プロジェクトPickUp 2008年

手のひらから広がる夢と魔法の世界へ
ディズニーの新しい携帯電話サービス「ディズニー・モバイル」

ソフトバンクモバイル株式会社 事業戦略推進本部MVNO・アライアンス事業推進部 課長
大石 裕一(おおいし ゆういち)

今年3月、ソフトバンクモバイル株式会社と、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社(以下、ディズニー)との協業による携帯電話事業サービスが開始され、大きな話題となった「ディズニー・モバイル」。発売から3ヵ月たった現在、あらためてその仕組みや戦略、今後の展開について、今回のプロジェクトのリーダーであるソフトバンクモバイル株式会社 事業戦略推進本部MVNO・アライアンス事業推進部 課長 大石にインタビューしました。

ターゲットは20−30代の女性

インタビュアー:
サービス開始から3ヵ月がたちました。成果はいかがでしょうか。
大石:
販売開始初月は、予想を大いに上回る売れ行きで、好調なスタートを切ることができました。3ヵ月という単位で見ても、予測以上の実績となっています。アメリカで人気の女優兼歌手のヒラリー・ダフさんを起用したテレビCMも、スタイリッシュでおしゃれなイメージが好評で、まさに我々がターゲットとしている 20〜30代の女性にうまくヒットした結果だと感じています。
ターゲットについては、ディズニーがアメリカ市場で携帯電話事業を展開した際、ディズニーのアニメーションやキャラクタービジネスと同じ「ファミリー層」としていたことに対し、この度の日本市場への参入においては、前述の通り、ファッションに関心の高い20〜30代の女性に照準を絞ったことが大きなポイントです。日本市場では、ファミリー層だけではなく多くの女性がディズニーの世界観を楽しんでおり、また、ターゲットとなる女性層のARPU*1をみても、他のお客様の層に比べて高いという実績があります。そこに、アメリカ市場にはなかった大きなビジネスチャンスがあると思っています。
インタビュアー:
ディズニー・モバイルとしてこだわった点について教えてください。
大石:
最もこだわり、そして最も苦労したのは携帯電話機のデザインです。ディズニー側のデザイン・カラーへのこだわりは非常に強く、納得がいくまで議論を重ね、端末担当チームの方々も、度々製造工場へ足を運ばれました。例えばこの度発売された「DM002SH」では、女性全体に共感を得ていただく世界観を表現することに重点を置き、ディズニーファン以外の方にも使っていただけるようなスタイリッシュで洗練されたモデルに仕上げました。また、専用ポータルサイト「Disney Web」に、ワンクリックでつながる「『D』ボタン」を装備しており、「Yahoo!検索」に加え、ディズニーの24種類の公式コンテンツサイトへの導線も整えて、「デコレメール」のテンプレートなどのオリジナルコンテンツを簡単にダウンロードできるようにしています。これらの、ディズニーの公式サイトについては、月額料不要*2でご利用いただけますので、ゲームや占いなど、ディズニーの多彩なエンターテインメントを心ゆくまで楽しんでいただけます。
さらに、若い女性向けに充実したコンテンツを提供できるよう、さまざまなコンテンツパートナーと協力して「ホット★クリップ」や「ピックアップ」などのコーナーを設けており、雑誌のような情報源として楽しんでいただくことも可能になっています。

互いの強みを活かしたアライアンスビジネス

インタビュアー:
ディズニー・モバイルとのアライアンスにおけるビジネスモデルについて教えてください。
大石:
まず、今回のディズニーとの協業は、いわゆるMVNO*3とは異なります。MVNOは通常、サービス提供を行う事業者が既存通信事業者から通信網などを借りますが、携帯電話機の開発や販売などはすべて事業者自身で独自に手がけるものです。しかし、今回の協業では、両社が互いの強みを活かし、携帯電話機や各種サービス・コンテンツの開発や、マーケティング、実際のサービスの提供など、さまざまな面において協力しながら、これまでにない携帯電話サービスを目指すアライアンスビジネスなのです。
「ディズニー・モバイル」はウォルト・ディズニー・ジャパンの携帯電話サービスですが、この協業のビジネスモデルによって、ソフトバンクが長年培ってきた携帯電話に関する技術や、「ホワイトプラン」に代表されるお客様のニーズにあったサービス展開力、また日本全国にわたるソフトバンクショップなどのセールスネットワークと、ディズニーが持つブランド力、エンターテインメント資産、クリエイティビティなどを融合させた、他社にはない新しいモバイルサービスをお客様に提供できると考えています。

女性の心をつかめ

インタビュアー:
今後の展開について教えてください。
大石:

6月7日から、シンデレラをモチーフにした新機種「DM002SH」の発売を開始しました。「ガラスのくつ」をイメージした大粒のクリスタルのような外観がポイントで、ディズニーファンのみならず、大人の女性にふさわしい携帯電話だと思います。また、画面に表示される各メニューボタンが「チャーム」のデザインとなっており、ディズニーのオリジナルアプリも内蔵しています。

今後の課題は、「ディズニーファンだけでなく、いかに幅広い若い女性に響く商品やサービスを提供できるか」ということです。新機種を発売していく中で、幅広い若い女性層へのアプローチを強化し、ソフトバンクユーザのディズニーファンに買っていただくだけでなく、若い女性という広いフィールド内で、ディズニー・モバイルユーザを増やしていきたいですね。そのために、ディズニー側でも、ソフトバンクモバイルのマーケティングノウハウを活用しながら積極的に展開していく予定です。また6月からは、量販店での販売チャネルを拡大して、より多くのお客様に手に取っていただける機会を増やし、「ディズニー・モバイル」の魅力が伝わるような売り場作りを目指していきたいと思います。

お互いの強みを活かしたアライアンスでさまざまな展開を予定している「ディズニー・モバイル」。このコラボレーションが生み出す新たなエンターテインメントの世界に、ぜひご期待ください。

(掲載日:2008年6月16日)

[注]
  • *1ARPU(Average Revenue Per User): 契約者1人当たりの平均収入
  • *2別途通信料がかかります。一部従量課金を除きます。
  • *3MVNO(Mobile Virtual Network Operator): 仮想移動体通信事業者
  • *内容は掲載当時の情報です。記載されている会社名、サービス名、肩書などは現在と異なる場合があります。