな課題です。
ディーコープは、インターネットを介してこの両者を結びつけ、企業の購買の透明化や業務効率化、そして大幅な調達コスト削減を実現する、購買総合支援の新しいコンサルティング会社です。

平均コスト削減率は20% ディーコープの「リバースオークション」

ディーコープは、2001年の設立以来、「リバースオークション」と呼ばれる手法で、企業の購買コスト適正化支援を行ってきました。通常のオークションは価格を競り上げて最高価格の買い手を決めるのに対し、リバースオークションは、価格を競り下げて最低価格の売り手を決めることから、このように呼ばれます。

「“『Yahoo!オークション』の逆”と言えば理解しやすいでしょうか(笑)。当社のリバースオークションの仕組みでは、まず“バイヤー企業”と呼ばれる買い手側の企業が、希望する購買条件を提示します。そして、売り手側となる複数の“サプライヤ企業”が売値を競り下げる方式で応札していき、最低価格を決めるシステムになります。入札はおおむね30分の時間が設けられますが、最後の入札から15分間以内に他の入札があると終了時間は延長されるため、価格競争力のあるサプライヤ企業が多く参加する入札の場合は、最低価格が決定するまで数日かかることもあります。」(代表取締役社長 兼 COO 谷口健太郎)

バイヤー企業にとっては、相見積の取得に要する時間と人手を効率化でき、購買の「見える化」が実現します。サプライヤ企業は、営業コストを抑え、オープンな環境の中で、新規顧客の獲得が可能となります。

また同社では、購買要件作成支援はもちろんのこと、オークションで最大限の効果が出るようサプライヤ企業開拓など競争環境のコーディネイトを行い、オークション終了後の事務手続きまでサポートします。さらにはバイヤー企業の調達プロセスの見直しや仕様の見直しを行うなど、企業の業務改善をトータルにお手伝いし、結果、購買を切り口としたビジネスコンサルティングまで行っています。
現在、バイヤー企業は300社、サプライヤ企業は12,000社にのぼり、バイヤー企業の購買コスト削減率は平均約20%という実績を誇っています。

新しいサービスの展開と、さらなるマーケットの拡大

リバースオークションで得た膨大なサプライヤ情報データベースを活用し、同社がいま最も力を入れているサービスが「見積@Dee」。

「実は、金額が小さいためにリバースオークションにかけづらいという品目の調達も、かなりの数に上っていました。購買におけるロングテールにあたるこの部分は、経営者側から見えにくいわりに支出が大きく、その上内部統制の観点からも気になるところです。今までなかなか手をつけられなかった分野でしたが、当社の持つ12,000社というサプライヤ情報データベースとITを活用して、バイヤー企業が、希望に沿った品目やサービスを提供するサプライヤ企業を短時間で抽出でき、迅速な見積取得と、透明性の高い支出を実現できるようになりました。」(同)

インターネットで比較見積を取ることによって、見積の取得や価格交渉などにかかる業務の大幅な効率化が可能になります。またオープンな競争環境のもとで価格が決定されるため、市場価格に連動した適正価格も取得でき、よりWeb2.0に向かって進化したサービスとなります。

「また、これまではバイヤー企業から購買支援におけるサービス提供費用を得るだけでしたが、次のステップとして、サプライヤ企業へのサービス提供に力を入れていく予定です。例えば、多くのサプライヤ企業は大手企業と取引をしたいと思っても、誰にコンタクトしていいかわからない、コンタクトできても見積さえ出すチャンスが与えられないという状況が一般的です。当社のサービスに登録しているバイヤーは大手企業を中心に約300社ありますから、サプライヤ企業に見積を提出する機会を提供し、その対価をいただくビジネスモデルを考えています。2006年4月から試験的にスタートし、2007年1月から事業として開始します。」(同)

J-SOX法により、企業の内部統制がますます厳しく問われる時代に変わりつつあります。コスト削減や調達要件の適正化だけでなく、業者選定のプロセスや債権発生プロセスなど、購買という切り口から内部統制実現支援を行う同社は、これを大きなビジネスチャンスとしてとらえています。
また昨年末には、同社のリバースオークションが国土交通省の公共事業において、試験的ながらも初めて委託運営事業者としての選定を受けました。

「今後は民間だけではなく公共事業にも、さらに日本だけでなく、世界も視野に入れていきたいと思っています。孫代表にも『この会社のビジネスは、企業価値3兆円の可能性を秘めている』と言われていますから、ますますポジティプに進化していきたいですね。」(同)

(掲載日:2007年1月31日)

  • *内容は掲載当時の情報です。記載されている会社名、サービス名、肩書などは現在と異なる場合があります。